エー・ピーカンパニー、ミナデインを経て独立！「普通の居酒屋 狛江」が開業。昔ながらの個店とチェーンの間を狙う“ちょうどいい店”で、ローカルエリアの老若男女の心をつかむ

「どう負けないか」と「どう勝つか」、２つの観点で物件選び

「もともと28歳で独立しようと考えていましたが、エー・ピーカンパニーやミナデインでの仕事が楽しくなってしまい、コロナ禍もあって38歳のいま、独立することになりました」と田島氏。当初はミナデインの創業の地である新橋で開業しようと10～20坪の路面の物件を探していたが、なかなか希望に叶う物件に巡り合えずにいた。そんな折に、狛江で昭和29年から続いていた日本料理店跡地の同物件が出てきたという。「物件選びでは『どう負けないか』と『どう勝つか』、２つの観点で見ていました。ここは24坪と想定よりも広いですが、都心と比べて家賃は手ごろ。ここは手前と奥で二分されている構造で、手前に30席を置いてそこを3人で回せば赤字が出ない算段になり、『負けない』と判断。さらに奥を20席にして売上の伸びしろが作れると考え、『勝てる』と思いました」と田島氏。まずは同物件を契約し、そこからマーケットに合う業態を模索した。

その結果が店名の通り「普通の居酒屋」だ。専門化や尖ったことはせず、あくまで「普通」を貫きつつも、クオリティの高い商品やサービスを提供し、地域に根付く店を目指した。「狛江は昔ながらの個人店かチェーン店で二分されていて、その間のちょうどいい店がない。地元の老若男女が気軽に入れる居酒屋が求められていると考えました」。

入口すぐのフロア。1人でも入りやすいカウンターに複数名のテーブルの計30席を置く。この奥には宴会向けの個室もあり、多彩な使い方が可能な店内

奥の座敷席。こちらはもともと日本料理店だった時からほとんど造作を加えていない

店舗データ