「祐天寺Bob」が開業。「おじんじょ」「高丸電氣」に続く5way kitchenの3店舗目、「温故知新」をテーマに“居酒屋”の原点に立ち返り、ローカル立地で地元に根付く店づくりを実践

目指すのは「街との共存」。地域密着営業で得られる経験をスタッフに

オープンから間もない現在は同業者の視察が相次いでいるが、徐々に近隣住民の来店も目立ち始めている。同店が目指すのは「街との共存」。話題性の高さゆえ目的客も多い既存店との違い、近隣に住むリピーター５割を目標としている。その一環として、接客は重視するものの過剰なコミュニケーションは排除。「家の近くの店でスタッフと踏み込んだ会話をし過ぎると、近所の人の目もあり来づらくなってしまうでしょう。スタッフには“しゃべりよりも目配り気配り”、“作業を見せる接客”を意識してほしいと伝えています。お客様が人につくのではなく店につく、それが理想です」と高丸氏。そうした「街と共存する店づくり」はスタッフの糧になる、というのも高丸氏の意図するところだ。「自分で言うのも変ですが、『おじんじょ』や『高丸電氣』は端から見たらかなり個性の強い店だと思います。そうした店以外にも、一度、正統派の店で働いてもらうことでスタッフに自信を付けてもらえればと思います」。

今後は展開型の業態づくりも検討している。「今までは僕がやりたいことを好きなように表現してきましたが、次からは展開も可能な業態を作りたい。例えばそれで独立支援もできるかもしれないですし、働くスタッフが希望を持てる会社組織にしていければ」と話す。

代表の高丸聖次氏。「近々、とある地方の島で小さな店も出店予定です！」

（取材＝大関　まなみ）

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