サウナも楽しめる新感覚居酒屋「恵比寿サウナー」がオープン。飲食×他業種のコラボで経営の幅を広げる！コロナからの挽回準備は“ととのった”！？

コロナを意識した個室サウナに、長野県信濃町と地方創生を目指すそば居酒屋

施設全体のコンセプトは「サウナと居酒屋が同時に楽しめるヘルスケア施設」。サウナで健康を整える、ヘルシーなそばで健康的に飲める、そんな場所を思い描いた。

２階のサウナフロアは、他の利用者との共用型ではなく、コロナ禍を意識しすべて最大３名までの小規模な個室サウナで、全４室。一人で瞑想するようにサウナを楽しむのもよし、他の利用者を気にすることなく仲間内で会話しながらサウナを楽しむこともできるのがウリだ。

１階の居酒屋では、メニューは主に阿部氏が担当。阿部氏の２店舗目、当初は炉端居酒屋としてオープンした「炉端×鍋 ホシガル」を、そばをウリにした「SOBA TO ホシガル」にリニューアルしたのは、長野県信濃町のそば農家との出会いがあり、その良質なそばを東京で広めたいという思いがあったからだ。「恵比寿サウナー」では、「SOBA TO ホシガル」で磨いたそばを名物に、信濃町のそば農家だけでなく行政とも共同し、信濃町産の食材を取り入れた天ぷらやつまみ、長野県にまつわる酒を提供し、信濃町の魅力をアピール。同店を通じて信濃町の地方創生を実現することも、隠れテーマに設定している。

フードメニューは、そばで飲む文化“蕎麦前”を基調としながらも、蕎麦前以上のバリエーションを出した品々を用意する。イチオシはそば粉を配合した天ぷらこと「金ぷら」。「有頭海老」（480円）、「ホタテ」（880円）、「かにクリーム」（580円）、「ささみ梅肉」（380円）、「しいたけ」（280円）、「いちじく」（200円）など季節により多種多彩な品を揃える。「国産本マグロと信州サーモン」（１人前980円、２人前から）と「和牛塩煮込み」（480円）も名物として打ち出している。一品料理は「自家製もっちりチーズ豆腐」（480円）、「そば屋のポテサラ」（440円）、「和歌山県『たな梅』の板わさ」（380円）など、酒のアテとして気の利いた品々を用意する。

メインとなるそばは、信濃町黒姫高原産のそば粉100％を使用した十割そば。オペレーション面を考え、そばは手打ちではなく数々のメーカーから厳選した燕三条製のそば打ち機を選んだ。「強い圧力が出るため、つなぎナシの十割そばでもしっかりとしたコシが表現できる」（高橋氏）という。そばメニューのイチオシは「名物 鴨そば」（1800円）。２種類のそばを鴨肉や野菜とともに提供。鍋でお客が焼きながら楽しむ。ほか、シンプルな「板そば」（800円）や「からすみそば」（1300円）など。なお、現在は新そば直前の時期のため、信濃町産と風味が似ている栃木県産のそば粉を使用。10月後半から信濃町産の新そばに切り替わる。天ぷらや一品料理に使用する野菜は信濃町の町役場と共同し、正規に流通できない規格外の品を直接買い取とるなどして、フードロスに対する取り組みも行っている。

ドリンクは、ビールやサワー、ハイボール、お茶割り、果実酒、日本酒、焼酎といった定番が揃い、各種440円～。加えて、サウナにちなんだドリンクも。サウナ後に飲むドリンクとして知られる「オロポ（オロナミンC＋ポカリスウェット）」をアレンジした「ウォロポ」（650円）は、オロナミンCとポカリスウェットにウォッカを合わせた同店オリジナルドリンクだ。長野県の地酒や長野産シードルなど、長野にまつわるドリンクも取り入れている。

ウリのひとつである天ぷらは、そば粉を配合し風味をプラス。一品づつ注文できるほか、お任せ盛り合わせも対応。天ぷらに添えるのは、黄味酢、胡麻クリーム、タルタルソース、バルサ味噌（バルサミコ酢+味噌）と、タレやソースにもこだわる

名物「鴨そば」は、鍋で鴨肉や野菜を焼きながら楽しむ。後半は鍋にそばつゆを入れて煮詰め、そこにそばを投入してもＯＫ。〆というよりはつまみとして楽しめる

店舗データ