い志井グループが新宿三丁目「ホルモン横丁」内に完全予約制の焼肉店「い志井 三丁目の秘密」を開業。店内最奥の立地を逆手に取り「知る人ぞ知る秘密の店」としてブランディング、「非日常」「特別感」で話題を呼ぶ！

これまで培った仕入れ力を最大限に生かしたコース構成で高コスパを実現

メニューはドリンク別で6600円のおまかせコースのみ。紹興酒と梅酒を独自でブレンドした食前酒「秘密の夢」に始まり、前菜、サラダ、馬刺し盛り合わせ、和牛盛り、野菜盛り、海鮮盛り、サーロイン焼肉、〆のごはんもの、デザートとボリューム満点の構成だ。

大枠は勝又氏が考案したが、調理接客や日々のメニューづくりなどの店舗運営は入社7年目の阿部一也氏が担当する。同氏は「新宿ホルモン」で2年勤めたのち「日本再生酒場」や「ホルモン横丁」内の店舗などで5年腕を磨いてきており「焼肉ともつ焼き、どちらの業態も経験してきた強みを生かしたい」と開業に伴い店主に名乗りを上げた。

前菜ではピクルスやおひたしなどのほか、国産サーロインのジャーキー、スペインの最高ランクのイベリコ豚「ベジョータ」を生ハムで提供。野菜は山梨小淵沢の自社農園「い志井ファーム」から直送の有機野菜を使用し、海鮮は豊洲市場から毎日仕入れる魚介類を焼く。和牛盛り合わせでは牛ヒレやカルビ、ハラミなどのほか、日によって希少部位も食べられる。焼きはすべて店側で行い、食材ごと、部位ごとに合わせた焼き加減で提供している。

コースの一品の「特選刺身盛り合わせ」。熊本直送の特選馬刺し、馬レバー刺し、熊本産馬刺しのユッケなどを提供

コースの主役とも言える「和牛盛り合わせ」では牛タンやハラミ、ヒレなど5種類程度を盛り合わせる。馬刺し同様その日の仕入れによって内容は変わり、希少部位が入ることもある

ドリンクは生ビールやハイボール、各種チューハイなど１杯500～800円の価格でコースと同様にリーズナブル。ワインはボトルで赤・白・オレンジなど6品用意し5900～8900円、グラスワインは１杯800円程度に設定している。また地酒も、横丁内の直営店「まぐろ屋 阪庄」の日本酒に詳しいスタッフに相談しつつ料理に合うものをチョイス。客単価はドリンク込で9000～1万円。3000～5000円の価格帯の業態を多く展開するい志井グループ内では最高ランクの価格帯だが、その内容にお客も満足して帰るといい、新たな客層の開拓につながっている。

「グループ初の試みですが、これまで培ってきたい志井グループの仕入れ力を最大限に生かし、上質な食材をリーズナブルに楽しんでいただきたい。長らくい志井に通ってくださるお客様に還元するつもりで、利益は度外視しています」と勝又氏。阿部氏も「二度目の来店時は、一度目とは異なるメニューを楽しんでいただくよう工夫しています」と話す通り、メニューの内容は旬のものを取り入れて頻繁に変更。お客を飽きさせない配慮がなされている。この高コスパにより、一度来たお客が新たなお客を連れて来店するなどリピート率も上がってきているという。

店舗データ