PLEINが第二創業期へ。旗艦店となるフレンチ「PLEIN 銀座本店」を開業！同ビルでバルとサウナも開業、一棟まるごとで生産性向上を図り、コスト高を打破する経営戦略にも注目

立地も雰囲気も、食材のクオリティーも大幅にバージョンアップ

「銀座髙木ビル」は９階から最上階の12階までが木造建築になっている。ビルの上に木の箱が乗ったように見える斬新な造りだ。この９階にオープンした「PLEIN 銀座本店」は、銀座の街並みを一望できるテラスバー（13席）も用意。利用客にとっては眺望が楽しめ、店側にとっても食後にテラスバーに移動してもらうことで席の回転が高まるメリットがある。テラスバーは11階・12階のサウナの利用客も使えるバーにし、さらにテラスバーのみの利用もOKにする。一方、レストランの客席は12席のカウンターがメイン（他に２～４人用の個室）。フラットなオープンキッチンで、調理シーンも目で楽しんでもらうカウンターフレンチだ。木造建築にスタイリッシュな内装を融合させた空間も独自性が光る。

提供するコースは夜が8800円、１万1500円、１万6500円、昼が4290円と5500円。夜の客単価は2万円を想定し、１万円だった「Bistro plein」のほぼ倍の金額になる。移転オープンの形ではあるが、店の立地も雰囲気も、食材のクオリティーも大幅にバージョンアップしたフレンチが「PLEIN 銀座本店」だ。ただし、以前より値段が高くなっても、「満足していただける自信があります」と中尾氏。「フレンチらしく繊細なだけでなく、ビストロのような豪快さもあるカウンターフレンチ」で、渾身のコースを提供する。例えば、オマール海老とブイヤベースのスペシャリテを提供。炭火で焼き上げた豪快なオマール海老と、繊細に仕上げたブイヤベースを組み合わせた料理だ。さらに、コースによっては肉料理を２種類提供（例えば一皿目に鴨、二皿目に鹿）。「浅草開化楼」に特注した麺で作るパスタを締めに提供するのも特徴的だ。また、「『饗宴 祇園』などの高級業態も手掛けてきたことで、ワインの仕入れ力も格段に上がりました」（中尾氏）という強みを生かし、「PLEIN 銀座本店」のワインも品揃えを充実させている。

オマール海老と海の幸のブイヤベース仕立て

蝦夷鹿の炭火焼

キャビアと鮪とビーツのタルタル

店舗データ