学芸大学に「韓国スタンド＠（アットマーク）」が開業。ビブグルマン獲得の「韓国食堂 入ル」など韓国料理業態を展開するSOME GET TOWN初の立ち飲み業態

コロナ禍において立ち飲みの強さに着目。優秀な元スタッフの存在もあり開業へ

今回の「韓国スタンド＠」の開業について山崎氏はこう話す。「これまでは単価8000円程度が中心で、母の料理をベースにした店を展開してきました。しかし、スタッフのことを考えると、母の料理以外も学びたいだろうな、と考えてしましたし、実際そういう理由で退職するスタッフもいました。そこで、次は料理の幅を広げられるカジュアルな業態をやりたいと思っていました」。そうこう考えているうちにコロナ禍になるが、山崎氏が着目したのが「立ち飲みの強さ」だったという。「立ち飲みではお客様と店の関係性が強く、コロナ禍で飲食店から人々の足が遠のく中であっても、根強いファンが店に集まるシーンを度々見かけ、可能性を感じました」。

今までベースにしてきた母の料理に加えて、新しい色を打ち出した料理も加えた立ち飲み業態を構想。「当社のモットーは『日本にない業態をつくる』。最近増えているSNS映えを意識した若い女性向けの韓国料理の店でも、昔ながらの韓国のおばちゃんが強気の接客をする店でもない。本場仕込みの本格的な韓国料理と丁寧な接客を、立ち飲みで気軽に楽しめる店を目指しました」。

そして要となったのが、同店で店長を務める竹口美穂氏の存在だ。「恵比寿の『韓国食堂 入ル』でアルバイトをしていたスタッフですが、コロナ禍で店を休業したことに加え、まさに『他の店でも新しいことを学びたい』という意向もあり、一度は退職してしまいました。ですが、非常に優秀だったのでずっと気にかけていた。立ち飲みという新しいチャレンジなら彼女も新しい学びを提供できるんじゃないか、と声をかけたんです」と山崎氏は話す。

コの字カウンターを配置した店内。「韓国の市場の脇にある昔ながらの食堂」をイメージ。デザイナーに丸投げはせず、竹口氏や山崎氏らが協議を重ねてつくりあげた

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