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てっぺんがサウナ・フィットネス事業へ挑戦。「お客様の人生が変わる」をミッションに掲げ、飲食店ノウハウを生かした渋谷「サウナ道場」の全貌に迫る


飲食店で培った「動線」に徹底的にこだわった、他のサウナにはない魅力とは!?

―実際に事業が決まり、物件探しや施工、施設づくりをスタートされたと思いますが、飲食店と異なる部分はあったのでしょうか?

和田氏:はい、全然違いますね。飲食店と異なる点として、大量の水を使うサウナを作ろうとすると水を循環させる設備を置く場所を確保する必要があるんです。そこがかなり難しい条件で……サウナに不可欠な水風呂と浴場を作ることができる物件がそもそも少なかったですね。結果としては、そういった設備も作ることができるいまの物件をタイミングよく見つけることができて、渋谷にしては安価な賃料で借りることができました。

渋谷センター街の一角にあるビルの7~9階で営業する

施工については、飲食事業をやってきたてっぺんがサウナをやるのであれば、これまで培ってきたものを活かせるお店づくりをしたい、という思いで徹底的に「動線」にこだわりました。その動線づくりのために、脳科学や医療の視点からサウナを説いている本を読み勉強しました。そこから学んだことは、日本人のサウナの入り方は間違っているいうこと。諸説ありますが、その本によると、サウナに入って、水風呂に入り、更に外気浴をする。これが身体と心を整えるための1セットになります。これによってマイナスの状態がニュートラルに戻り、心身が整いますが、そのための設備が揃っている施設が、実は少ないと思ったんです。専門的な話でいうと、サウナに入り、水風呂に入った後、いわゆる“整う”時間である「ゴールデンタイム」は、2分間しかないと言われています。貴重な2分間を活かして整わなければならないのに、そもそも座るスペースが少なく座れない、外気浴スペースが遠い、サウナと水風呂が遠い、と言った不満の声を他のサウナ施設ではよく耳にします。だから、てっぺんのサウナでは無駄を省いた動線づくりを徹底しました。これは、「座席は1席でも多く、スタッフは少人数でもたくさん回せる」という飲食店の店づくりの考え方を活かしました。動線に関しては、飲食は天才的なんですよね。

―サウナは時間勝負なんですね。

和田氏:そうなんです。水風呂を出たら、すぐにでも座らないと。だから、「サウナ道場」では水風呂から一歩で椅子に座れる設計にしました。お客様が求めていたのは「動線だった」と、口コミを読んで改めて実感しています。他のサウナ施設との違いは、ここにあると思いますね。

「サウナ道場」の見取り図。何よりも無駄のない動線にこだわった

―1日の来店客数はどのくらいなのでしょうか?

高田氏:平日だと200人、土日祝日になると300人を超えます。ピークタイムは平日16時〜終電まで。土日祝日は午前中から終日まで待ちが出るくらい多くのお客様にご利用いただいています。より多くの人にサウナを利用してもらいたいという理由から、渋谷という場所を選んで良かったと感じています。

火曜日にはタトゥーの入ったお客様もご利用いただけるタトゥーデイや、少し価格を抑えたモーニングプランを設けるなど、幅広い層のお客様にご利用いただける工夫もしています。

―利益面では、飲食店経営と比べてサウナ経営と異なる部分はありますか?

和田氏:サウナ施設の利益率については飲食とは異なり、原価を1人当たりで考えます。1800円の単価に対して、タオル代、シャワーの量、シャンプー代……など合わせてだいたい原価が300円くらいと考えているので、1500円の粗利になります。ほとんど原価が掛からないという点で、飲食店経営とは考え方が全く異なりますね。まだ、個室サウナやジムは本格稼動できていない状況なので、稼働し始めたら、今よりもさらに利益が期待できると思っています。

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