新宿歌舞伎町に「うしこぞう」が開業。食肉卸や屠畜現場、焼肉店とあらゆる肉の経験を積んだオーナーが川崎でドミナント展開するエヌシーイー、今回は日本有数の繁華街で勝負！

スタッフと一緒に楽しく、長く、続けられる会社に。将来は小売も

卸、屠畜、焼肉店の経験を積み、並々ならぬ肉へのこだわりを持つ斎藤氏。「第一に、嘘をつかない。これを信条にやっています。例えばロスを出さないこと。屠畜現場では牛の顔を見てきましたし、よいところだけ使ってあとは廃棄するようなことは絶対にしません。そして、本当によいものを適正な価格で提供する。とはいえ近年は原価も上がってきているので、これまでのコネクションを生かして代替品を見つけたり、うまくやりくりしています」と話す。そうした肉に対する誠実な姿勢が評価され、既存店の人気ぶりにつながっている。

同社では斎藤氏を慕って多くのスタッフが集まっているという。「スタッフとは休みの日も一緒、常にコミュニケーションをかかさず自分の考えも伝えている。従業員というよりも仲間みたいな感じですね。これがいいのか悪いのかはわかりませんが、当社では幸い人手で困ったことはなく、むしろ余っている状態。だからこそ、誰にでもできるオペレーションでなく、しっかり職人を育てることもできて、質の良い肉が目利きできる。経営するうえで第一に考えているのは、会社を大きくしたいというよりは仲間たちといかに長く楽しくやれるかということですね」と話す。

今後やりたいことは、仲間たちが活躍できる店をつくること。また、飲食店のみならず、メンチカツなどの肉を使った総菜の小売りや、精肉店もやりたいことのひとつだ。「川崎を拠点に、外食だけでなく家庭でも『肉小僧』の味を楽しんでもらえたら」と斎藤氏は意気込む。

写真右から代表の斎藤 玲氏、スタッフの藤田 海氏、永木宏昭氏

（取材＝大関　まなみ）

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