中目黒に「おばんざいBistroてんよう」がオープン。名だたるフランス料理店で修業、出張料理人として活躍してきた気鋭の27歳オーナーによるカジュアル酒場

重視するのは居心地の良さ。長居するお客も多く、単価は想定より大幅に上回る

原氏が大切にするのは「居心地の良さ」。「ふらりと立ち寄り、気づいたら何時間もいてしまった、というのが理想。そのためにこだわっているのが、香りと照明。香りについては『Aesop』のミストを毎日壁に吹きかけています。正直コストはかかってしまいますが、ほのかに良い香りがすることで、特に一人飲みの女性にもリラックスできる空間にしたくて」。実際に、原氏が想定していた単価は4000～5000円だったが、居心地の良さから多くの料理や酒を注文し長時間滞在するお客が多く、7000円で推移しているという。加えて、原氏の気取らないフレンドリーな接客も、つい長居してしまう要因となっているかもしれない。

今後については、「しばらくフレンチのコースをやっていないので、落ち着いたタイミングでコース料理を提供するイベントもやってみたいですね。また、先日お子さんのお食い初めで貸し切りをしてくれたお客様がいて、そうした使い方をしたいお客様にも柔軟に対応していきたい。まずはこの店を予約がとりにくい繁盛店にすることが目標です」と話す。

オーナーの原 天賜氏。「常連さんでいっぱいの店にしていきたい。うちは2回目の来店から“常連”ですから(笑)」

（取材＝大関　まなみ）

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