ワインバル激戦区神田駅周辺エリアに串焼きを中心とした「クシヤキ＆ワインバルピッキオ」12月13日、オープン！

ワインバル激戦区である神田駅周辺エリアに、新たに12月13日オープンした「クシヤキ＆ワインバル ピッキオ」（スリーサクセス 代表取締役：中山真吾氏）は、日本橋方面へ向かう日銀通り沿いに位置する。ファサードを出せず、通り沿いに面していない入口から階段を上がった2階にある。同社では新木場にある「炙り道場」、「オステリアピッキオ」に続き、3店舗目の出店だ。
オーナーの中山氏は大学中退後、1年ほど企業のサラリーマンを経験したが、自分には合わず退職。アルバイトとしてシェラトングランド東京ベイホテルへ入り、スカイラウンジやメインダイニングのバーへ配属。そこで当時グローバルダイニングへ転職を考えていた先輩からの誘いで、1994年頃から6年間グローバルダイニングの渋谷ラ・ボエム、タブローズラウンジで働き、接客について学んだ。この時期に、初めて自分がオーナーになることを意識しはじめた。自分が料理も出来た方がいいのではないかと考え、調理師の資格取得のため、キッチンスタッフとして、ラムラへ入社。3年間勤めた後、現在のスリーサクセスに入社した。新木場の2店舗は既存店のリニューアルとして携わり、新規立ち上げは、今回が初めてとなる。
ワイン業態にこだわったのは、オーナー自身がワイン好きというのも理由の一つではあったが、「焼酎ばかりオーダーしていた既存店の常連のお客様が、ワイン好きに変化をしていったことを目のあたりにし、潜在的な飲み物が受け入れられないはずはないし、そのきっかけを作っていきたい」と話す。さらに串焼きをメインに打ち出したのは、「もともと焼き鳥は日本でも馴染みがあり、気軽に立ち寄れる大衆的なワイン酒場のイメージを打ち出したかった」と同氏。立地的には、ワインバル有名店がひしめき合うが、相乗効果があるといいと考え、神田エリアに絞った。焼き鳥屋の居抜きを探していたため、通りに面していない入口でファサードを出せないという条件を逆手に取り、「料理のクオリティ、接客、ワインの値付けに至るところまで、手間と頭を使いコストを下げ、お客様に還元したい」と中身の濃い営業を心掛けている。
居心地が良く、気軽に立ち寄れる店を作りたいと、内装は、温かみのある雰囲気を作りあげた。木をふんだんに使い、床とテーブルは松の原木の一枚板を使っている。「来てもらうからには、非現実的な空間にしなければならない」と、手作り感を出しすぎて生活感が出すぎないようにした。
料理は、国際観光ホテルとコルドンブルーで19年間フレンチ一筋の石井浩則氏が監修。ワインに合う料理というテーマでメニュー開発をした。料理ありきではなく、あくまで、ワインを引き立たせるための料理に終始している。店名にあるように、串焼きを中心としているが、串焼きのメニューは、1つ1つ、ソースに工夫が凝らしてある。「鶏もも肉ゆず胡椒ソースで」（180円）をはじめ、リーズナブルな価格が並ぶ。同店の人気のメニュー「赤字覚悟の絶品網焼き 美食家達へ！フォアグラ リンゴのキャラメリゼと<120g>」（980円）や、「平牧三元豚の塩漬けバラ肉の豪快焼き<180g>」（980円）は、文字通り、客への還元の皿となっている。
グラスワイン（400円～）の種類は豊富で、スパークリング、白、赤合わせ、常時9種用意しており、来る客を飽きさせない。ボトルワインは2800円からあり、オーナーやソムリエを中心に何度も試飲を重ね、コストパフォーマンスと味のバランスを考え、厳選したものばかりだ。フランスラングドッグ地方の「ラ クロワザート ピノノワール」（2800円）はしっかりとした味わいで「名物！マデラ風味のホルモン煮込み」（780円）との相性が良い。また、イタリアのロゼ「ピポリ ロサード アリアニコ バジリカータ」（3300円）は、爽やかな辛口で、これからの春から夏にかけた季節に合わせたくなるワインだ。
店舗展開も視野に入れ、「現在6年目で3店舗なので、あと4年で4店舗は増やしたい。お客様と社員と業者さんがみなWIN-WINになれる関係を築きあげていくことが目標です」と熱く語る中山氏。価格以上の価値を提供し、客の期待を越えるもの、既存の枠組みを取り払ってより良いものを作りあげていくことが社訓である同社の今後に注目していきたい。

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