飲食店・レストランの“トレンド”を配信するフードビジネスニュースサイト「フードスタジアム」

ヘッドライン

アガリコ大林氏のプロデュース店が千歳烏山に誕生 「大衆アジアンビストロAroi Market」という可能性

千歳烏山駅のホームからも見える「大衆アジアンビストロAroi Market」の外観
テーブル席はもちろん、少人数でも楽しめるようにカウンター席も用意されている
「ソルトシェルクラブのカレー炒め」(1200円)は3~4名でシェアできるほどのボリューム
同店のキラーコンテンツの一つである「アジアンモヒート」(500円)のインパクトは大きい
プロデュースを担当した大林芳彰氏(左)と株式会社New Generation・代表取締役の上園隼一氏

(取材=三輪ダイスケ)


東京区外の飲食マーケットが熱い。現在、意欲的な経営者たちが、斬新なアイデアで次々と飲食店を立ち上げて、新たな挑戦を仕掛けている。そして世田谷区烏山に、また一軒の飲食店が誕生した。同エリアの中心地・千歳烏山駅へは、京王線の新宿駅から急行に乗車すれば13分で着く。駅周辺には大きな商店街が広がっていて、個人経営の飲食店が数多く点在している。街の特徴として、昔から住む人が高い割合を占めるが、日本女子体育大学があるため、若い女性も少なくない。そんな千歳烏山に2月7日にオープンしたのが「大衆アジアンビストロAroi Market(アロイマーケット)」だ。運営するのはNew Generation(ニュージェネレーション、神奈川県横浜市、代表取締役 上園隼一氏)で、同店が初のオリジナルブランドとなる。

もともと代表の上園氏は、串カツ田中(東京都品川区、代表取締役社長 貫啓二氏)に人事として、5年ほど在籍していた。独立した後は、フランチャイズで「串カツ田中」を展開し、現在、尾山台・青葉台・相模大野と3店舗の運営を行う。独立して3年を迎え、今回、晴れてオリジナルブランドの誕生となったが、その背景を語る上で欠かせないのがBigBelly(ビックベリー、東京都豊島区、代表取締役社長 大林芳彰氏)の大林氏の存在だ。言うまでもないが、同氏はオリエンタルビストロ「AGALICO(アガリコ)」の産みの親として広く知られており、最近では、ブランド構築やメニュークリエイトなどの相談とともに、プロデュースの依頼も後を絶たない。上園氏も以前から「AGALICO」のファンで、「AGALICO Knocky(アガリコ ノッキー)溝の口店」などに通っていた。その中で、同店を運営する林氏を通じて、大林氏とも出会う。そして、オリジナルブランドの相談をするうちに、今回のプロデュースが実現したという。

「大衆アジアンビストロAroi Market」の特徴を読み解くキーワードは、“立地”と“メニュー”の分かりやすさの二つだ。まず立地について説明すると、同店は千歳烏山駅の南口から徒歩数秒の場所にある。駅からも店内の賑わいが確認できるほどの好立地で、視認性は高い。駅自体は北口の利用者の方が多いが「何の店だろう」という驚きを与えられるので、南口へ興味を引く。「人の流れを変えていきたい」と大林氏も語る通り、分かりやすい立地への出店が、しっかりとした導線の確保に繋がっているのだ。そうした計算の上で、メニューも考案されている。そもそも千歳烏山駅周辺には、タイやベトナムといった東南アジア料理を専門にしている飲食店はほとんどない。だからこそ商機があるが、せっかく気になって来店した客が馴染みのない料理に戸惑う可能性は残る。そこで、まずは東南アジア料理を知ってもらえるような分かりやすいメニューを揃えているのだ。

具体的なメニューの内容は、グループ客はもちろん、一人客も想定した料理が並ぶ。メインターゲットである女性を狙ったメニューのキレも際立つ。例えば、「ベトナム風生春巻き」(280円)や「蒸し鶏のネギ塩レモン」(380円)、「鶏ももの激辛麻辣アヒージョ」(780円)といった比較的小さなポーションのメニューがある一方で、「タイ風焼鳥ガイヤーン」(980円)や「ソルトシェルクラブのカレー炒め」(1200円)などの大人数でシェアできる料理も揃う。ドリンクについては、「シンハー」(550円)や「タイガー」(550円)といった東南アジア諸国のボトルビールをはじめ、アジア酒やワイン、サワー酎ハイなどがラインアップ。中でも注目なのが「アジアンモヒート」(500円)だ。レモングラスを挿したグラスの中に、タイ原産の柑橘類の一つコブミカンの葉が入っているため、飲んだ後、芳醇な香りが口いっぱいに広がる。飲みやすいだけでなく、フォトジェニックなメニューにもなっているので、女性からの人気は高い。  

千歳烏山に強いインパクトを与えて誕生した「大衆アジアンビストロAroi Market」。代表の上園氏は、確かな手応えを感じながら、今後のビジョンについてこのように話す。「今後、別のエリアでも『AroiMarket』の展開を考えています。ただエリアに、こだわりはありません。進出したエリアをどのように攻略していくか。そこに注力をしながら、このブランドを自分のものにできるように取り組んでいくつもりです」。多くの成功している経営者のノウハウを自分のものにしながら、上園氏はさらなる高みを目指す。現在、飲食シーンの風は、西から吹いているのかもしれない。

店舗データ

店名 大衆アジアンビストロAroi Market(アロイマーケット)
住所 東京都世田谷区南烏山5-32-14

 >> GoogleMapで見る

アクセス 京王線千歳烏山駅から徒歩1分
電話 03-5969-8595
営業時間 17:00~翌2:00
定休日 不定休
坪数客数 18坪・39席
客単価 2500円
運営会社 株式会社New Generation
関連リンク 大衆アジアンビストロAroi Market(FB)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

ヘッドライン一覧トップへ

Uber Eats レストランパートナー募集
Copyright © 2014 FOOD STADIUM INC. All Rights Reserved.