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貝料理の新しい楽しみ方を提案。貝とぬる燗をコンセプトにした、山本怜氏が手掛ける初のオリジナルブランド「潮音(しおん)」が秋葉原に4月6日オープン

隠れ家を思わせる外観が、貝とぬる燗に対する期待感をそそる
和の中にもエスニックな雰囲気もある店内には、ゆったりとした時間が流れる
貝の刺身では、素材の良さをそのまま堪能することができる
燗つけ器と一緒に提供されるぬる燗は、お猪口を自分で選ぶこともできる
オーナーの山本怜氏。店内には、その日入荷した貝の名前を書いた黒板が掲げられている

(取材=三輪 大輔)


山手線・京浜東北線・総武線のJR各線や東京メトロ日比谷線、つくばエキスプレスが乗り入れ、東京都内だけでなく、神奈川・埼玉・千葉・茨城の4県にも好アクセスなエリアである秋葉原。その秋葉原駅から徒歩3分の昭和通り沿いに「潮音(しおん)」が4月6日にオープンした。運営するFF.a(東京都千代田区、代表取締役 山本怜氏)にとって、「秋葉原漁港 快海」に続いて2店舗目の展開で、初めてのオリジナルブランドとなる。

同店の売りは、貝とぬる燗だ。まず貝に着目した理由について同氏は「『秋葉原漁港 快海』の運営を通して、貝のニーズの高さを感じました。ただマーケットを見渡すと、高い人気を誇るにも関わらず、冷凍ものが多いのが現状です。当店では、私が自ら築地市場に買い出しに行き、毎日、新鮮な貝を提供しています。一つひとつのメニューから、活きた貝の魅力を存分に感じることができるでしょう」と語る。貝という軸から、もう一つのキラーコンテンツである「ぬる燗」というアイデアも湧いてきた。体温に近い温度で飲むぬる燗は、酒そのものの味や香りを楽しむことができ、磯の風味がある貝との相性も抜群にいい。互いの魅力を引き立て合うため、貝の旨みを堪能するには、日本酒が最適であるのだ。

そもそも山本氏が飲食に出合ったのは、高校生の頃。地元埼玉の鮮魚店でアルバイトをしていた時である。店主が魚を捌く姿に憧れて、飲食の仕事に惹かれたという。東京農業大学に進学後は、居酒屋のアルバイトなどを通して、ますます飲食の仕事にのめり込む。やがて同氏は、大学を3年で退学して、当時、埼玉を中心に話題店を展開していたオーレ・カンパニーに入社。そこで、飲食経営の在り方や店舗空間の演出方法などを身につける。また、料理人としては魚を軸にして、和食やエスニック、イタリアン、スパニッシュなど多様なジャンルを経験した。そして、タイム・ゾーン・マネージメントに転職して、31歳のころ、「秋葉原漁港 快海」を暖簾分けでオープンさせて独立を果たす。こうした同氏の経験が結びついて、今回の新店舗は誕生したのだ。

メニューには「さざえ」、「地蛤」「赤貝」「みる貝」など、旬の産地の貝が10種類ほど揃う。調理法も「刺身」(0円)や「磯焼き」(0円)、「なめろう」(120円)、「本わさび和え」(180円)、「バター醤油焼き」(120円)など11種類の中から、好みに応じて選べる。また看板メニューの「九十九里産 地はまぐり潮すき焼き」(980円)では、卓上コンロではまぐりを焼いて、客の前で純米酒を注ぎ込む演出を行う。それを佐渡産のナガモを使用したオリジナルのタレで食す。日本酒は「至 純米」をはじめとした13種類の地酒が並ぶ。「値段だけで日本酒の良し悪しを判断せずに、フラットな視点で楽しんでほしい」という同氏の狙いから、どれも一合780円で提供をしている。基本的に、ぬる燗で提供されるが、冷酒や熱燗のオーダーにも対応していく。

同店の設立の経緯について、同氏は「私が目標としているのは、常にオーナーが現場にいる店です。お客様の近くにいるからこそ店の魅力を詳しく伝えることができて、ダイレクトな反応も得ることができます。当店は『秋葉原漁港 快海』のすぐ近くにオープンさせました。ドミナント展開をすることで、自分の理想とする店作りを進めていくつもりです」と話す。現在、グループで楽しめる「秋葉原漁港 快海」と少人数で静かな時間が過ごせる「潮音(しおん)」とを使い分ける客も多くいるそうだ。今後の目標について「これからも海鮮系を軸とした方向性は変わりません。現在、もう一店舗、年内に出店したいと考えていて、総武線沿線や浅草などを中心に検討中です」と同氏。今後、秋葉原を起点にして、新しい貝料理の楽しみ方が広がっていくだろう。

店舗データ

店名 潮音 (しおん)
住所 東京都千代田区神田松永町17-3

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アクセス JR各線秋葉原駅から徒歩3分
日比谷線秋葉原駅より徒歩3分
電話 080-5514-1239
営業時間 18:00~23:30
定休日 月曜日
坪数客数 9坪・14席
客単価 5500円
運営会社 株式会社FF.a
関連リンク 潮音 (FB)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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