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元マーサーオフィスの統括料理長が、ネオ大衆酒場を仕掛ける。「和牛」×「ワイン」×「大衆酒場」がコンセプトのお店「大衆肉処酒場 コンロ家~霜降り和牛鍋と神戸牛ホルモン鉄板焼~」が南新宿に4月7日オープン

「霜降り和牛鍋」と書かれた大きな看板が目印。軒先に吊るされた提灯が、雰囲気を盛り上げる
カウンターで調理している様子も分かるライブ感溢れる店内
圧巻のボリュームの「霜降り和牛鍋」では、A4・5ランクの和牛を楽しめる
「神戸牛ホルモン鉄板焼」には、ホルモンはもちろん、野菜もたっぷりと盛られている
代表取締役の頼富晋也氏(右)と副社長の蒲池章一郎氏

(取材=三輪 大輔)


小田急線南新宿駅周辺は多くの古い商店が残り、徒歩圏内の新宿駅や代々木駅とは、全く別の表情を見せるエリアである。その南新宿駅から徒歩1分の場所に、4月7日オープンしたのが「大衆肉処酒場 コンロ家~霜降り和牛鍋と神戸牛ホルモン鉄板焼~」だ。運営する頼富商會(東京都港区、代表取締役 頼富晋也氏)にとって、同店は初めての店舗となる。代表取締役の頼富氏は、店のコンセプトについて「『和牛』と『ワイン』、『大衆酒場』のそれぞれの魅力を掛け合わせたことが、当店の最大の特長です。リーズナブルな値段で、本格的な和牛を使用した料理とワインを楽しんでもらって、多くの常連が集う店舗にしていきたですね」と話す。

「和牛」×「ワイン」×「大衆酒場」というコンセプトは、頼富氏のキャリアから導き出された。もともと同氏は、香川県・高松市の実家が寿司店であったこともあり、幼いころから飲食に慣れ親しんできたという。飲食人としてのキャリアのスタートは、22歳のころ「えん」などを展開するビー・ワイ・オーに入社して始まる。そこから「同じ場所にいては成長がない」という考えのもと、寿司店や割烹料理店、焼鳥店などを巡り、料理人としてのスキルを身につけていく。そして27歳のころ、転機が訪れる。立ち上げメンバーの一人として、「マーサーカフェ」などを展開するマーサーオフィスに参画したのだ。最初は一料理人として関わった同氏であるが、同社がカフェブームを作り上げるころには、統括料理長となる。

ちょうどそのころ、今回のパートナーである副社長の蒲池氏とも出会う。同氏は、ソムリエはもちろん、利き酒師、焼酎アドバイザー、ビアテイスターなどの資格を多数保有する、お酒のスペシャリストである。カフェやバーを中心に飲食人としてのキャリアを築いた後、マーサーオフィスに転職。同社で初めて上司となったのが、頼富氏であった。その出会いは、ともに仕事をすることで、いつしか絆へと変わっていく。そして頼富氏はカフェブームを牽引し、マーサーカフェのブランドを10店舗まで広げた後、7年半在籍した同社から独立すると、蒲池氏と一緒に「大衆肉処酒場 コンロ家~霜降り和牛鍋と神戸牛ホルモン鉄板焼~」を立ち上げた。

頼富氏は「これまで、私のキャリアの中で出会った方との縁が、当店には凝縮されています」と語ると、次のように話を続けた。「コンセプトの1つのワインは、もちろん蒲池の得意分野から来ています。和牛についても、マーサーオフィスで働いていたころに出会った方との縁で、流通網を確保することができました。そして大衆酒場という考えは、ブームを作った経験から来ています。確かに流行は、時代の最先端を行くからこそ作ることができるでしょう。しかしブームは消費されてしまうのも事実です。本当に店を好きになって、通い続けてもらいたい。自分が独立するのなら、そういう店を作りたいと考えて、大衆酒場というコンセプトに辿りつきました」と語る。南新宿駅から徒歩1分の立地に出店した一番の理由は、居抜き物件で、すぐにオープンできたからと話す。当初、神田や両国など、大衆酒場が盛んなエリアを考えていたが、コンセプトに自信があったため、最終的な出店を決めたという。

同店の看板メニューは、店名にもなっている「霜降り和牛鍋」(一人前 2180円)と「神戸牛ホルモン鉄板焼」(一人前 1180円)である。「霜降り和牛鍋」は、A4・A5ランクの黒毛和牛を使用し、西京味噌をベースにした魚介・野菜の特製スープに煮込んで食す。一方「神戸牛ホルモン鉄板焼」では、都内の飲食店で取り扱うことが珍しい神戸牛をはじめ、その日最も良い状態の数種類のホルモンが使用される。また、「本日の和牛タタキと刺身盛り合わせ」(二人前 1680円)など、海鮮系のメニューも並ぶ。ドリンクは、大衆酒場らしいホッピーやハイボールが380円から揃うほか、赤・白・スパークリングと35種類ほどのワインも並ぶ。「コンロ家グラスワイン」(赤・白 480円)で提供すると同時に、次回来店時に使用できるワインボトルのクーポンカードをメニュー表とともに卓上に置くサービスも行っている。

現在、オープン時に積極的な告知しなかったにも関わらず、店は大盛況となっている。30代前後のビジネスマンをターゲットにしていたが、「ワイン」というキーワードで若い女性客が来店したり、「大衆酒場」という切り口で地元の高齢者も来たりしているそうだ。今後の展望につい頼富氏は「今年の11月ころに、もう1店舗出店をしたいと考えています。物件次第にはなりますが、神田辺りのビジネス街で出店できれば最高ですね。現在、昔の仕事仲間から一緒にやりたいという声をもらっています。ともに成長をしながら、国内のみならず海外進出も目指して店舗の拡大を続けていきたいです」と話す。オープンと同時にトップスピードで走りだした同氏の新しい挑戦。いずれ頼富氏を中心にしたメンバーで、新たな飲食文化が作られていくに違いない。

店舗データ

店名 大衆肉処酒場 コンロ家~霜降り和牛鍋と神戸牛ホルモン鉄板焼~
住所 東京都渋谷区代々木1-52-5 ベルテ南新宿B1

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アクセス 小田急小田原線南新宿駅から徒歩1分
電話 03-6383-4866
営業時間 月~金:17:30 ~ 23:30
土:17:00 ~ 23:00
定休日 日曜日
坪数客数 18坪・35席
客単価 4000円
運営会社 株式会社頼富商會
関連リンク 大衆肉処酒場コンロ家(HP)
関連リンク 大衆肉処酒場コンロ家(FB)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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