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インタビュー

株式会社浜倉的商店製作所 代表取締役 株式会社ジェイオフィス東京 ネオサポート プロデューサー
浜倉好宣氏


横丁ブーム、魚系居酒屋…etc、次々と飲食ブームを仕掛けるプロデューサー・浜倉好宣氏がヒットの要諦を激白!「魚系居酒屋も、横丁も、私の中では表現方法のひとつ…」

2009年のトレンドと言えば、ホルモンブーム、魚河岸系居酒屋の台頭、立ち飲みに代表される大衆酒場の大人気、そして"横丁スタイル"の複合店施設…etc。このような近年の飲食トレンドを物凄いパワーで牽引している注目の仕掛け人が浜倉好宣氏である。プロデューサーにして、飲食店経営者。さまざまな顔をもつ浜倉氏だが、その敏腕なイメージとは裏腹に、京都出身の彼の話ぶりは"はんなり"とした雰囲気を醸し出す。浜倉氏の独自の理念とロジックを解き明かす。

――まずは、浜倉さんの2009年の取り組みを、改めて振り返ってみましょうか。

2009年もたくさんの良いご縁に恵まれ、面白い仕事ができました。多忙を極めたというより、ワクワクして、楽しかった一年ですね。
浜焼き酒場「鱗(ウロコ)」ブランドとしては、2009年だけで、「大宮一番街 鰓呼吸(えらこきゅう)」(4月)、「吉祥寺 トロ函」(7月)、「松阪愛宕 鯉参」(10月)、「巣鴨 魚多喜」(10月)、「中目黒 鰓呼吸(えらこきゅう)」(11月)、「大船 磯丸」(11月)の6店舗をプロデュース販売させていただきました。

――浜焼き酒場「鱗(ウロコ)」ブランド以外の取り組みも活発でした。

鮮魚酒場「新橋丸富水産」(4月)から始まり、「赤坂小路」(4月)、「C’EST BON PLAGE」(4月)、「神田ミートセンター」(5月)、鮮魚酒場「赤坂丸富水産」(6月)、鮮魚酒場「池袋丸富水産」(9月)、「品川魚貝センター」(12月)、「神楽坂CHICHUKAI-UOMARU」(12月)と続きました。改めて振り返ると、1年間にトータルで14案件を出店したことになりますね。

――しかもその中には複合店施設も含まれる。改めてそのパワーには驚かされます。中でも注目されるのは、これだけ魚系居酒屋の大旋風を巻き起こしていながら、さらに"横丁ブーム"の新たなトレンドも生み出されたことです。

よくそういうふうに言われるのですが(苦笑)、ブームを狙って展開しているわけではないんですよ。むしろ流行りものではなく、文化として根付いていく環境を志しています。
時流やその背景に求められている消費者の心理をキャッチし、プロジェクトに関わる方々がお互い"WIN-WIN"な関係になるように"キャスティング"し、日本人の心に沁みついた原点回帰となるべき心理ストーリーを"再現"し、形にする――その結果、社会に求められる一つのマーケットになったのだと考えています。
確かに、2009年は"横丁スタイル"の複合店施設の依頼案件が多く、今後も続きますがね。

――"横丁スタイル"と一言で表現しても、立地によってコンセプトやテーマを変えています。

「恵比寿横丁」では、"商店街の再生"をテーマに、全長40mもの市場跡のシャッター街を"再生"しました。業態がかぶらない13店の大衆酒場がひしめき合っています。一方、「赤坂小路」では、"カラオケ店舗の再生"をテーマに、他人同士でもカラオケを楽しみながらハイボールなどで盛り上がれる集合体を作り上げました。"Song bar street"というのがキャッチコピーで、8店舗が集結しました。

――その後は、素材をテーマに掲げた"センター"スタイルも生み出しました。

"肉の殿堂 総合商店"と称する「神田ミートセンター」は、牛・馬・鶏・豚…といったあらゆる肉店(7店舗)の集合体。最新の"センター"プロジェクトである「品川魚貝センター」は魚貝をテーマに掲げました。築地の仲卸さんのご協力のもと、5店で一括して魚貝類を仕入れることにより、鮮度や品質にこだわりながら、原価のコストを上手に抑えられています。

メイン素材は共通していますが、店舗ごとに料理法を変えて集合体としての魅力を高めています。仲卸さんの直営店である「鮮魚と鮨」の業態を中心に、「魚貝鉄板焼き」「魚貝中華点心」「浜焼き」「魚貝フライパンバル」の計5店舗の魚業態が集結しました。

――中でも、品川魚貝センターの「CHICHUKAI-UOMARU」は、株式会社浜倉的商店製作所が経営する直営店でもあり、新たな業態ですね。

はい。開放的な地中海の魚屋空間になっている業態です。12月21日には神楽坂にも「CHICHUKAI-UOMARU」がプロデュース販売というかたちでオープンするところです。こちらはセンターではなく単体で。

「神田ミートセンター」も「品川魚貝センター」も、飲食店でありながら"直売市場"の活気と鮮度を自然に打ち出せるように"キャスティング"しました。お客様にもテーマが解りやすいですしね。

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