新旧のイタリア料理と古酒、ナチュラルワインを提供する「ニューレトロイタリアン マーブル」が都立大学にオープン。都内でイタリアンを中心に展開するコローリの新店舗

飲食業が好きだからこそ、業界の底上げもしたい

通常のメニューブックによるオーダーテイクのほか、コロナ禍で始めた紙の使いまわしを回避するためのQRコードを利用したオーダーシステムも導入するなど、お客に居心地がよいと感じてもらうための心配りに余念がない。表示価格は２名分となっており、人数にあわせてあらかじめ個別に盛り付けてサーブ。大皿から取り分ける手間や、おいしさをそこなわないための配慮だという。もちろん、ハーフサイズにも柔軟に対応する。

オープンから間もないが、狙い通り地元の人を中心に集客。プリフィックスをゆっくり味わうカップル、おつまみ２～３品とともに貴重な「古酒」や「OTONAカクテル」と名づけた遊び心のあるアルコールを軽く楽しむ一人客が、違和感なく同じ空間で溶けあっている。他の駅から足を運ぶお客もターゲットとしており、SNSを開設しアピールしていく。

今が最高とは全く考えておらず、お客の反応を見ながらどんどんメニューも更新していくというのがこれまでどおり一貫したポリシーだ。「僕達は、飲食業が大好き。コロナ後、業界全体がますます厳しくなっている現状はありますが、５年以上続く系列店で得た経験を基に、さらに10年愛される店づくりにチャレンジします。飲食業が好きだからこそ、業界全体をも盛り上げていける存在になれたら」と渡部氏は力強く語る。２月からはランチもスタート、月商５００万のボーダーから、さらに７００万円を見込む。

ソムリエ資格を持つ渡部武志氏（左端）は、サービスやマネジメントも担当。フレンチ出身の料理人である山口高志氏（右から2番目）とともに、若い社員の育成にも力を入れている

（取材＝Mie Yoshioka）

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