京急蒲田にテキーラ専門店「Solana（ソラナ）」がオープン。長年、酒の卸で経験を積んだ女性店主が70種を超えるプレミアムテキーラを取り揃え、その魅力を伝導する！

コロナ禍の飲食店への逆風を物件獲得のチャンスと認識。自身の生活拠点でもある蒲田で開業する

卸業の会社で15年勤め上げた山下氏は、2021年1月から開業の準備に入る。「子どもが独立して、『ひと仕事終えた！』と肩の荷が降りたタイミングだったのもありますね。これからは自分のやりたいことにチャレンジしようと思いました」。折しも世間では新型コロナウイルスが猛威を振るい、飲食業界には大逆風が吹き荒れている時期であった。しかし、山下氏はこの状況をチャンスと認識していた。「こういった時期であれば、逆に普段出てこないような物件が出てくる可能性も高くなると考えたんです」と、山下氏。物件探しは自身が暮らしていて知人が多く、土地勘もある蒲田界隈で行った。「ひとりでできる広さであること。そして、来店していただいたお客さま全員と会話できる造りであることにこだわりました。もともと接客がしたくてお店を開くわけだし、何よりもテキーラの素晴らしさをお客さま一人ひとりにお伝えしたいので」。そんな中、京急蒲田駅付近の物件に空きが出た。長年、スナックを営んでいた物件だ。「一瞬、スナック業態で始めようかと考えましたが、やめました。女性のお客さまにも気軽に入ってもらえる店舗にしたいし、ゆっくり過ごせる空間をつくりたい。そう考えるとスナックは男性客の比率が多くなりそうだし、カラオケが必須なので落ち着かない。ちょっと違うな、と思いまして」。あくまで目的は老若男女さまざまな人々へテキーラの魅力を伝えること。そのため、「テキーラとつまみ」をテーマとしたテキーラ専門の酒場として開業することを決めた。2021年12月に物件を契約。一日でも早く開業するため、造作にはほぼ手をつけずに準備を進行。そして、年明けの2022年1月11日、「Solana」はオープンした。

カウンターに立てば全てのお客の顔が見渡せる7席の店内。テキーラの魅力を伝えるため、丁寧な接客を行える造りになっていることは物件探しにおいて必須の条件だった

店舗データ