ダイゴインターナショナル・尹氏と吉祥寺・肉山の光山氏がタッグを組んだ貸し切り専用焼肉店「肉と日本酒」が4月4日、谷中にリニューアルオープン

谷根千エリアとして人気が高い東京メトロ千代田線千駄木駅から徒歩3分の場所に、貸し切り専用焼肉店の「肉と日本酒」が4月4日、リニューアルオープンした。経営するのは、上質な黒毛和牛をよりリーズナブルに提供するため、一頭買いにこだわり続けているダイゴインターナショナル（東京都港区、代表 尹伸文氏）。同店は、吉祥寺で半年先まで予約が取れない店として有名な「肉山」オーナーの光山英明氏のプロデュースによるものだ。リニューアルオープン直後から予約が殺到し、すでに2～3か月先まで一杯となっており、密かに話題になりつつある。

今回は、同社の「黒毛和牛 一頭買焼肉 醍醐 谷中店」のリニューアルとなった訳だが、その経緯について代表の尹氏は、「谷中店は2年続きましたが、スタッフ不足で継続が難しくなり、店を閉めようと思っていたんです。ちょうどその時、以前から知り合いだった光山さんと会う機会があって、少し相談したところ、斬新なプロデュース提案を受け、チャレンジしてみようと思ったんです」と語る。光山氏が提案した斬新なアイディアとは、スタッフ不足を補うために、「ワンオペで1日1組（20名）限定」「アルコール・ドリンク類はセルフサービス」を基本とし、尹氏はこだわりの上質な肉を、光山氏が集客と日本酒を担当するという内容だったという。1日1組（最小20名、最大45名）という集客について、尹氏も当初は半信半疑だったそうだが、「肉山」（光山氏）の熱狂的なファンを介してSNSなどで瞬く間に広がり、予約スタートから約1日半で4月・5月の予約が埋まったという。宣伝告知に経費をかけず、集客が確保でき、セルフサービスによってスタッフ不足も解消できることから、肉や日本酒は厳選した上質でこだわりのあるものをリーズナブルに提供することが可能になった。

肉も日本酒も、その日その日の仕入れで銘柄が変わる「日替わり」となっており、コース焼肉（前菜・肉前菜・野菜・塩焼肉6種・タレ焼肉7種・〆、ご飯、スープはお代わり自由）+日本酒飲み放題（2時間半）で6500円のみを提供。取材当日は、前菜「青菜のナムル・豆もやしのナムル・春キャベツのナムル」、肉前菜「牛しぐれ煮昆布和え」、野菜「包み野菜盛り合わせ」、塩焼肉「30日熟成タン食べ比べ、イベリコ豚の豚とろ、サーロイン、らんぷ、上ばら、内もも」、タレ焼肉「げた、かめのこ、特ばら、いちぼ、ぶりすけ、ばら、はつ、しまちょう」（仕入れ状況で種類が増えることもある）、〆「冷麺」となっていた。一頭買いにこだわり続けている同社の本領発揮であり、様々な部位や、熟成度の違いでの食べ比べなど、肉好きにとっては最高のラインナップと言える。

日本酒は、光山氏がセレクトした「四谷の鈴傳」「吉祥寺の大阪屋」「府中の中久」の3軒から仕入れている。各酒屋のセンスで選び抜かれたその時々の旬の日本酒が提供され、日本酒好きをうならせる銘柄が並ぶ。また、セルフでの燗つけも楽しめるよう燗つけ器も設置し、お燗に最適な日本酒も通年提供している。貸し切り専用で、お客さんの大半が知り合い同士ということもあり、内輪で楽しめるよう持ち込み酒もノーチャージだ。

今後について、「日本酒を飲めないお客さんにも満足してもらえるよう、松坂や神戸などのブランド牛や、A5ランクと熟成肉の食べ比べ、〆は牛丼もチョイスできるなど、飲まなくても安いと思ってもらえるようにしたい」と、来店客の満足度を最大限に高めることに注力していきたいと話す尹氏。このスタイルでの店舗展開はなかなか特異なこともあり、展開をする際は、慎重にしていきたいとも話していたが、規模や立地などを考慮しながら新たな展開も将来的には検討していきたいという。完全予約制の貸し切り専用焼肉という特異な業態ではあるが、貸し切りならではの魅力もあり、その需要の高さにも注目すべきかもしれない。

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