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もっといろいろな日本酒を知ってほしい! あの名店の熱い想いを受け継いだ「日本酒BAR しじゅうごえん」が12月12日、赤羽にオープン

入口への階段。ロゴマークの45には二重三重の意味が
カフェのような雰囲気にも見える店内
一番人気「45のポテサラ」の具は日替りで、この日はベーコン、ほうれん草とチーズ風味
刻みわさびの醤油漬けをのせ、食感も楽しめる「ワサビピザ」
多くの人に様々な日本酒があることを知ってほしい、という氏田店主

(取材=長谷川 敏子)


赤羽といえば、大衆酒場が軒を連ねるオヤジの街というイメージを抱く人も多いだろう。しかし駅の南改札側には大型ショッピングビルや集合住宅が建ち、飲み屋街のイメージはあまりない。その南改札側、駅から徒歩1分の場所にあるラーメン屋の2階に、2013年12月12日「日本酒BAR しじゅうごえん」がオープンした。店のロゴマークにもある「45」には、しじゅうごえん(始終ご縁)の語呂合わせの他、店主・氏田陽子氏の名前「陽子」と自身の誕生日4月15日にもかけて、二重三重の意味がある。店内には漆喰がうまく活かされた壁とこげ茶色の木目のカウンターがあり、日本酒の店というよりはカフェのような雰囲気にも見える、赤羽には珍しい禁煙の店だ。

この店をひとりで切り盛りしている氏田氏は酒匠・唎酒師で、新宿にある人気の日本酒立ち飲み店「日本酒スタンド酛(もと)」の卒業生だ。20代前半で日本酒にはまり、いつかは自分の店を持ちたいと、勉強するつもりで酛(もと)のスタッフになった。そこで学んだのは日本酒への熱い想いだ。まるで造り手が見えるかのように酒を注ぎ、そこに集う客たちも酒を愛する人ばかり。「いい酒、いい店の情報交換の場になっていることに衝撃を受けた」という。名店のDNAを受け継いだこの店でも、酛(もと)と同様にメニューには銘柄と産地だけが記され、いわゆる酒のスペックは書かれていない。あえて書かないことで客と会話が生まれ、いろいろな酒を飲んでもらえるからだ。「大吟醸だから美味しい、本醸造だから美味しくないということはありません。難しく考えずに、とにかく美味しく楽しく飲んでほしい」と日本酒への想いを語った。

日本酒は常時60銘柄あり、価格はいずれも90mlで450円。福島の「寫楽」、栃木の「仙禽」、香川の「川鶴」、神奈川の「天青」など、入荷状況によって提供する酒は変わるが、特に常備しているのが長野の「川中島 幻舞」だ。同氏が日本酒にはまった当時、造り手が女性の杜氏であることに衝撃を受け、その人柄がそのまま出ているような優しい酒が気に入り、積極的に勧めているという。

料理も一部を除きほとんどが450円。一番人気は「45のポテサラ」で、サラダに入れる具はブルーチーズ、いぶりがっこ、時にはエビ風味になったりと毎日変わるのが特長だ。またオリジナルの雲丹醤油をかけて食べる「TKG45(たまごかけごはん)」や、薄いピザ生地に刻みわさびの醤油漬けをのせ、食感も楽しめる「ワサビピザ」(650円)なども、意外だが日本酒に合う逸品として人気が高いそうだ。

赤羽に店を構えた理由は「初めてひとり暮らしをした時に住んで、この街がとても気に入ったから」という氏田氏は「この街はお酒を飲む人口は多いが、やはり大衆居酒屋が多く、お酒をゆっくり味わって楽しめる店は多くない」という。赤羽のある北区には東京23区唯一の蔵元であり「丸眞正宗」で知られる小山酒造があり、唎酒師を認定する日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(通称SSI)もある。「実は北区は日本酒の街。もっとたくさんの人にいろいろな日本酒があることを知ってほしい」という同氏は、今後は周辺の飲食店などと協力して、四谷や池袋のように日本酒のイベントを開催していきたいそうだ。赤羽が日本酒の聖地となる日も、そう遠くないかもしれない。

店舗データ

店名 日本酒BAR しじゅうごえん
住所 東京都北区赤羽西1-4-13 桐ヶ谷ビル 2F

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アクセス 赤羽駅より徒歩1分
電話 03-5963-4145
営業時間 16:30~翌02:00
定休日 不定休
坪数客数 11坪 11席 (立ち飲み5席開放予定)
客単価 2500円
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※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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