クラフトビールに魅せられたアメリカ人オーナー3人による、クラフトビール専門店「Devil Craft（デビルクラフト）」が7月4日、神田にオープン！

根っからのクラフトビール好きであるオーナーのマイク グラント氏、ジェイソン コウラー氏、ジョン チェインバーズ氏の3人による「Devil Craft」が、7月4日、神田駅南口より歩いて数分の場所にオープンした。ここ数年かなりレベルが上がってきているという日本のクラフトビールだが、アメリカに比べれば、その歴史もマーケットの規模も、まだまだ小さいようだ。しかし、それゆえに“伸びしろ”があると考え、日本のクラフトビールクオリティの更なる向上と、カテゴリーの定着、そしてマーケット全体をもっと盛り上げていきたいと同じ志を持って始めた店である。 3人が出会ったのは今から数年前、日本でのこと。当初はオリジナルでクラフトビールを醸造し、それを鮮度よく提供するお店がつくれたら・・と計画していたようだが、なかなか許可が得られず、先にクラフトビールの店舗を立ち上げることにしたそうだ。 東京の中心部でアクセスがよく、人通りが多いエリアでの出店を狙い見つけたという神田のビル。もとはラーメン屋だったという1、2階部分を居ぬきで借り上げ、内装からカウンターなどの造作、壁面の塗装やトイレの設置に至るまで、そのほとんどを自分達の手で造り上げたという店内は、シンプルでモダンながらも、和の要素を少し取り入れることで神田の地にも馴染む、「Devil Craft」を誕生させた。 店を立ち上げるに至り、東京のクラフトビール専門店にはほぼ全て足を運び、リサーチしたという。その中で、自店の個性として打ち出していこうと差別化を図ったのは“フードアイテム”だ。アメリカでは定番の“ビールにはピッツァ”というスタイル。両者のハーモニーを日本人でも受け入れやすいニュースタンダードにしようと試行錯誤した結果、「厳選したクラフトビールとオリジナルのシカゴピッツァ」に、行きついたそうだ。見た目にはかなりボリューミーだが、生地から手作りされるキッシュにも似た背の高い縁のシカゴピッツァには、バターが使われていないため、この量を平らげても全く重さを感じない。3～4人前のLサイズは8等分でき、1～2人前のSサイズは4等分できる大きさだ。全部で5種類あるが、店の自慢は、チーズ・オリーブ・フレッシュトマト・紫玉ねぎ・ホウレンソウ・マッシュルーム・ピーマンが入った「Eden」（L：2200円、S：1100円）と、チーズ・サラミ・ソーセージ・紫玉ねぎ・ホウレンソウ・マッシュルーム・ピーマン・トマトソース・オリーブが入った「The Devil Works」（L：2500円、S：1300円）で、店を訪れるなら必ず試したいメニューである。 シカゴスタイル以外に、オーソドックスなプレミアムクラシックピザや一品料理も充実している。例えば「ワッフルフライドポテト」（500円）や「バッファローチキンウィング～withブルーチーズソース」（7p：500円、12p：800円）、あるいは「ホウレンソウとチキンのサラダ」（約2人前、800円）にはオリジナルのハニーマスタードソースが添えられている。いずれもリーズナブルでビールとの相性が抜群なメニューをオーナー達が考え抜いた。 クラフトビールはというと、メニューは日替わりで用意されている。取材日のラインナップには、カリフォルニアの「レヴィテーションエール」（ハーフ700円、パイント1100円）やブリュッセルの「ベルビュークリーク」（700円）、ハワイの「ビッグスウェルIPA」（ハーフ700円、パイント1100円）といった海外のものから、静岡県沼津市の「アングリーボーイブラウンエール」（ハーフ600円、パイント1000円）や、長野県下高井郡の「志賀高原 ハウスIPA」（ハーフ700円、パイント1100円）、神奈川県厚木市の「サンクトガーレンB-IPA」（ハーフ600円、パイント1000円）など、15種類ほどを揃えている。 今後は、醸造の環境が整い次第、店舗を構える同ビルの4階にて、オリジナルのクラフトビール醸造を始め、それが飲める日もそう遠くないという。都内でクラフトビールが盛り上がるなか、醸造からサービスまでを一貫して行なうという同社の取り組みは、同業態の中でもひと際注目を浴びる存在となりそうだ。10店舗展開を目指すDevil Craftの今後に一層の期待をよせたい。

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