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ダルマプロダクション古賀氏とスタジオムーン乙部氏による新業態 イタリア料理人集団がつくる「ルンゴ」 

間口が16メートル、奥行きが4メートル強の超横長の変形区画。フルオープンの全面カウンター席で、圧倒的な存在感を放つ。商業施設内ながら両サイドに店舗が隣接しないため、ここだけ路面店のような雰囲気を醸し出している
小上がりならぬ小下がりのお座敷席。長方形の空間に丸いちゃぶ台が映える。アンティークの欄間がカウンター席との境界線となっており、覗こうと思えば覗けるというシュールな光景もこの店の魅力
和食のだしをベースに素材の旨味を最大限に引き出した「牛バラ肉豆腐」(手前)。じびえ(山肉)の炭焼き「いのしし(佐賀)山椒七味醤油焼き」(右奥)には、ガリを添えてさっぱりと。インサラタルッサ仕立ての「ポテトサラダ」(380円)には、佐賀産のレンコンを使用した自家製のレンコンチップを添える
有機の野菜や果物を加糖せず丸ごとシャーベットにしたルンゴオリジナルの新サワー・ベジシャリサワー「トマトと紫蘇」(左)、「セロリとグレープフルーツ」(右)。素材の組み合わせの妙は料理人ならでは
人気飲食店の店舗デザインを多数手掛ける有限会社スタジオムーン想形家の乙部隆行氏(左)と、独創性のある店づくりで注目の株式会社ダルマプロダクション代表取締役の古賀慎一氏(右)

2月23日、三菱地所株式会社などが再開発を進める「大手町ホトリア」街区内(大手門タワー・JXビルと大手町パークビルディングの地下街を連結して構成する商業施設)の商業ゾーン「よいまち」がグランドオープンを迎える。様々な“よい”を体験できる“まち”という意味を込めた「よいまち」には、個性あふれる19店舗(うち飲食16店舗)が出店。中でも注目は、大手町パークビルディング地下1階・中央に位置する超横長の店舗。佐賀地酒と野趣料理を看板にした「ルンゴ」だ。同店では、佐賀の地酒の特徴である芳醇甘口の酒に合うメニューとして、イノシシ、シカ、クマなどの山肉(ジビエ)料理を提供する。経営は、渋谷のメニューのないイタリア食堂「オステリア ウララ」など、イタリアン・居酒屋を中心にコンセプチュアルな店舗展開でヒットを飛ばすダルマプロダクション(東京都渋谷区、代表取締役 古賀慎一氏)。店舗デザインは、人気飲食店の店舗デザインを多数手掛けるスタジオムーン想形家の乙部隆行氏が行い、平面図によって生み出される人に伝えたくなるような仕掛けが随所に施されている。

代表の古賀氏が、8店舗目となる新業態「ルンゴ」を出店した意図は2つ。1つ目は、この間口が16メートル、奥行きが4メートル強という超横長の変形区画だからこそできる面白い店づくりだ。そこでタッグを組んだのが、オーナーの想いを具現化するデザイン力で注目の気悦デザイナー、スタジオムーン想形家の乙部隆行氏。乙部氏の手がけた渋谷の「酒呑気 まるこ」の極限な店づくりを見て、古賀氏がオファーをかけた。すると、乙部氏の好きな店が古賀氏の1号店・渋谷の「オステリアウララ」だったという奇遇も。そうなれば話は早い。「既存店同様にレイアウトは面白く。でも素材感は、白・モルタル・木・鉄だけとは違うニュアンスで作りたい」(古賀氏)という要望のもと、乙部氏が平面図を作成し、二人で肉付けを行った。オープンキッチンの全面カウンター席で設えた線と面を中心としたデザインの中には、酒場らしい温かみのある素材を使用し、ところどころに丸型のモチーフを取り入れたポップな空間に。商業施設内という制限のある中で、小上がりならぬ小下がりの靴脱ぎ半個室を設けるといった余白や遊びを織り交ぜながら見事なまでに新しい空間を生み出している。

2つ目の出店意図は、同社の店舗展開の裏テーマであるスタッフの将来を見据えた業態開発であること。イタリア料理人にとっての将来の視野を広げることを狙う。同店では、イタリア・トスカーナ料理で親しみのある食材“ジビエ”を軸に、知られざる食材の宝庫“佐賀”の食材をふんだんに取り入れた和洋折衷の野趣メニューを提案することで、自らの知見を広げ、料理人としての幅を広げさせる。看板メニューには、「牛バラ肉豆腐」(580円)、「しし豆腐」(780円)、「佐賀牛 しゃぶすき豆腐」(1280円)の3種の肉豆腐と、「いのしし(佐賀)山椒七味醤油焼き」(880円)、「日本鹿(北海道)150年床ぬか漬け焼き」(780円)、「きじ(宮崎)タタキで。シェリービネガーと生七味」(880円)の3種のじびえ(山肉)炭焼きを用意。ドリンクは、お米本来の旨味を楽しむ芳醇甘口な「佐賀の地酒」(70cc 480円〜)を食中酒として提案するほか、「天山マスク粕取り(米)」(480円)をはじめとした佐賀の焼酎。酒場の定番であるサワーには、有機の野菜や果物を加糖せず丸ごとシャーベットにしたオリジナルベジシャリサワー「渋めのレモンサワー」、「セロリとグレープフルーツ」(各580円)などがラインナップ。さらに、全店で導入しているイタリアのクラフトビール「バラデン」(各880円)も揃え、イタリア料理人集団がつくる店という同社らしさも添える。

店名の「ルンゴ」とは、イタリア語の「長い」という意味の「Lungo」に由来する。「見た目の通り、長い店なのでそう名づけました。心の隅では商売も『長く』続きますようにとの想いも込めています」(古賀氏)。古賀氏は、自社の業態開発のみならず、他社の商品開発や各種プロデュース事業も手がけている。確固たる軸をぶらすことなく、その全ての店舗・業態・メニューをゼロからつくり上げ、その店の存在価値を探りながらこの店にしかない居心地感を完成させている。同店を具現化するにあたり、古賀氏と乙部氏は数々の老舗の名店や繁盛店を一緒に視察に行き、この店の在り方を“今”に置き換えたという。どこの席も特等席という「ルンゴ」には、イタリア料理人集団が生み出すカテゴライズできないメニューと通い続けなければわからない面白さが随所に仕掛けられている。

(取材=下前 ユミ)

店舗データ

店名 ルンゴ(LUNGO)
住所 東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディングB1
アクセス 東京メトロ 千代田線 大手町駅より徒歩2分
電話 03-6551-2503
営業時間 月〜金 11:00〜14:30、17:30~23:30
土・祝 17:00〜23:30
定休日
坪数客数 23坪 50席
客単価 4500円
運営会社 株式会社ダルマプロダクション
関連リンク ダルマプロダクション(HP)
関連リンク ルンゴ(FB)
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