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くずし割烹の旗手 枝國栄一氏の「枝魯枝魯(ぎろぎろ)」が、ついに東京に初進出。風情ある街・神楽坂の路地裏に「枝魯枝魯(ぎろぎろ)神楽坂」が2013年11月11日オープン

風情が漂う白玉砂利の小路を通って店に着く
板前とのコミュニケーションが楽しめるカウンター席。枝國氏の料理センスのDNAを受け継ぐ店長の仲山忠究氏(中央)
月ごとに替わるメニューは、二度と同じ料理を作らないという“枝國スタイル”の真骨頂を感じることができる。写真は、昨年12月の一品「このわたの茶わん蒸し 柚子釜仕立て」
毎月替わるビビッドな色彩が印象的なランチョンマット(裏面はコースの品書き)は、京都在住の日本を愛する絵描きユニット“だるま商店”によるもの(左:11月、右:12月、下:1月)


今でも芸子が行き交い花街の雰囲気が漂う神楽坂。近年はプチ・フランスと呼ばれながら小京都にも例えられる風情ある街として人気がある。その神楽坂上の表通りから一歩入った静かな路地に、くずし割烹の第一人者、枝國栄一氏の「枝魯枝魯(ぎろぎろ)神楽坂」が昨年11月11日オープンした。同氏は京都出身であり地元で日本料理の腕を磨き、2000年に京都市東山区に「枝魯枝魯四条川端店」(2005年パリ移転準備のため閉店)、2002年に2号店「枝魯枝魯ひとしな」を開店した。2008年にパリ、2011年にはハワイに出店と、2人1万円以内できちんとした懐石料理が食べられる店をコンセプトに京料理をベースとした“くずし割烹”を発信し続けている。そして新店舗は、満を持しての東京進出1号店となる。今回の出店は、ターバンシェルファミリー(東京都新宿区)の代表である藤野裕章氏が共同経営者として名を連ねている。枝國氏は現在、京都とパリの店のオーナー兼料理長で、奇数月は日本(主に京都)、偶数月はパリで過ごすという状況で、多忙を極めているため、神楽坂店の実質的な経営及び運営は、藤野氏がおこなっている。

「少し奥まった場所ですが、神楽坂でしたし、ちょうど古民家風の住居だった物件が出たのでここに決めました」と語る藤野氏。枝國氏の東京進出店とあって、立地にはこだわった。ターミナル駅やJRの駅でなく、そこから一つ二つ離れた路地がある街、客がわざわざ探して足を運んでもらうのに相応しく、地名としての響きが良い街という条件で、麻布十番や乃木坂、西麻布、そしてこの神楽坂が候補に挙がっていたという。内装設計やデザイン、施工などは、飲食店舗デザイン・施工を数多く手掛け定評のあるスタジオムーンに依頼し、1階には「枝魯枝魯」の名物ともいえるライブ感が味わえる大型のコの字型カウンターを、2階には個室使用にも対応可能なテーブル席を配している。

メディアでも多く取り上げられている枝國氏が生み出した “くずし割烹”は、京割烹の伝統を守りつつも、内容や価格、スタイルなど従来の割烹料理からは逸脱した新しいジャンルの料理。同氏が作りだす「枝魯枝魯」の料理は、毎月メニューが替わり(各店舗で異なる)、二度と同じ料理は登場しないという。吟味した和洋の素材を使い、先付けから甘味まで8皿15品からなるコース1種(4500円)のみで、カウンター席で板前とコミュニケーションを取りながら、それぞれの客に合わせたタイミングで次の料理が提供されるというスタイル。メニューの表示は、店内にもホームページ上にも一切なく、来店してからのお楽しみとなっているため、取材当日も1月のメニューは見せてもらえなかった。昨年11月と12月のメニューでは、「フォアグラの寿司」や、「牡蠣の朴葉焼き コチュジャン仕立て」、「レンコンのフォアグラはさみ揚げ」といった料理が並び、通常の割烹料理では到底使わないであろう食材や調味料が登場している。提供される側にとっては、食べる直前までワクワク感を持って、料理を愉しむことができるのだ。

ドリンクについては、やはりワイン、日本酒などの充実ぶりがうかがえる。ワインは枝國氏が帰国時に店舗に送る厳選したフランスワイン、また日本酒は季節ごとに変えているという。グラスワイン(750円~)、ビール(580円~)、日本酒(1合1050円~)、焼酎(600円~)、オリジナルカクテル、シャンパンカクテル(680円、850円)などが揃う。時折、同氏がパリから持参した限定ワイン(1月は「Champagne Gonet Roséシャンパーニュ ゴネ・ロゼ・ブリュット」だった)などに遭遇できるかもしれない。このサプライズ的な楽しみと美味しさに惹かれ、客の多くは翌月の予約を入れていくというのもうなずける。

「京都の枝魯枝魯を知っているお客様は、東京店を待ち望んでいた方々が多かったので、そのお客様の期待に応えられるようにして行きたいと思っています」と今後を語る藤野氏。当面はメディアなどの露出よりも、来店客の口コミで堅実に認知度を上げていくことが理想だと話す。京料理をベースにしながらも、アグレッシブなチャレンジを日々続ける枝國氏の料理が、リーズナブルな価格で、ここ東京でも食すことができる。予約必須は確実だが、日本料理の奥深さを体感できる場所がまた一つ増えることは喜ばしいことだ。ユネスコ無形文化遺産としての登録が決まった「和食」の快進撃に期待したい。

(取材=玉井 由希子)

店舗データ

店名 枝魯枝魯(ぎろぎろ) 神楽坂
住所 東京都新宿区神楽坂5-30
アクセス 都営大江戸線 牛込神楽坂駅 徒歩1分
電話 03-3269-8010
営業時間 17時30分より開店、閉店時間は客の状況次第
定休日
坪数客数 23坪 42席(1階カウンター席:18席、2階テーブル席:24席)
客単価 6500円
運営会社 ターバンシェルファミリー株式会社
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