丸の内に「食堂チャチャチャ」が開業。大阪のヒットメーカー、クラマ計画が東京進出！肩書なし・スタッフ主体の「組織的個人店集団」のコンセプトは、都内でも成功を収めるか？

未完成でリリースし、現場主体でアップデートしながら店をつくりあげる

ランチタイムは狙い通り近隣オフィスのワーカーで盛況だという。夜もワーカー中心に飲み需要を集客するが、5人に1人ほどがドリンクなしの定食利用。初月の売上は600万～650万円になる見込み。「昼はこれ以上回らないところまでお客様が来てくれていますが、夜はまだまだ伸びしろがある。月商は目標の半分にも及んでいません」と佐竹氏。

「いつもうちは出店の際、最初から完璧な状態でスタートするのではなく、やりながら改良を加えていくことを前提としています。オープンから半年後、1年後には全く違う店になっていることも多いんです。考え方として、昔は、製品は“完成させてから売る”のが一般的だった。しかし現在はリリースしてからどんどん変えていくのが主流になりました。スマホも度々バージョンアップされますし、アプリはベータ版から始まりどんどんアップデートされていきますよね。そこで、現場主体で意思決定できる『組織的個人店集団』の体制が生きてくる。最初から完成された業態だと、現場は何もクリエイティブを発揮できずつまらないと思うんです。現場の自由な意見をもとに、どんどん店を良くしていけたら」と佐竹氏。

今後は同店を拠点に都内で展開も睨む。「東京でスタッフも足りていませんし、業者さんとのつながりも少ない。ここでつながりを広げて、ゆくゆくはうちが得意とするような小箱の店を東京でもやれたらと思います」と佐竹氏は話す。「組織的個人店集団」は東京でもその力を発揮するのか、同社の動向に要注目だ。

写真左端が代表の佐竹伸彦氏、スタッフの皆さんと。現在は大阪から来たスタッフを中心に運営するが、今後は東京でもスタッフを積極的に採用していきたいとのこと

（取材＝大関　まなみ）

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