明大前に「スポルカチョーネ」がオープン。惜しまれつつ閉店した用賀の旧店舗から移転、閑静な住宅街の古民家で、イタリアの日常で食べられる郷土料理を提供

人気を博すも物件都合で閉店。常連の紹介で現店舗と出合う

「スポルカチョーネ」とは、イタリア語で「食べ散らかす」の意。イタリアの日常で食べられる気取らない料理を、気ままにアラカルトで楽しめる。用賀の店舗では、しっかりとした食事からふらりと1杯まで、地元の人を中心に老若男女を集客。やがてその評判は広く知られるところとなり、遠方から訪れる目的客も入り混じり、８坪の小さな店はいつも賑わいを見せていた。

もともと期限付きの物件だったため、2022年4月、用賀の「スポルカチョーネ」は惜しまれながらも閉店。井上氏は移転先を探しつつ、ポップアップ営業や料理教室など精力的に活動していた。用賀や世田谷線沿いのエリアで10坪程度の物件を探すものの、なかなか希望に叶う場所が見つからずにいたところ、用賀時代の常連の紹介で出合ったのが明大前の住宅街の同物件だ。「最高にいいな、と思いました。住宅街の立地も気に入りました。ごちゃごちゃした繁華街ではやりたくなかったので」。

かつて住居として使用していた空間。掘りごたつがあったが床を張り替え、壁を抜いて台所を調理場として拡張。雰囲気に馴染む家具を配置し、ドリンクのバーカウンター代わりに背の低い箪笥を置いている

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