最近の居酒屋では、焼酎のラインナップが別紙で用意されているのをしばしば見かけます。それだけ焼酎に力を入れて揃えている店が増えました。
蔵元の代替わりにより新しい味わいの焼酎が登場し、「だいやめ」をはじめこれまで焼酎を飲みなれない若い人にも浸透するなど、本格焼酎がブームです。最近、ますますそれを実感するような店が登場しつつあります。
イタリアンと焼酎の意外な関係
焼酎だからといって和食に合わせなければならない決まりはありません。「イタリアン×焼酎」を打ち出すお店を見つけました。
6月、学芸大学にオープンしたばかりの「シロネリ」は、自家製麺と本格焼酎を打ち出したイタリアン居酒屋です。学大らしい、とがったコンセプトです。

自由が丘「ニショク」や池尻大橋「ルリイロ」など、イタリアンを中心に展開するコローリの新店舗です
神奈川は湘南、大船の「cozicozi.(コジコジ)」も、本格焼酎が充実するイタリアン。スタッフの方々が鹿児島にゆかりのある方のようです。14席ほどの小ぢんまりとした店ですが、提供される料理は酒に合う骨太なイタリアンの小皿料理。ドリンクはワインも充実しますが、鹿児島の芋を中心に本格焼酎もずらり。

入ってすぐの棚には焼酎の瓶が並ぶ、イタリアンらしかぬ光景
わたしが訪れた際は、カウンターにはおしゃれな女性客が座っていて、みなさん一様に芋焼酎のソーダを飲んでいていい光景でした。

大船駅近くの雑居ビルにあります
去年12月、渋谷にオープンした「RINN(リン)」も、洋食と焼酎のペアリングを提案します。700万円かけてフランスから取り寄せたというマシンで焼き上げるロティサリーチキンをはじめとする創作料理と本格焼酎が楽しめる居酒屋です。ヒットコンセプトを連発するgood-eyeの新店舗で、他、渋谷でシュウマイとウーロンハイの「KAMERA」や、天ぷらと白ワインの「テンキ」を展開します。
食事の邪魔をしない食中酒としての焼酎。和だけでなく洋食まで、合わせる料理の幅は広く、ポテンシャルを感じます。
若者へ裾野を広げる焼酎立ち飲み
20代など若年層への普及もキーポイントになります。やはりトレンドは若者から発信されるもの。先日3周年を迎えた渋谷の「嚏(アチュー)」も、焼酎を揃える立ち飲みです。
ここで焼酎の美味しさを知った渋谷の若者は多く、間違いなく新時代の焼酎シーンをけん引しています。

「嚏」ではフレンドリーなスタッフがオススメ焼酎をチョイスしてくれます
さらに千葉は南行徳に去年8月オープンした「大衆立吞倶楽部CUE(キュー)」も、同じく焼酎が楽しめる立ち飲みです。気の利いた小皿つまみと焼酎で、深夜3時まで営業。南行徳の飲みシーンを焼酎で盛り上げています。

至近のクラフトビール酒場「クオッカ」の系列店です

カウンターに焼酎瓶がずらり
やっぱり外せない焼酎居酒屋レジェンド
焼酎を知りたいと思ったら、やはり立ち返るべきはレジェンド。気鋭の若手オーナーたちは、焼酎居酒屋の名店と言われる店を視察し、学んで自分たちの店づくりに落とし込んでいます。
多くのオーナーが訪れる焼酎の名店の一つが、神田や飯田橋などで展開する「鳥酎」でしょう。

「鳥酎」の神田店
サラリーマンでにぎわう居酒屋ですが、焼酎はクラシックなものからニュータイプまで。わたしはこちらで前割り焼酎を土瓶で温めて飲む「黒千代香」を初体験しました。これ、すごくいいですね。
さらに、赤坂の「まるしげ夢葉家」も焼酎を語るなら外せません。赤坂のサラリーマンでにぎわう同店ですが、やはり焼酎のラインナップがすごい。
また、まるしげ卒業生もいい店をつくります。フードスタジアムでは用賀の「五月四日(いつきよっか)」や、学芸大学の「干支屋」を取材しました。
焼酎の「古くさい」というイメージも今や昔。イタリアンとの組み合わせや、立ち飲みといった新しいシーンで幅広い世代に広がっている。今後も焼酎の新しいコンセプト店や飲み方の提案が出てきそうです。



















