飲食店・レストランの“トレンド”を配信するフードビジネスニュースサイト「フードスタジアム」

新・編集長コラム

飲食人手不足時代、若手が「働きたい」と集まる店は「レベニューシェア」と「多彩な事業展開」がカギ

PROFILE

大関 まなみ

大関 まなみ
1988年栃木県生まれ。東北大学卒業後、教育系出版社や飲食業界系出版社を経て、2019年3月よりフードスタジアム編集長に就任。年間約300の飲食店を視察、100軒を取材する。


「いろいろな経験ができる」職場も理想

また、若い世代はインターネットともに成長し、日々、たくさんの情報に触れている。皆が一つの娯楽に夢中になっていた昭和と違い、興味の幅も広い。何かひとつに打ち込むよりも、様々な経験を積みたいと考えている。その点では、多様な業態を展開しているグループ、さらに言えば飲食以外の事業も展開しており、そちらで働くことも可能なグループは魅力的に映る。佐藤氏の志成NEXTでは、飲食店以外に営業やマーケティングの事業も展開しており、飲食店として入ったスタッフがそちらで働くこともあるという。「結婚して子どもが生まれた時、夜がメインの飲食店の仕事は厳しい。そういったスタッフにも長く働いてもらう意味でも機能している」と佐藤氏は話した。

渋谷で「大人気」「嚔」を運営する砂田康太氏は「古着に興味があるスタッフがいて、その子を中心に古着店をやろうと話している」とも。同店のスタッフは20代が中心だが、音楽活動をしているスタッフや昼はIT企業で働くスタッフなど、さまざまなバックグラウンドを持った個性的なスタッフが揃っているそうで、そうした点からもZ世代の興味の幅の広さが表れている。飲食に限らず、一つの業態、業種に縛られることなく多くのことにチャレンジできる環境も「イマドキの理想の職場」なのかもしれない。

「すし酒場さんじ」「もつ焼きじんべえ」やFCブランドを展開する大崎拓実氏のMostfunでは、飲食業界では異例の週休3日制を社員に導入。1日の労働時間を調整して休日を週3日捻出しており、それが若手に好評だという。他よりも多くある休日には副業する社員もいて、何か飲食以外のことをしたり、他の飲食店でアルバイトをしているそうだ。やはり、一つのことに縛られず様々なことが経験できる職場と言える。

新・編集長コラム一覧トップへ

Uber Eats レストランパートナー募集
Copyright © 2014 FOOD STADIUM INC. All Rights Reserved.