麻布十番に「Burger Occi」が開業。五反田でヒットしたバーガー＆ビストロ店の姉妹店。フレンチシェフとパン職人がタッグを組み、コース料理のようなバーガーとサンドイッチを提供

美容師からフレンチシェフへ。シェアキッチンで重ねた実績

オーナーの山口氏は大阪出身。飲食業界に興味があったが、いったんは美容師を志す。その後、やはり飲食店をやりたいという思いが強く、美容師のキャリアを捨て、飲食業界に入った。大きな転機となったのが、ある居酒屋のオーナーとの出会いだという。「料理を作っているオーナーのことを、周りの人たちがシェフ、シェフと言うんです。なんでだろうと思ったら、フレンチを20年、イタリアンを10年経験してきた大ベテラン。訪ねてくる部下もレストランなどのシェフばかり。どうやらすごい人なんだとわかり、その人の下で、料理に本格的に取り組みました」と山口氏。その後、店は諸事情により閉店。さらなるキャリアップを目指して上京。鉄板焼き店で料理長を務めながら、やがて、自分の店を持ちたいと思うようになり、独立を決意。まずは銀座のシェア型キッチン「re:Dine（リダイン）銀座」などに出店し、施設内での売上一位になるなど、実績を積みながら物件を探した。2020年、フレンチ創作料理を看板に五反田にビストロ「kitchen g3」をオープン。路地裏のビル3階という決して恵まれた立地ではないが、常に研鑽し続ける山口氏の料理のファンが変わらず訪れ、味に定評のあるビストロとして確実に常連客を増やしていった。

ハンバーガーに挑戦したのは2023年夏頃から。「6月ぐらいから試作を始めて、7月にはランチ提供を始めました。思いのほか好評で、ウーバーイーツでもよく出るし、外国の人がわざわざ店を探して、食べにくるほど。夜はビストロメニュー主体なのですが、ハンバーガーを頼む人も多かったですね」（山口氏）。この成功を受けて、昼夜コース主体のメニューだったのを、ランチはハンバーガー、ディナーはコース主体とし、店名も「Burger & Bistro Occi」に変更した。

麻布十番駅から徒歩3分。三叉路の角地に立ち、目の前が網代公園という恵まれた立地にある。ガラスドア越しに見えるマリリン・モンローのイラストが印象的

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