神楽坂に「イタリアワインとお料理 babbo.（バッボ）」が開業。高円寺「タッチョモ」や目白「ガタリ」を経た店主が、レストラン顔負けの料理とワインを一体感ある立ち飲みで提供

ワンオペを考慮した料理に、自らの舌で確かめ厳選したイタリアワインを用意

店名の「イタリアワインとお料理」というショルダーネームの通り、主役はイタリアワインとそれに合う料理。「ガタリ」で提供していたものをベースに、冷菜から温菜、メイン、パスタまで取りそろえる。“軽めのおつまみ”として「いろいろキノコノマリネ」「レンコンのアラビアータ」などは各種500円。”本日の一品”の一例は「アジの香草パン粉フライ自家製タルタルソース」（1000円）、「かごしま黒豚のグアンチャーレとグリーンピース」（1000円）など。さらにパスタや、「鹿児島 南国黒牛 ランプのグリル（200ｇ）」（4000円）といったメイン料理も用意する。営業中は菅氏のワンオペであることから、仕込みに時間をかけて注文後は盛るだけや和えるだけの品を多く取り入れるが、立ち飲みレベルながらもレストランに比肩するクオリティの品々ばかりだ。「今後はイタリアンにとらわれず、割烹で修業していた経験を活かし、和のテイストを加えたワインに合う料理も出していけたら」と話す。

ワインはイタリアのものにこだわり、グラス600～1500円、ボトル4500円～。インポーター経験もあることから積極的に試飲会にも参加し、自らの舌で確かめて納得のいくものを仕入れている。「試飲してみて『今ではなく数年後に味が開きそうだ』と思うものもついつい仕入れてしまうので、常にセラーがパンパンです」と笑う。かといってワインだけに固執することもなく、「ペローニ ナストロアズーロ」（800円）などのイタリアの瓶ビールや、「リモナータ」（900円）などノンアルも複数種類用意する。「店名の『babbo』は、イタリアで“おっちゃん、おとうさん”の意味。“街のおっちゃん”みたいな誰にとっても親しみやすい存在になりたいので、ワインを飲む人だけといった制限は付けたくないんです」と話す。

「トリッパと白いんげん豆の煮込み」（1500円）。トリッパは3回ゆでこぼし、香味野菜とともに3時間煮込んでやわらかく仕上げる。仕上げにソフリットを加えることで「味に奥行きと立体感が加わり、トマトの酸味というより野菜の甘みを楽しんでもらえる」（菅氏）という

「ピチ・アリオーネ」（1300円）はうどんのような手打パスタでリピーターも多い品。日々マイナーチェンジを加えているという。「同業者からはワンオペでこれを出すなんてチャレンジャーだね、と笑われます」と菅氏

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