眠らない街、新宿・歌舞伎町の真ん中にイタリア・シチリア地方にある海の家をイメージしたイタリアンバル「Casa DELMARE(カーサデルマーレ)」が8月3日誕生した。オーナーは、グローバルダイニング卒業生で、「権八」西麻布店やお台場店などの店長や料理長の経験を持つ山崎渡之氏。そして同氏の幼馴染でイタリアンのシェフをしている橋立悠介氏と、すでに歌舞伎町界隈で数軒飲食店を経営している川崎一馬氏が加わり、同級生3人トリオによる新店舗オープンとなった。
歓楽街の煌びやかな大看板が連なる一角に、爽やかなブルーと白、オレンジ色の太陽が描かれた同店のファサードは、ひと際目を引き、周辺店舗とのギャップに驚く。「とにかく周りは夜の店ばかりで、うちのようなイタリアンバル店は皆無。だから逆に需要はあると思いました。物件的にも、間口が広い路面店舗でしたから、シチリアの海の家のイメージを前面に押した店造りも十分に出来ると思いました」と山崎氏は、歌舞伎町のこの物件と出逢った当時を振り返る。歌舞伎町という特異な立地ゆえに、同店では、テイクアウトやデリバリーサービスも行なっている。開業から間もないが、イートインとテイクアウト・デリバリーの割合はほぼ半々だという。また周辺の店は、深夜から朝方まで営業しているところが多数あり、仕事終わりの人々がより気軽に飲食できるようにと、10月より営業時間をさらに4時間延長し、閉店時間を翌朝の午前9時(ラストオーダー 午前8時)とした。
同店の一番のウリは、高温の石窯で一気に焼き上げられた本格的なピザ。直径25センチという納得のサイズで価格はワンコイン500円とリーズナブルだ。全19種類の中でも、人気が高いのは定番の「マルゲリータ」。他に密かな人気で同店のオススメ「ツナオニオン」などもある。トッピング(200円、300円)はアンチョビ、Wチーズ、生ハム、スモークサーモンなど豊富にプラスできカスタムオーダーも可能。生パスタは7種類あり、「紅ズワイガニのトマトクリームパスタ」(1280円)は濃厚なカニの旨味が絶妙なイチオシのメニューだ。「ドカン!!豚肉のカツレツ」(1280円)や「柔らかスペアリブのトマト煮込み」(1280円)などは、ガッツリ系を好む若者に絶大な人気を誇る。前菜(200円~380円)や小皿料理(480円~680円)、〆に食べたいリゾット(980円~1280円)も揃い、歌舞伎町で働く人々の食欲を十二分に満たしてくれる。
ドリンクは、イタリア、フランスなどのヨーロッパ系とカリフォルニアなどのワインを中心にラインナップ。グラスワイン(500円)は、赤・白各3種類、スパークリングワイン1種が揃う。ボトルは、気軽に飲める価格帯の1900円~2500円前後のものがボリュームゾーンだ。また同店オリジナルで海をイメージしたカクテル「シチリアンブルー」(700円)は、その爽やかなカラーと見た目のきれいさで女性客に人気だという。その他「シチリアンモヒート」(800円)などもあり、シチリアの海の家の雰囲気をドリンクからもたっぷり味わえる。
「今年中か来年の初めにもう1店舗、蒲田や門前仲町あたりでオープンさせたいと思ってます。需要がありそうな地域で、地元の人達に求められる店になりたい。物件的には、今回のように1階の路面店舗、間口の広さを確保しオープンエアの店造りを目指したいですね」と直近の展望を語る山崎氏。地域の特性やニーズに合わせ、営業時間も臨機応変に延長する姿勢や、グローバルダイニング時代に培ったホスピタリティ力を活かしながら、ハイクオリティでリーズナブルなシチリアの海の家(Casa DELMARE)が今後も増えていくことに大いに期待したい。