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永福町に「日常酒飯人(にちじょうさはんじ)」が開業。「ダイキチきんぎょ」や「カーリカ・リ」を経て独立した店主が手がけるのは大衆的な雰囲気漂う立ち飲みワインスタンド

9月30日、永福町に「日常酒飯人」がオープンした。店主の古屋皓瑛(こうよう)氏は、居酒屋を展開するきんぎょカンパニー(神奈川県横浜市、代表取締役社長:工藤三十胤氏)や、イタリアンを展開するタバッキ(東京都目黒区、代表:堤 亮輔氏)などを経て独立。自然派ワインと、ジャンルレスなお惣菜を揃え、立ち飲みスタイルで提供。ハレの日に予約をして行くレストランが多い永福町において、普段使いできるカジュアルな店づくりで差別化を図る。


「飲食店開業」を志し、大学を中退

永福町駅から目と鼻の先、ビル2階に構える「日常酒飯人」。線路に面して大きな窓が設置され、明かりが灯れば電車の中からも営業していることがわかる。「この窓が気に入って、この物件に決めようと思ったんです」という店主の古屋氏は、大学生時代にお客として足を運んだ、楽コーポレーションが展開する「汁べゑ 下北沢店」で居酒屋の楽しさに開眼。「それまでも焼鳥店でアルバイトしていたんですが、段違いに楽しくて、自分もこんな店を持ちたいと思いました。残り2年間、アルバイトをするよりも、今すぐ社員として働き始めた方が道のりは早いだろうと大学を辞めました」。

その後イタリアンバルやステーキ店などを経て、楽コーポレーションの卒業生・工藤氏が設立したきんぎょカンパニーが運営する綱島「ダイキチきんぎょ」へ入店。ソムリエの資格も取得し、30歳以降はタバッキが展開する都立大学「カンティーナ カーリカ・リ」などを経験し、34歳で独立を果たした。「ダイキチきんぎょなどの居酒屋ではお客さんを喜ばせることの楽しさを知り、タバッキでは自然派ワインの魅力に出合いました。当初は料理人志望だったのですが、料理も、ワインも、接客もお客様を楽しませる要素の一つであると総合的に考えられるようになったことも大きいですね」と古屋氏。

独立するにあたり、自宅からも通いやすい溝の口で物件を探していたが、人気エリアのためこれぞという物件はまったく出ない。やむを得ず駅から近く、1人でも切り盛りできる広さを条件に笹塚・幡ヶ谷・下北沢…とエリアを広げて探す中で辿り着いたのが永福町だったという。ほぼ未踏の地だったが、条件にもぴたりとはまり、初めて物件を内見した際に直観的に「ここで自分の店をやりたい」とすぐに契約を申し込んだ古屋氏。「人気物件で競合が多かったので、申し込み後に写真付きの経歴書を不動産屋さんと大家さんに送り、3日に1度のペースで『どうなりましたか?』と連絡を入れていました。結果、『古屋さんの情熱とプレッシャーに負けました』と契約することができたんです(笑)」。

物件や地域に合わせて店のコンセプトを決めたいと考えていた古屋氏は、永福町をリサーチする中で「どちらかというと“ハレ”の日需要だったり、予約をして来店するようなお店が多いことに気付きました。そこで、あえて予約制にせず、気軽にふらっと立ち寄って、美味しいワインと料理を楽しめる店づくりを意識しています」。

また、エリアにはファミリー層や年配層も多いことから、立ち飲みカウンターのほかにテーブル席も用意。コンクリート打ちっ放しの壁を生かし、インダストリアルテイストにリノベーション。自身も父親と2人で壁を塗ったり、棚を自作したりとDIYに取り組んだという。

ビル入口はやや入りづらさがあるものの、大きな窓から漏れる灯りが道行く人を誘う

立ち飲みカウンターをメインとした店内。線路に面した壁一面に窓がはめ込まれている

店舗データ

店名 日常酒飯人(にちじょうさはんじ)
住所 東京都杉並区永福2-51-12 安藤ビル 2F

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アクセス 永福町駅から徒歩2分
電話 なし
営業時間 17:30~26:00(日・祝日は~23:30頃)
定休日 不定休
坪数客数 9坪立ち飲み16~18人、テーブル8席
客単価 3000円~
オープン日 2023年9月30日
関連リンク 日常酒飯人(Instagram)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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