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オール滋賀ブランドで挑むネオビストロ「ターブル・オー・トロワ」が12月17日に松濤にオープン。六次化ファンドによる東京出店で滋賀の食の魅力を伝える

洒落た外装が控えめながら目を惹く
木製テーブルを基調に、暖色の灯が柔らかい空間に仕立て上げている
滋賀産のワインを使用した「鮎の赤ワイン煮」(1280円)。肉料理ではよく見るが、魚を使うのは珍しい赤ワイン煮込み。
ロゼ色に焼きあがった肉とソースのコントラストが美しい。滋賀ワインと合わせていただきたい一品
株式会社ゼロサン 代表取締役 細川雄也氏

渋谷区松濤、若者で賑わう渋谷駅を抜けて閑静な住宅街に入ってほどなくすると、通り沿いにセンスの良いレストランが現れる。滋賀の美味しい食材を提供するビストロ「ターブル・オー・トロワ」だ。オーナーは昨年12月より居酒屋甲子園の理事長も務める細川 雄也氏。地元滋賀県長浜市にて、地の食材を味わえるレストランを6店舗経営しており、この度初の東京進出を果たした。
同店は、6次産業化ファンドを活用して生まれた。農林水産省の農林漁業成長産業化支援機構より細川氏にオファーがあり、地元滋賀の米農家、琵琶鱒や鮎の養殖業者などの出資を受けて東京への出店が決定。滋賀の美味しいものを届けようという思いから、「滋賀県のことが大好きな滋賀県出身のフレンチシェフが、滋賀県の良さを伝えるためのビストロを作ったら…」というコンセプトで店を立ち上げた。
店のロゴには「03」というアルファベットと数字をもじったモチーフがあしらわれている。「近江」の名前、そして3人の生産者から始まったことからデザインしたそうだ。「近江職人の言葉で、『三方良し』という言葉があるんです。この店を通して、売り手良し、買い手良し、滋賀県も良しとなればいいなという想いを込めました」。
1階のドアを開けると、皆がわいわいとお喋り出来るような柔らかな木のテーブルに丸椅子が並ぶ。一方、2階にはヴィンテージ風のシックな空間にテーブルとカウンターが配置され、落ち着いて食事を楽しむならこちらが良さそうだ。席についてメニューを開くと、滋賀の食材をふんだんに使用した豊富なラインナップ。どれも美味しそうで、どんなに食通な人であっても迷ってしまうに違いないだろう。

細川氏は大学卒業後、6年間地元の農協に勤める。仕事で農家の方たちと関わる中で、農家の方たちの働き方をもっと良くしたい、地元で作られた良い物を直接お客さんに届けたいという気持ちが湧いてきたが、農協という巨大な組織ではなかなか思いが通らず、自ら働きかけることを考え出す。「農協で働いていた時よりも今のほうが農業についてよく考えているかもしれません」と細川氏は笑う。独立を決めてからはたくさんの人が細川氏に協力してくれ、農協を辞めてから半年という驚きのスピードで1店舗目をオープンした。オープンまでの半年間は飲食店で働き、実践経験を積んだと言う。「とにかく地域に貢献したいという思いが先にたっていたんです。滋賀にはこんなに美味しい食材があるんだということを知ってほしいし、そこから旅行にも来てもらいたい。農家の方たちの応援もしたい。そんな折、当時ワタミの社長だった渡辺美樹さんをテレビで見て、飲食って面白いかもしれないと思ったのがきっかけですね。飲食を通して、滋賀の良さ、かっこよさをもっと自然体にストンと伝えられたらと思いました。」と語る。全ては、地元滋賀に貢献したいという強い想いが根幹にあるのだ。

美味しい滋賀の食材を売りにするターブル・オー・トロワのメニューは、当然フードもドリンクも全て滋賀で揃えた逸品だが、とりわけフードメニューは特徴的だ。例えば「近江鶏のなめらかレバームース」(580円)や「バウムクーヘン豚のリエット」(680円)。「滋賀のクラブハリエというバウムクーヘンの切り落としを食べて育った豚です。脂に甘みがあって美味しいんですよ。」誰もが思い浮かべるようなご当地の食材とは少し違う、滋賀の新しさを発見出来るような料理にこだわりが見受けられる。鮎ひとつとっても、滋賀のこころえ味噌の白味噌を使用したバターソースを添えた「鮎の炭火焼」(980円)、滋賀のワイナリーの赤ワインを使用した「鮎の赤ワイン煮」(1280円)と、メニューを選ぶ楽しみは尽きない。調味料まで滋賀のものにこだわるという徹底ぶりは脱帽ものである。

ドリンクは滋賀のヒトミワイナリーなどを中心に、赤・白ワイン、日本酒、ビール、果実酒、ソフトドリンクと幅広い品揃え。ワインはボトルとグラス両方で楽しめる。ソムリエ資格を持つシェフに、料理に合うものを選んでもらうのも良い。地ビールもあり、取材日のおすすめは長浜エール(スリム290ml 670円)など5種。果実酒やソフトドリンクも、東京では見かけないような地のものがあったりする。
東京では滋賀の食材に対する反応が明らかに違うと細川氏は語るが、滋賀食材の力だけでなく創意工夫を凝らしたメニュー構成も理由の一つではないだろうか。

「滋賀のかっこよさを伝えたいのはもちろんですが、そのためにはまず店自体が飲食店として良くなければならないと思っています。お客さんに気に入ってもらい、また来てもらえるよう、メニューだけではなく、内外装や全体の雰囲気作りにもこだわりました。あとは、うまく行くよう精一杯やっていくのみですね」。
これまでの店舗展開も全て「滋賀」をキーワードに進めてきた細川氏。今後もこのスタンスを変えるつもりはないと言う。滋賀の美味しい食材を武器に店舗展開を広げてゆき、ゆくゆくは海外にも出店していきたいと目を輝かせていた。「東京だと、食材のブランドが及ぼす影響が全く違います。地元滋賀では当たり前にあったものが、こちらでは珍しく、皆さんがワクワクと期待してくださる。このブランドを海外にも打ち出していきたいと考えています」とのこと。いつ頃海外展開を目論むのか訪ねると、「いつでも…と言ったら変ですけど、何年後に、という感じではなく、チャンスがあればすぐにでも行きたいと考えています。今も、いろいろと進めていますしね」と、エネルギッシュな細川氏らしい回答を頂いた。12月にオープンしたばかりのターブル・オー・トロワ。今後どうなっていくのか、目が離せない存在だ。

(取材=今村 七海)

店舗データ

店名 ターブル・オー・トロワ
住所 東京都渋谷区松濤1-28-6 ポルト渋谷松濤1-2階
アクセス JR・地下鉄 渋谷駅から徒歩10分
電話 03-6427-0730
営業時間 17:00〜24:00(23:00LO)
定休日 日曜
坪数客数 38坪・50席
客単価 4000円
運営会社 株式会社ゼロサン
関連リンク ターブル・オー・トロワ(FB)

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