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際コーポレーションや「パーラー江古田」で修業を積んだ女性店主が、西小山で「Cizia」をオープン。イタリアン×自家製パン×自然派ワインの取り合わせで、注目を浴びる

2019年11月7日、西小山に「Cizia(チッツィア)」がオープンした。店主は、東京都を中心に和洋中さまざまな業態のレストランを経営する際コーポレーション(東京都目黒区、代表取締役社長:中島武氏)や、練馬区で人気のベーカリー「パーラー江古田」で修業を積んだばばかつえ氏だ。イタリアンを基本とした料理と自然派ワイン、それらに合う自家製パンを看板とし、開業間もないが、近隣住民のみならず、遠方からのファンも付き始めている。

駅前アーケードを抜けた先に立地。白壁にガラス張りのファサードは、道行く人々の目を引く。店の正面から見て入口右手にガラス張りのパン工房が見える
ばば氏のイメージカラーである山吹色を壁の一部分にあしらい、アクセントに。カウンターからキッチンの様子が見え、全体的に開放的な雰囲気を演出している
「パーラー江古田」仕込みのパンは、店舗の工房で焼き上げ、一部のパンは製粉も。店内で食べるほか、「パン屋Cizia」のイベント時にはテイクアウトも可能だ
「宮城県三浦さんのせりと自家製カラスミ」(900円)。料理では、お客の様子を見て塩加減や量の調整などすることも、忘れない
オーナーのばばかつえ氏。「修業時代はまずは与えられた環境でしっかり成果を出すことで、チャンスが巡ってきた」と話す。「多くの尊敬できる師匠に恵まれ、開業した今、顔を出してくれることもあります」とも

際コーポレーションで、飲食業務の基礎を学ぶ

短大で栄養学を学んだばば氏は、卒業後に立川の映画館で働いていた。そこは個人経営の映画館で、スタッフ主導でイベント企画やカフェ運営などを行っており、そんな日々の中でばば氏はより深く飲食を学びたいと考えるようになる。

その後、テレビ番組で目にした際コーポレーション代表の中島氏の、経営に対する姿勢に感銘を受け、同社に入社。当初、イタリアンのキッチンへの配属を希望していたが、「まずは作法を学ぶべし」と、和食業態「草門去来荘」で3年間、ホール業務を経験した。その後、同社のイタリアン「リストランテ MON」に配属され、念願のキッチン業務に携わることになる。「シェフからは、『ただ料理を作る人になるな』と、教えられました」と、ばば氏。接客する中で、お客の気分や体調などを汲み取り、それに合わせた料理を出すことの重要性を学んだと語る。

その後、さらに同社のイタリアンを数店舗渡り歩くが、その中で「料理に合うパンを作りたい」という欲求が高まり、退社。本格的な修業を積むために「パーラー江古田」への入社を決めた。

独立を視野に入れつつ、理想のパンを習得すべく「パーラー江古田」へ

「パーラー江古田」では、パン作りの技術だけでなく、時間軸ごとのオペレーションの回し方や、最低限揃えるべき機材など、独立を視野に入れた経営者としての知識も身に着けることができた。「2年間で全て吸収する、と決めていました」と、ばば氏。目標の2年を迎えたとき、もう一度、自身の料理のクオリティを高めるべく、再び際コーポレーションに入社し、兼ねてから自身が配属を希望していた「トラットリア・フィレンツェ・サンタマリア 南青山」で修業を積む。同レストランを所望した理由は、シェフ・太田眞也氏の人柄に触れ、技術面と精神面、両方を学びたいと考えたからだ。「お客さまだけじゃなく、スタッフにも細かに気配りをしてくれるシェフで、料理はもちろん、人となりの在り方や立ち振る舞いまで、全てが勉強になりました」と、語る。同社で5年ほど働いたのち、満を持して独立の準備に入った。

普段使いに重点を置いたメニュー構成でファンを掴む

当初、物件は代官山や学芸大学など、東横線のエリアを中心に探していたが、界隈は競合となる店舗も多く、飲食物件の入れ替わりも激しいことから長期的な経営にはリスクが高いと感じた。そんな折、西小山で物件空いたと聞き、内見に行ったばば氏は、その物件に一目惚れをした。「本当に直感だったのですが、自分が働くイメージが具体的に沸いたのが、この物件だったんです」と語る。入口付近にあった客席スペースをパンの工房に変え、店の外からも見えるようにし、看板の自家製パンを前面に押し出した。「ワインとパンだけで”パン飲み”だけでもいいんです」と、単価アップよりも普段使いによる来店頻度の向上に注力をしている。

「本日のパンたち 100g」(300円)は、4~5種を日替わりだ。昼は、フォカッチャなどのソフト系のパンを中心に作り、夜は酒にも合わせやすいようハード系のものを揃える。料理は、「生うにクリームパスタ」(2000円)や「豚肩ロースのソテー」(2200円)、北海道産の無農薬麦を使った「北海道中川さんの麦サラダ」(600円)など、長年培ってきたイタリアンをベースに構成。ばば氏は「食材の味を活かすため、凝り過ぎず、作り込み過ぎないことに気を付けています」と、語る。

ドリンクは、「生産者の心意気が好きで」と、自らも好んで飲む自然派ワインが看板。スパークリングから白、赤合わせに常時30種類ほど揃える(グラス750円~、ボトルは仕入れによって価格は変動)。さらに、「アサヒ生ビール」(650円)や「Ciziaビール」(750円)、「クラフトジン」(750円)、「ハイボール」(650円)など酒類のほか、「コーヒー」(400円)や「ハーブティー」(400円)、「ぶどう茶」(700円)といった、ソフトドリンクも幅広く用意した。

生産者とお客の架け橋を目指し、イベントの企画も

店名の「Cizia」は、イタリア語で”友達”を意味する言葉「Amici(アミーチ)」と、”さらに深い友情”を示す「amicizia(アミチーツィア)」をもとにした造語だ。ばば氏は「ワインや食材の生産者やお客様がAmiciで、Ciziaで出会うことで、amiciziaが生まれる。そんな願いを込めています」と、微笑む。今後は、生産者とお客のコミュニティを作る場になるべく、ワークショップの開催なども企画していると言う。

(取材=高橋 健太)

店舗データ

店名 Cizia(チッツィア)
住所 東京都品川区小山6-6-3
アクセス 東急田園都市線西小山駅から徒歩3分
電話 03-6314-3965
営業時間 【ランチ】12:00~14:30(14:00LO)、【ディナー】18:00~23:00(22:00LO)。日曜日は12:00~17:00(16:00LO)
定休日 月曜(日・祝は不定休)
坪数客数 12坪20席
客単価 5000円
オープン日 2019年11月7日
関連リンク チッツィア Cizia(Instagram)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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