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独自開発のヴィーガンソーセージが本能に訴える、ジャンクなホットドッグ店「Bells中目黒 HOTDOG&SHAKE」が中目黒に開業。宗教、信条などのバックボーンに捉われず誰もが楽しめる店を目指す

1月31日、中目黒に「Bells中目黒 HOTDOG&SHAKE(ベルズなかめぐろ ホットドッグ&シェイク)」が開業した。グローバルダイニング出身の柿内勇樹氏と、元同僚の鈴江悟史氏による共同経営だ。ヴィーガンOKな非動物性ソーセージと、宗教上の制約が少ない鶏肉を主原料にしたソーセージの2種類のホットドッグ、さらにヴィーガン仕様のシェイクが看板。「バックボーンに捉われず、誰でも食事を楽しめる店」をコンセプトに、ヴィーガンでありながらも“本能に訴えるジャンクな味わい”が特徴だ。写真映えを意識したブランディングでトレンドに敏感な層に訴求、一歩先の飲食店の在り方を提案する。

正面に注文カウンターを設置。ガラス張りで外からも店のネオンサインが見え、アメリカンな雰囲気を感じられる
店内は、トレンドに敏感な層によるSNS拡散を狙い蛍光ピンク一色。カウンターや扉、照明は無機質なイメージに仕上げた
手前から名物の「オリジナル」と「コールスローサラダ」、「&ミートソース」とヴィーガン可の「マッシュポテト」。「オリジナル」は、タコスやハンバーガーのような食べ応えを目指した。コーンの食感、トマトの甘み、ハーブの香りが重なり、病みつきになる味わい
左から、シェイクの「抹茶」と「きなこ」。ヴィーガン仕様と思えないコクがあり飲みごたえ抜群
写真左から、トーク力抜群の個性派・柿内勇樹氏と、無口で職人肌の鈴江悟史氏の凸凹コンビ

ワインバルで共に働いた2人が共同経営

中目黒駅の高架沿いの路地にオープンした同店。静かな通りでネオンサインに店内のピンクの壁が異彩を放ち、通りかかる人々の目を引いている。「まずは『ヤバい店ができたぞ』からはじまって、店の魅力にハマってもらえれば」と、代表の柿内勇樹氏は話す。

柿内氏はグローバルダイニング(東京都港区、代表:長谷川 耕造氏)出身。大学時代はカリフォルニアとニューヨークへ留学中にアパレルのバイヤーなどを経験し、24歳で帰国。その後の身の振りを考えた際、「大人の遊び場をオーガナイズしたい!」と考え、自身がお客として通っていたモダンメキシコ料理「ゼストキャンティーナ恵比寿」を運営するグローバルダイニングにアルバイトとして入社した。飲食経験はゼロだったが、持ち前のトーク力を生かし、わずか半年で正社員に昇格、2年と経たないうちに店長を任されたという。3度も社内の優秀店舗として表彰され、社員のホスピタリティを高めるプロジェクトの指導者に抜擢されるなど、存分に活躍。4年ほど在籍したところで、同社の先輩に誘われ、グローバルダイニングを退職、その先輩が携わるワインバルの立ち上げから運営に参画した。その後はポートランドへ滞在したり、「臥薪」を展開するかたむすび(代表:原 数馬氏)で2年働き、執行役員に就任するなど経験を重ねた。

以前からアメリカなどの海外生活も多かった柿内氏は、多様なバックグラウンドをもった人と交流することも多かった人々と交流することも多かったという。「宗教上、牛や豚を食べられない人や、ベジタリアン、動物性食品が食べられないヴィーガンなど、多様な食文化のお客様を視野に入れた飲食店が日本ではまだまだ少ない。バックボーンにとらわれず、誰もがフラットに食事を楽しめる場を作れたら」と、ヴィーガンホットドッグの店を構想していた。そんな折、池尻大橋のホテル「WISE OWL HOSTELS SHIBUYA」の1階で飲食店をやらないかというオファーが舞い込んだ。そこで柿内氏は、知人の料理人、鈴江悟史氏に声をかけ、店づくりが始まった。

鈴江氏は料理専門学校卒業後、フレンチとピッツェリアの名店で研鑽を積んだ人物だ。柿内氏が働いていたワインバルに鈴江氏が通っていたことが出会いで、意気投合。共同出資という形で手を組み、柿内氏は店舗のブランディング、鈴江氏は商品開発を担当しながら、柿内氏の構想をベースにヴィーガンホットドッグ店を具現化していったという。

結果として、店は1カ月のポップアップショップとして営業し、継続的な運営には至らなかった。「ヴィーガンホットドッグは本当に良い出来で。ブランドも素晴らしく、ここで終わらせるのはもったいない。ならば自分達で店を立ち上げようと考えました」と鈴江氏。

ヴィーガンが欲するジャンクな味わいを、非ビーガンの“肉の味を知る”料理人が作る

「世の中にはヴィーガン自身が作ったヴィーガンフードが多い中、うちの料理は、“日常的に肉を食べて肉の味をよく知る料理人が作るヴィーガンフード”であることが自慢。ヴィーガンのお客様が潜在的に欲しているであろう、ジャンクな旨味がウリです」と鈴江氏。

ホットドックのスタンダードな品である「プレーンドッグ」は490円で、ソーセージはチキンソーセージと代替肉仕様のヴィーガンソーセージの2種類、パンは「ハード」と「ソフト」の2種類から選べる。ソーセージはどちらも自家製、パンも動物性食材を使用せずに味わいにこだわった特注品だ。

加えて、名物として打ち出すホットドッグの「オリジナル」(640円)は、先述の「プレーンドッグ」にサルサソース、グリル野菜、自家製ヴィーガンマヨネーズとハーブをトッピングしたもの。「濃い味付けや食感にこだわり中毒性のある味わいです」と鈴江氏は胸を張る。他にも、「プレーンドッグ」にトッピングを加えたバリエーションも展開。「プレーンドッグ&ミートソース」、「プレーンドッグ&マッシュルームクリーム」、「プレーンドッグ&チリコンカルネ」(各640円)の3種類は代替肉や植物性ミルクを使用したヴィーガン対応。非ヴィーガン向けの「プレーンドッグ&アボカド、ベーコン、チーズ」(840円)も用意する。

また、サイドメニューにヴィーガン対応と非ヴィーガン仕様が選べる「コールスロー」(350円)、ヴィーガン対応の「具だくさんミネストローネ」(500円)など6品を揃える。ランチタイムには、お好みのホットドッグにプラス250円で、サイドメニュー1品とソフトドリンク飲み放題がつく「コンボセット」も提供している。

濃厚な和風シェイクもヴィーガン仕様。合わせてビールなどのアルコールも提供

ホットドッグと双璧を成す名物に、“和風シェイク”も用意。こちらももちろんヴィーガン仕様だ。「抹茶」「黒ごま」「ほうじ茶」「黒蜜」「きな粉」(各500円)の5種類を展開する。氷を一切使用せず、アイスクリームに非動物性のミルクを加え、濃厚な味わいを実現。ヴィーガン対応でありながら、牛乳に近い味わいを演出した。

加えて、アルコールも用意。ビールは、ライトな味わいでフードにマッチする中国産の「青島ビール」(500円)、「オリオンビール」(500円)、メキシコ産の「ネグラモデロ 黒ビール」(550円)を瓶で用意し、あえて統一感のないラインナップにこだわった。その他にも「カンパリ」(550円)、「日本酒 屋守」(550円)、「ハイボール 角」(500円)など12品を揃える。

蛍光ピンクの壁をはじめ写真映えするビジュアルで若者に訴求、SNS拡散を狙う

同店はヴィーガンや感度の高い層だけでなく、おしゃれな若者も憧れる店を目指し、メインターゲットは20代前半から30代前半のトレンドに敏感な層に設定している。中目黒への出店も、ブランド確立の面からだという。店舗デザインも柿内氏が細部までこだわり、アメリカンスタイルに和や中華の要素を加えたカオスな空間に仕上げた。壁を全面蛍光ピンクにしたのはSNSでの口コミを狙ってのこと。「『誰でも食事を楽しめる店』のポジティブなメッセージとは、SNSと親和性が高く、口コミが期待できるのでは」と同氏は話す。

“全てのお客様を喜ばせる”ニッチな業態で店舗展開へ

「うちの店は“ヴィーガンにも”対応する店ではなく、“ヴィーガンでも誰でも”楽しめる店。これから日本でもバックボーンを問わず楽しめる飲食店が当たり前になっていくはず。今後は認知度を上げ、狙っているターゲット層を増やしていきたい」と2人は口を揃える。

今後の店舗展開も目指しており、そもそもメインの商材にホットドッグを選んだのは、シンプルなオペレーションで品質にブレが少ない商材だったからだという。「ヴィーガンホットドッグはニッチな業態過ぎて、周囲の飲食関係者には本気で止められました。が、需要は確実にあると考えています。実際に大手食品会社以外でヴィーガンソーセージを作っているのは、うちを含めて2社のみなんです」と柿内氏。その睨み通り、オープンから間もないながらも噂を聞きつけ、商品開発の依頼や、飲食店向けの卸し売りの問い合わせがあり、自社での通販も検討中だ。

(取材=福井 晶)

店舗データ

店名 Bells中目黒 HOTDOG&SHAKE(ベルズなかめぐろ ホットドッグ&シェイク)
住所 東京都目黒区上目黒2-44-16 1F
アクセス 中目黒駅から徒歩5分
電話 03-5708-5746
営業時間 11:30~21:00(L.O20:45)
定休日 無休
坪数客数 7.8坪16席
客単価 1000円
オープン日 2020年1月31日
関連リンク HOTDOG&SHAKE Bells (Instagram)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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