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コロナ禍に苦しむ飲食業界の声を、政府に届ける!「一般社団法人日本飲食団体連合会」の想いと今後の展望をインタビュー

新型コロナウイルス感染拡大によって大打撃を受けた飲食業界。政府のコロナ対策支援も事業の規模によって実情とのミスマッチなどが取り沙汰され、いまだに外食産業では中小企業の倒産の件数が年々増え続けているのが現状だ。農業、漁業、酒蔵といった生産者への影響も見過ごせない。そういった外食産業の実情をとりまとめ、政府、行政へ向けた対話によって支援策を求めるべく、1月19日に「一般社団法人日本飲食団体連合会」(東京都千代田区、会長:服部 幸應氏)。通称「食団連」が設立された。今回は、事務局長の高橋英樹氏にインタビュー。設立の経緯や活動内容、今後の展望を伺う。


高橋英樹氏
1970年、福岡県出身。24歳の時に先代社長とともに広島県福山市に有限会社夢笛コーポレーションを設立、10年後に同社を引き継ぎ、現在は株式会社夢笛として福山市を中心に飲食店を展開。ほか、「居酒屋甲子園」の2代目理事長を務めるなど飲食業界の地位向上にも尽力する。

コロナ禍の苦境にあえぐ飲食業界を救うべく、多数の飲食団体と手を組み設立

―まずは食団連について伺いたいと思います。単刀直入に、どのような団体なのでしょうか?

高橋英樹氏(以下、高橋氏):「日本の食文化を未来に繋げるとともに、食産業の発展、食にかかわる従事者の社会的地位向上への寄与」を使命に掲げたており全国にある飲食事団体の連合です。飲食従事者の悩みや要望を包括的に取りまとめ、政府・行政へ届けるための窓口の役割を担い、将来的に業界の発展につながる提言をしていきます。

飲食業界は従事者が非常に多く、全国に440万人いると言われ、事業主は大手から中小、個人に至るまで規模が幅広く、業種・業態も多種多様です。また、農業、漁業、酒蔵といった生産者、食材の流通など、隣接する業界も数多い。それだけすそ野の広い業界であるにも関わらず、それらを一括で取りまとめる団体が今まで存在していなかったのです。

―設立のきっかけとなったのは、やはりコロナ禍でしょうか?

高橋氏:はい、その通りです。コロナ禍によって業界は大きな岐路に立たされることとなりました。感染拡大防止のための外出自粛や緊急事態宣言の発令。それらに伴い、消費者は今まで何の疑問も持たずに行っていた外食という文化に疑問を持つようになります。奇しくも、テイクアウトやデリバリーといった中食の導入によって一時的に持ち直す企業・店舗もあれど、それがスムーズにできたのはごく一部の店舗や企業で、外食産業の危機に対する根本的な解決には至っていません。事実として、居酒屋などはかなりの数が閉店に追い込まれ、倒産した企業も年々増え続けている状況です。

そういった局面の中で、政府から休業に対する補償は出てくるも、運営母体の規模によってはカバーできず、「的外れな施策だ」、「現場の声がわかっていない」といった声も少なからず出ていました。

―「補償の金額も一律では意味がない」などという意見も多かったですよね。

高橋氏:そうですね。しかし、政治家の方々も「現場で苦しんでいる人がいる」、「救わなければいけない人がいる」ということはわかっているはずなんです。問題は、「どの規模の事業者」に「どの程度の補償」が必要か。彼らがその線引きをできないこと。平均的な基準値も、誤差もわからない状態だということなんですね。そして、なぜそのようなことが起きるかと言うと、飲食業界に、現場からの声を吸い上げて政治に届ける仕組みがないことが原因なのです。

逆に、私たち飲食事業者からしても、こうした政府や行政の力を必要とするとき、どこに声を上げればいいのかわからない。誰に相談すればいいのかわからない。だからこそ、間に入る団体が必要だ。ということで、「食団連」が設立されたのです。

2020年に東京・大阪のオーナーシェフや外食企業経営者を中心に、政府・与野党・自治体に陳情を行うかたちで活動をスタート。2021年には「外食崩壊寸前、事業者の声」と題し、飲食に関わる18団体と手を組んで記者会見を実施しました。これが大きな反響があり、32個の飲食団体との連名で政府への要望を作成。これを原型として、2022年1月、「一般社団法人日本飲食団体連合会」というかたちで本格的に始動しました。

4月20日、会員数拡大に伴い、連携強化を目的に「食団連」の設立総会が開催された

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