「V-Manage」とは?
V-Manageはインフォマートと串カツ田中ホールディングスが合同で設立したRestartz(リスターツ)が手掛ける店舗運営管理アプリだ。飲食店の現場業務のフローを可視化し、「飲食店に、もうひとりのマネージャーを。」をコンセプトに店舗運営の雑務を効率化。「串カツ田中」をはじめ、全国の飲食店で導入がスタートしている。
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大手チェーンだけでなく、小規模飲食店も「V-Manage」を必要とする理由とは?
松尾氏:業態は様々ですが、10店舗以下の小規模な飲食企業の導入が私達の予想以上にありました。「串カツ田中」と共同開発ということで、どちらかというと中~大規模チェーンに需要があるのでは、と思っていたので意外でしたね。ただ、導入した店舗のニーズを読み解くと、その理由も納得できるものでした。
松尾氏:小規模な飲食グループの方が、オーナーが現場と近い。時にはオーナー自ら店に立って接客や料理することも珍しくないですよね。そうすると現場の抱える課題が目につきやすい。現場はとにかく、大きいものから小さいものまでやるべきタスクが多い。それらのタスクで現場がいかに疲弊しているかを現場に立つと肌で感じ、「何とかしなければ」と考えるのだと思います。
松尾氏:はい。「V-Manage」でタスク管理をすることで、日々やるべきタスクが整理され、抜け漏れがあればアラートで通知される。社員が手取り足取り教えなくてもアルバイトがタスクに取り組めるようになるので、負担が軽減されるはずです。
松尾氏:飲食業の人はホスピタリティが高いので、お客様を喜ばせようとあれもやろう、これもやろうとタスクを増やしてしまいがち。一方で、これまでやっていたタスクを減らす機会というのは少ない。結果として、必要性の低いタスクも惰性で続けていることがままあります。「V-Manage」の導入を機にタスクを洗い出す中で、費用対効果を考えて本当に必要なタスクの見極めをすることになり、その点でも効率的な業務を実現できたというお店もありました。
現場の負担軽減は、結果としてマネジメント側の負担軽減に
松尾氏:一方、大手企業はどうしても社長やマネジメント層と現場の間に距離ができてしまう。飲食店は毎日開けなくてはならないので、現場はなんとか開店して営業する。そこには数々の苦労があるのかもしれませんが、マネジメント側からすると「毎日、営業ができている」という事実だけを受け取ってしまい、現場の悲鳴に気づかないことも多い。実際には大手企業にこそ、そこに気づいてほしいと「V-Manage」を開発したので、今後はその点を啓発していけたらと思います。紙ではなくデータで管理することで、各店舗のタスク実施状況をどこにいても確認ができます。またダッシュボードで見ることで店舗オペレーション業務上の課題を把握することができるので本部の負担軽減にもつながります。
松尾氏:そうです。何店舗かを統括するSVの人も、わざわざ店に足を運ばずとも、「V-Manage」を使えば、どのタスクが完了して、どのタスクがこれからなのかといった店舗の状況がリアルタイムで、手に取るようにわかります。現場の負担軽減はもちろんですが、「V-Manage」は“本部の負担軽減になる”ということを、より打ち出していけたらと思います。
人材難のいま、煩雑な管理は「V-Manage」に任せることで離職率を下げる!
松尾氏:飲食業に入ってきた人は、料理が好き、接客が好きという人がほとんどだと思います。ところが、出世すればするほどマネジメント業務の割合が増え、料理や接客の第一線から遠のくことになってしまう。それを機に店を辞めてしまったり、他の業種に転職してしまったりする例も少なくありません。煩雑なマネジメントは「V-Manage」に任せて、本来の料理や接客に集中できる環境をつくることも人材の定着につながります。
―「V-Manage」で、飲食店の本業に集中できる環境づくりができるのですね。前回インタビューをした静岡の老舗飲食企業、つぼぐちフードサービス様でも、ベテランスタッフから「V-Manage」の抵抗はなくスムーズに導入できているということでした。
松尾氏:最近では昔気質の職人さんの方がDXや業務効率化に熱心だと感じています。なぜならば彼らは本当に料理が好きだから料理だけに集中したいというのが本音なのです。今までは仕方ないとあきらめていたのが、DXで料理に集中することができるようになるとわかったら、料理以外の雑務をいかに減らすかへの関心は高いですね。
松尾氏:飲食店の意見を聞きながら、より使いやすくアップデートしていきます。実際に、外国人労働者の増加に伴い、英語・中国語・韓国語・ベトナム語の多言語対応も行っています。今後は、現場の悲鳴に気づいて、現場が飲食の本業に集中できる環境づくりの必要性、現場の負担軽減が本部の負担軽減に直結することを発信していけたらと思います。
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