固定メニューを中心に、裏メニューや常連向けの隠れメニューも用意
居酒屋の「顔」ともいえるメニューは、焼き物・揚げ物・刺身・サラダなどセクションが多ければ多いほど、その分ピーク時の従業員数も増える。しかし、5坪もない狭い店内は、スタッフの動線すら確保がままならないだけでなく、限られたスペースでの調理しかできないため、仕込み料理やゆでる調理方法に特化。ラインナップは、「新宿 六」のメニューをベースとした創作料理とした。
豊洲から仕入れる魚で日替わりで提供する「刺身2点盛り」(1人前~680円)、店オススメの「厚切りゆで鶏」(620円)や「ゆで牛タン」(780円)、「これだけはあえて『ネオ感』を少しだけ出した」(中村氏)という「お猪口茶碗蒸し~牡蠣とイクラのせ~」(680円)、〆にぴったりの「イクラのミニ丼」(880円) など、どれも酒によくあう。特に「厚切りゆで鶏」は、毎日仕込む低温調理でしっとりした食感が人気の「しっとりよだれ鶏」(580円)を、冷製だけでなく温かく提供したいと考え、鶏を2センチ弱に厚めにカットし、塩・こしょう・ワサビのみで提供したものだ。このシンプルさは、味に自信があってのことだろう。料理長の小林氏のこだわりが見える。
「新宿 六」の人気の一品でもある「ポテトサラダ」(480円)や「トロたく」(680円)のほか、9種から好きなものを3品選べる「前菜3種盛り」(1280円)は、それぞれ単品価格で比較するとかなりお得なセットであることをメニュー表で強調。組み合わせを変えれば、何度も足を運ぶお客にとって飽きないメニューになるうえに、店側としても仕込み済みのため手間がなく、提供スピードも早くなる。さらに、常連客からの希望を考慮し、3~4品の黒板メニューも隠しメニューとして用意し、地元民の憩いの場として選ばれる店づくりを徹底している。
ドリンクは、生ビール「サッポロ 黒」(650円)や昭和の酒場の象徴ともいえる瓶ビール「サッポロラガー 赤星(中瓶)」(660円)、「ホッピー 白・黒」(680円)、500mlの大ぶりなオリジナルグラスで気前よく提供する「自家製レモネードサワー」(560円)、焼酎やサワー類(500円~)のほか、「本日の日本酒」(一合980円)、「白州」(880円)や「響」(980円)など、プレミアムな酒も用意した。常連客のニーズにあわせて、キンミヤ焼酎のボトルキープ(720ml/2500円)にも対応しているが、店のスペースの問題で、いまのところは数量限定に。お客の心を捉えるだけでなく、経営としての利益率も考慮したサービスであることは一目瞭然だ。
店舗データ
店名 | 東高円寺呑場 ニコロク |
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住所 | 東京都杉並区高円寺南1-24-9 堀内ビル 1F |
アクセス | 丸の内線東高円寺駅3番出口から徒歩2分、JR中野駅から徒歩15分、JR高円寺駅から徒歩16分 |
電話 | 03-6687-9060 |
営業時間 | 月~土 17:00~25:00 (24:00 LO)、日15:00~23:00 (22:00 LO) ※連休最終日は日曜日の営業時間 |
定休日 | 年末年始 |
坪数客数 | 4.3坪10席(カウンター6席、4人掛けテーブル1席) |
客単価 | 3000円~4000円 |
運営会社 | 株式会社SECOND |
オープン日 | 2024年2月1日 |
関連リンク | 東高円寺呑場ニコロク(Instagram) |
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