トレンド酒場の仕掛人の3店舗目は、ローカル立地で改めて居酒屋の原点に立ち返る
東急東横線、祐天寺駅は中目黒と学芸大学の間に位置する各停のローカルタウンだ。そんな祐天寺の駅を出てすぐ目の前のビル2階に「祐天寺Bob」がオープンした。運営の5way kitchen(東京都渋谷区、代表:高丸聖次氏)は、2つのヒット酒場を手掛けてきた。今やすっかりネオ酒場の定番となったレモンサワーだが、いち早くレモンサワーに多彩なアレンジを加えてトレンドを牽引した恵比寿の「晩酌屋おじんじょ」、厨房と客席をシームレスにつないだステンレスカウンターのデザインが衝撃を与えた渋谷の「高丸電氣」。売上に関しては、8坪の「晩酌屋おじんじょ」の売上はほぼ毎月800万円は超えており繁忙月は950万円ほど。18坪の「高丸電氣」の月商も繁盛月は880万円という繁盛ぶり。そんな同社が次なる展開として祐天寺を選んだ。
出店の経緯について高丸氏はこう話す。「既存2店舗は恵比寿と渋谷という大きな駅が最寄りですが駅からはやや離れたロケーション。コロナ禍ではそうした立地よりもローカルの駅前の方が強いと言われるようになり、当社でもそうした場所の店舗を持ちたいと思うようになりました」。当初は中目黒で物件を探したが思うような物件が見つからない中、ここと出合ったという。「まさにローカルの駅前で家賃も手ごろ。実は祐天寺は僕が20代を過ごした街で思い入れもある。祐天寺は中目黒、学芸大学、池尻大橋、三宿とハイレベルな飲食店の多い街に囲まれた空白地帯。この店を起点に街を盛り上げられたら、と考えました」。
「祐天寺Bob」が表現するのは、高丸氏が思う“居酒屋”だ。「自身が居酒屋の世界に足を踏み入れることになったのは、独立前に働いた楽コーポレーションやフーズサプライサービス(現ブラボー・ピープルズ)の『汁べゑ』『椿堂』といった居酒屋。これらは僕の原点です。既存店、特に『高丸電氣』はかなり変わったチャレンジングな業態でしたが、今回はシンプルに、僕にとっての原点に立ち返ろうと温故知新をテーマに。『いま、改めて居酒屋』『いつも在る場所』と、今一度“居酒屋のよさ”を再確認できるベーシックな店を目指しました」と高丸氏。「コロナ禍で再確認できた人と人とのコミュニケーションを大切に、『汁べゑ』『椿堂』がそうしていたように、席はギチギチに詰めない、和をベースにジャズやブルースが流れる大人の空間、ベーシックな居酒屋料理に気持ちのよいサービス。老若男女、地元の人が集まれる雰囲気。僕にとっての『これが居酒屋だ』と思うものを詰め込みました」とも話す。
店舗データ
店名 | 祐天寺Bob |
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住所 | 東京都目黒区祐天寺2-12-21 香村ビル 2F |
アクセス | 祐天寺駅から徒歩1分 |
電話 | 080-5212-9787 |
営業時間 | 【平日】17:00~24:00【土日祝】15:00~23:00 |
定休日 | 木曜 ※5月中 |
坪数客数 | 30坪32席 |
客単価 | 4500円 |
運営会社 | 株式会社5way kitchen |
オープン日 | 2022年4月27日 |
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