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高コスパ・繁盛店「Bistro Qualite Prix」の姉妹店「Trattoria Noe(トラットリア ノエ)」が大門・浜松町にオープン。ドミナントならではの巧みな戦略を打ち出す!

大門・浜松町エリアに3月16日にオープンした「Trattoria Noe(トラットリア ノエ)」は、2018年の創業からわずか1年半ほどで4店舗を運営するまでに成長したease(東京都港区、代表取締役:遠藤晃治氏)の最新店舗。同社の創業店「Bistro Qualite Prix(ビストロ カリテプリ)」から徒歩で2分ほどの場所に出店した。開業して瞬く間に繁盛店になった「Bistro Qualite Prix」と同様に、「コスパの高さ」を魅力にしたトラットリアで、ドミナントの姉妹店ならではの巧みな戦略を打ち出している。

大門駅から徒歩で4分ほどの場所にあるビルの2階に立地。テーマカラーは「ブルー」だ
木を多用した温かみのある内装。42席の広さがあり、グループ客が利用しやすい
すでに大人気になっている「ズワイガニ×いくら×アボカドのタルタル」。カニの身とイクラをたっぷりとのせる
「仔羊200gミラノ風カツレツ」。「驚くほど柔らかくて美味しい」という自慢の一品
ランチで提供する「イタリアンハンバーグ」(サラダ・ライス付)。400gのボリュームがありながら、女性でもペロリと平らげる軽さと美味しさを工夫したオリジナルハンバーグだ
後列右端が代表の遠藤晃治氏、前列左端が副代表の安部大吾氏、後列中央が総料理長の清水康之氏、前列中央右が統括店長の大戸孝紘氏、前列右端が店長の横尾政大氏、後列左端が安藤大志氏、前列中央左が五十嵐彩香氏

創業店が坪月商50万円を達成!ポークステーキ店も出店

easeの代表・遠藤晃治氏は、六本木の「Ajito(アジト)」、麻布十番の「Bistro Chick(ビストロ チック)」などの人気店を展開するLive Create(東京都港区、代表取締役:齋藤慎之助氏)出身。32歳で独立を果たし、2018年7月、大門駅から近い場所に「Bistro Qualite Prix」を創業した。創業のメンバーは、Live Createで最終的には執行役員 統括店長を任され、会社運営にも携わった遠藤氏に加え、現副代表でシニアソムリエの安部大吾氏、現総料理長でパリの星付きレストランでも修業した清水康之氏という実力派揃い。客単価3000~4000円とは思えないクオリティーの高い料理とサービスを魅力にし、開業後すぐに、その「コスパの高さ」が評判になった。創業月から坪月商38万円を記録し、昨年12月には約14坪(25席)・月商750万円の坪月商50万円以上を達成している。

また、創業から約半年後の2019年3月には、浜松町駅と田町駅の中間に「極厚ポークステーキ POKU POKU(ポクポク)」を出店。「Bistro Qualite Prix」のランチでヒットしたポークステーキを専門店化し、フランチャイズ化も狙った業態だ。さらに、2019年10月には、遠藤氏の知人がオーナーだった渋谷のイタリアレストラン「IL Fiume(イル フューメ)」の経営を承継。創業から1年ちょっとで3店舗を手掛けるまでになり、それから数ヶ月後の2020年3月に出店したのが「Trattoria Noe」だ。

「創業店の倍近くの席数で、家賃は半額」の物件に出店

「Trattoria Noe」はeaseの4号店になるが、実は「本来の2号店」だという。「Bistro Qualite Prix」が、開業後すぐに連日満席になり、遠藤氏は「店に入りきれないお客様」の受け皿となる2号店の物件探しに着手。しかし、1年以上、思うような物件が見つからず、結果的に4号店になった。遠藤氏が物件に求めたのは、「Bistro Qualite Prix」の倍くらいの席数を確保できる規模であること。特に取りこぼしが多かったグループ客に対応するためだ。条件を満たし、なおかつ家賃も安い物件が見つかったことから、満を持して「Trattoria Noe」(規模は26坪・42席)を出店した。

家賃が安いのは、駅から少し離れた場所の築60年の古いビルで、しかも空中店舗の2階だからだ。その家賃の金額は、駅から近い路面店の「Bistro Qualite Prix」の約半分。席数は倍近くで、家賃は半額であることから、「Trattoria Noe」は同社にとって最も収益が見込める店舗になった。「この物件は、仮に1号店だったら繁盛させるのが難しく、決して出店しません。でも、姉妹店であれば、『Bistro Qualite Prix』が集客の間口になるので大丈夫です。そうした姉妹店のメリットを生かせる物件をずっと探していて、やっと見つかりました」と遠藤氏が話すように、ドミナント展開の経営効果を高めた姉妹店が「Trattoria Noe」だ。

創業時から店舗展開を見据えていた遠藤氏は、早くから店舗オリジナルアプリを作成し、web予約台帳やポスレジシステムを導入。顧客情報などのデータも効果的に活用している。「Trattoria Noe」のオープン時点で、店舗オリジナルアプリ会員は1300名以上。顧客へのオープン告知や、新しいスタッフに対する顧客データの共有をスムーズに行うことができた。

料理内容の7割を共通させて、人材面の経営効果も高める

店名にあるように「Bistro Qualite Prix」はビストロで、「Trattoria Noe」はトラットリア。姉妹店をフレンチではなくイタリアンにすることで、それぞれの個性を楽しんでもらえるようにした。それでいて、料理内容の約7割は、両店で共通させている。「Bistro Qualite Prix」が、元々、生パスタなどのイタリアンを取り入れていたことも理由だが、その一番の目的は人材の効果的な活用だ。料理内容の7割が同じであれば、スタッフはどちらの店舗でも活躍でき、生産性の向上につながる。2店舗の連携により、集客面だけでなく人材面の経営効果も高めている。

その『Trattoria Noe』のメニューは、「Bistro Qualite Prix」と同様に、「コスパの高さ」を強く印象づける品揃えだ。「Bistro Qualite Prix」で大人気の高級食材を使ったお値打ち商品、「フォアグラのキャラメリゼ」(999円)や、「黒トリュフとウニの濃厚クリームパスタ」(1399円)を「Trattoria Noe」でも提供。「ズワイガニ×いくら×アボカドのタルタル」(1299円)は、「Trattoria Noe」で新たに開発して好評を博し、「Bistro Qualite Prix」でも提供するようになった高級食材メニューだ。さらにイタリアンならではのメニューとして、「フルーツトマトとブッラータチーズのカプレーゼ」(1099円)、「仔羊200gミラノ風カツレツ」(1599円)、「シェフ特製 本日のおすすめラザニア」(1199円)などをラインナップ。同店のオリジナルメニューは、統轄店長の大戸孝紘氏が、都内の老舗イタリアンや本場イタリアでの修業経験を生かして開発した本場の味だ。大戸氏は、麻布十番の熟成肉ビストロの超繁盛店(在籍時・店長兼料理長)出身で、「Trattoria Noe」のオープンに合わせてeaseに新たに入社した。

また、料理の各カテゴリーの「最低価格」を安くしてカジュアルさを効果的にアピールする価格戦略は「Bistro Qualite Prix」と同じだ。例えば、冷菜では「オリーブ&ドライトマト」(299円)、温菜では「青のりとしらすのゼッポレ」(399円)がその役割を果たしている。そして、アラカルトだけでなくコースにも力を入れ、「Trattoria Noe」では4500円~の飲み放題付きのコースを用意。予約の状況によっては、「Bistro Qualite Prix」が用意する3980円~の飲み放題付きのコースの利用客に「Trattoria Noe」が対応し、2店舗の連携によってコース客の取りこぼしも無いようにしている。

収益性を高めるビジネス展開としてコンサル業に着手

独立する際、事業計画で「外食産業の地位向上」を目標に掲げた遠藤氏は、労働環境の改善も推進。そのために収益性も強く意識しながら経営の舵取りを行っており、例えば、原価率の数値も優秀だ。「Bistro Qualite Prix」も「Trattoria Noe」も「コスパの高さ」を売りにしているが、トータルの原価率は約30%。「仕入れルートにはかなり自信があり、質の良いものを安く仕入れることができています。それでもフードのアラカルトには35%くらいの原価率をかけていますが、飲み放題付きのコースは平均するとドリンクの出数がそれほど多くないので原価率を抑えやすく、トータルで30%におさまっています」(遠藤氏)。

現在、社員は18名。「スタッフがやりたいことを、どんどんやらせてあげることができる会社を目指しています。採用の際も、将来の目標を聞き、『それだったら、うちの会社ではこんなことができるよ』と提案します」と遠藤氏は話す。この言葉通りのメニューが、「Trattoria Noe」にもある。ハンバーグ専門店の出身で、今年3月に入社した安藤大志氏が開発したランチの「イタリアンハンバーグ」(サラダ・ライス付き/1000円)だ。牛肉は使わず、豚と鶏の挽き肉にヨーグルトやハーブ類を加えて作るフワッとした食感の風味豊かなハンバーグで、チーズをトッピングし、アラビアータソースをあしらうオリジナルの美味しさが評判になっている。

また、遠藤氏は今後、「飲食店の創業&運営コンサルティング業」に注力する。以前から予定していたビジネス展開の一つで、創業から1年半で4店舗を手掛けるまでになった実績をベースに、開業希望者に対しては、事業計画の立て方から資金調達、物件探し、業者との付き合い方までトータルにサポート。経営を承継した渋谷の「IL Fiume」が、わずか2ヶ月で売上150%・利益300%を達成する原動力になったweb戦略のノウハウなども、コンサル業に生かしていく。「自分がコンサル業に注力するのも、会社の収益性を高めることが大きな目的です。コンサル業の収益で、飲食店の利益率の低さをカバーすれば、労働環境もより良くしていくことができます。今はコロナ禍で開業が減っていますが、コロナ収束後の開業ラッシュを見据えて本格的にコンサル業を始動します。また、2号店の『POKU POKU』で着手し、コロナ前に最高月間売上500万円を達成したお弁当販売などの中食事業や、その他の飲食以外の事業にも積極的に取り組んでいく予定です」と力強く語る遠藤氏は、間違いなく今後も要注目の若手経営者の一人だ。

(取材=亀高 斉)

店舗データ

店名 Trattoria Noe(トラットリア ノエ)
住所 東京都港区芝大門2-13-1滝沢ビル2階
アクセス 大門駅から徒歩3分、浜松町駅から徒歩5分
電話 03-6809-1224
営業時間 11:30~15:00(L.O.14:30) 17:30~22:30(L.O.22:00) ※金曜は11:30~15:00(L.O.14:30) 17:30~23:00(L.O.22:30)
定休日 不定休
坪数客数 26坪・42席
客単価 昼1000円 夜4500円
運営会社 株式会社ease
オープン日 2019年3月16日
関連リンク Trattoria Noe(HP)
関連リンク ease(HP)
関連リンク Bistro Qualite Prix(記事)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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