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仙台から東京へ進出!スタイルスグループ東京1号店、生産者と漁師直結のネオ炉端「日本一の魚が喰える店 三陸 天海のろばた」が人形町に5月14日オープン

宮城の生産者の名前が入った大きな提灯に明かりが灯る風情のあるファザード
仙台発祥の文化「炉端焼き」ひと筋40年の名物親方、馬場正喜氏は包丁さばきだけでなくヘラ使いも圧巻
東松島のグランオイスターマイスター高橋洋氏の極上カキは、生産者本人が勧める一番旨い食べ方で提供
親方おまかせ刺身盛り、取材時は気仙沼の延縄船昭福丸から直送の天然物マグロ3種と雲丹
被災地を背負い、満を持して東京出店を果たした、代表取締役 佐々木浩史氏

(取材=下前 ユミ)


東京メトロ人形町駅A3出口を出て、金座通りを右手に徒歩1分。宮城の生産者の名前の入った提灯がズラリと掲げられた階段の上の2階に、仙台市内を拠点として宮城県の漁港で獲れる鮮魚を提供する居酒屋を11店舗展開するスタイルスグループ(宮城県仙台市、代表取締役:佐々木浩史氏)の東京1号店「日本一の魚が喰える店 三陸 天海のろばた」が5月14日オープンした。もともと震災以前から東京への出店を考えていた佐々木氏。当時物件のタイミングがなく、出店を見合わせていた矢先に3.11の震災が起きた。震災が起きた状況下で、会社のミッションや存在意義を考えさせられたと振り返る。「生活に土着したイメージが強い東京の東側で、江戸時代の魚河岸発祥の地である日本橋。往時の江戸と東北をつなぐ地で、もう一度東京と東北の繋がりを復活させたく、出店エリアを人形町に選んだ」という。震災をバネに環境の変化によって進化をした同社が、漁業の6次産業化の新たな挑戦で三陸地域のブランディング化を図る。

扉を開くと、目の前にはオープンスタイルの厨房を構えた大きなコの字形カウンターが目に飛び込んでくる。この中で「炉端焼き」ひと筋40年の和の職人である名物親方の馬場正喜氏が、魚を手際よくさばき、分厚く切った刺し身を皿に盛りつけていく。店内には大漁旗が飾られ、スタッフの元気な掛け声が飛び交い、活気のある漁港の雰囲気が演出されている。既存店で行なわれる競りのイベントも開催。競り落とされた魚は、親方がその場でさばいてくれ、好みの調理法で堪能できる。炉端を囲むテーブル席や小上がりの座敷もあり、ニーズに合わせた使い勝手のよいレイアウトになっている。

メニューは、気仙沼、南三陸、雄勝など宮城県の漁港で捕れる魚にこだわり、宮城の漁師や生産者たちの顔が見える、想いの詰まった、毎日直送されるオール宮城の食材で提供する。仙台の本店で注文率9割以上の絶大な人気を誇る「親方おまかせ刺身盛り」(2~3人前 2000円から)は、旬の食材を盛り込み、厚さ1cm以上という漁師の威勢の良さを感じさせる厚切りで登場。ひと口で食べることによってカキ全体の旨味を味わえる、東松島のグランオイスターマイスター高橋洋氏が養殖した身がぷっくりと厚く濃厚な極上カキは、ミディアムレアに焼くことで旨味をさらに凝縮し、焼印を押すことで香ばしさをまとわせるという一番旨い食べ方「焼きカキ」(1個350円)で楽しませる。「マグロのモツ煮込み」(680円)は、珍味とされるマグロの胃袋を丁寧に掃除し、圧力鍋で柔らかくしてから煮込んだ手のかかる一品。通常、マグロの内蔵は鮮度を保つため、水揚げされてすぐに船の上で取り出されてしまうので、いつも漁師の胃袋にいってしまう部位だという。鮮度が良く、商品力のあるものが目白押しだ。

ドリンクは、食材に合わせて楽しめるように塩釜の「阿部勘」や石巻の「日高見」、気仙沼の「陸前男山」など日本酒は全て宮城の地酒で10種類用意(湯飲み700円、大徳利1180円)。1杯目がハイボールの場合には「お得!乾杯ハイボール」を角でも白州でも350円で提供し、5杯分の「ハイボールチケット」が2000円というお得なシステムも導入。そのほか、「ビール」(グラス370円、中ジョッキ550円)、「焼酎」(480円~)、「酎ハイ」(450円~)など。

佐々木氏は、「一般社団法人 東北 食のプロジェクト」の理事長を務め、食のイベント「海と大地のおくりもの」をはじめ、生産者と飲食店が直接取り引きすることにより販路の拡大や地域商品のブランディングを目的とするプラットフォーム化への取り組みを行なってきた。その活動が農林水産省より日本の食を通しての地域活性化の優良事例「ディスカバー 農山漁村の宝」に選定され、首相官邸にて安倍晋三内閣総理大臣から表彰と選定証を授与されたばかりだ。東京進出1号店を皮切りに、2号店の構想も既にある同氏。生産者だけでなく、卸しも含めた、三者一体となった業態「津田鮮魚店」の出店を考え、街になじむ、溶け込むような店となる路面物件を探しているという。「より多くの消費者に被災地発漁業のチャレンジを知ってもらいたい」という東京出店は、漁業復興の道を開くだろう。

店舗データ

店名 日本一の魚が喰える店 三陸 天海のろばた
住所 東京都中央区日本橋人形町2-7-10 エル人形町2階

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アクセス 都営浅草線、東京メトロ 日比谷線 人形町駅 A3出口から徒歩1分
電話 03-5643-0661
営業時間 17:00~23:30
定休日 日曜日
坪数客数 45坪 70席
客単価 4200円
運営会社 株式会社 スタイルスグループ
関連リンク スタイルスグループ
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※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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