浜倉的商店製作所(東京都千代田区、代表取締役:浜倉好宣氏)の新業態「産地直送 呑み喰い処 食道楽」が2013年11月30日、上野ガード下にオープンした。日本全国の産地から、魚貝・牛・豚・鶏・野菜・蕎麦・うどん・酒・ワイン等々、産直食材を集めた24時間年中無休の蕎麦で〆る同店。上野といえば、文化の香りが漂い、緑が溢れながらも問屋街などの活気のあるショッピング天国の街。この街らしく、ライフスタイルに合わせて定食を食べる食堂にも仕事帰りに一杯ひっかける酒場にも対応できる、どこか懐かしい雰囲気の飲み食い処。「昔はオヤジが呑んでいる横で子供がご飯を食べていた。呑める蕎麦屋っていいですよね。でも、営業時間が短い……。だから、旨い肴と旨い蕎麦が24時間楽しめるお店を作ろうと思いました」と専門店化で総合居酒屋が低迷の中、あえて昔からある食堂・酒場スタイルに産直素材を使用し、「抜群に旨い昔ながらの文化メニューで旨い大衆食堂・酒場文化を今蘇らせたかった」と浜倉氏。同社が培ってきた全国の生産者直結の新鮮食材を集め、店名の通り「食道楽」として表現する。
提灯がたくさん並び飾り付けられ、眩しいくらいに明るい外観は、新しくもあり昔からそこにあったかのような存在感。店頭には焼き場があり、美味しそうな匂いに誘われ、ひっきりなしに老若男女の幅広い客が出入りする。スタッフも老若男女が共に働き、賑やかな笑い声や明るい掛け声が交わされている。まるで家族劇が繰り広げられているかのように面白い。「年配の人には年配の、若い人には若い人なりの個性や人材特性がある。そういう部分を大事に活かしたい」と浜倉氏がキャスティングする。街を再生するだけではなく、人の再生も組み込まれているのだ。
食の旅ができるほど、日本各地・産地直送食材のご当地メニューが目白押し。直送魚介を使った料理、宮崎霧島鶏、岩手久慈ファーム産直の三元豚佐助、北海道・小澤牧場直送の函館大沼牛を使用した肉料理。厚くボリュームたっぷりな「長崎の雲仙ハムカツ」(799円)、佐賀県・川島豆腐店の「ざる豆腐」(599円)、宮崎の赤玉使用「ふわふわだし巻」(599円)などを、旨い肴で飲む。越前武生製麺直送の「越前おろしそば」(650円)、関西だしの本場さぬきで行列ができる山田家うどん「道楽うどん」(900円)など、飲んだ後に食べたくなる旨い“蕎麦”と“うどん”がほっこりと欲求を満たす。
酒の種類も豊富。全国地酒めぐり(ALL599円)とご当地サワー(ALL699円)、料理同様に酒の旅ができる。酒どころ東北からは、「酔仙」、「洋ナシサワー」、北陸からは「満寿泉」、「蕎麦湯割り」や「イカ徳利」(799円)、「日本ワイン」もボトル(2800円~)で用意。知っている人も、知らない人も、料理と共に心行くまで酒を楽しむ。みんなで酒を呑み、語り、帰るときには最高の笑顔になっている、そんな店を目指す同店。
ただ、飲食店がやりたいからやるのではなく、儲かるから飲食店をやるのでもない。「もともとあった”いいもの”を蘇らせたい」との想いを、発想のチェンジにより、店から発する文化が街を作り、動かし、再生し、文化継承となる。これも「表現方法のひとつ」と語る浜倉氏。心地いい人間臭さがある新たな産地直送の呑み喰い処に、また息を吹き込んだ。ニーズにあわせて日本ワインを充実させた同業態を、12月25日神楽坂にオープンしている。今後、地域産直素材を日本人の昔ながらの定番メニューに落とし込み、大衆割烹化へ常にブラッシュアップし、市町村別に地域の「食道楽」として都内での展開をしていく。
店舗データ
店名 | 産地直送 呑み喰い処 食道楽 上野 |
---|---|
住所 | 東京都台東区上野6-12-12 |
アクセス | 各線 上野駅 徒歩5分 |
電話 | 03-6803-2348 |
営業時間 | 24時間営業 |
定休日 | 年中無休 |
坪数客数 | 34坪 130席 |
客単価 | 2800円 |
関連リンク | 浜倉的商店製作所 |