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日本酒業界の未来のために原点に立ち返り、シンプルに日本酒を呑むことに徹した「和酒pub 庫裏」は新橋駅ビル地下で昼から誰をも迎えてくれる

生成りの木枠のガラス張りの透明感のある引き戸は営業中はいつも全面オープンだ
升をイメージさせる生成りの木の壁の棚がモダンでおしゃれな雰囲気を醸す空間で、一人呑みも心地良い
棚に並ぶ焼酎や常温の日本酒、カップ酒はそのまま実物のメニューでもある
冷たい日本酒は冷蔵ケースから提供される、左45ml。右90ml。手前は日替わりの惣菜。奥左よりたたきごぼう。奥右:酒盗。手前:粒うに
日本酒と向き合い、日本酒一筋の店主の栗原広信氏

新橋駅西口の新橋駅前ビル1号館の地下に日本酒をメインに国産のお酒に特化した立ち飲み業態「和酒pub庫裏(くり)」が8月1日にオープンした。運営は銀座、新橋で日本酒専門店「庫裏」ブランドを展開する栗原広信氏で自身の4店鋪目となる。その日おすすめの約30種類の日本酒はショットサイズの45mlから、しかも100円〜と低価格で提供。営業は13時から24時までで、昼呑みからハシゴの〆酒までを快く迎えてくれる。システムもカウンターでオーダーするキャッシュオンのセルフサービスの気軽なスタイルだ。

小さな酒場が集まり夜毎酔客で賑わう新橋駅前ビル地下に構える同店は全面解放の入り口で敷居の低さをアピールする。そんなオープンマインドでカジュアルな立ち飲みらしさを見せる同店のコンセプトは意外にも深い。ここ数年、料理と共に日本酒を楽しむ酒場や割烹も増え、人気、話題となっている反面、実は現在、日本酒自体の総量は毎年減少しているという。そんな日本酒業界がおかれている厳しい現実、さらには日本酒の将来を憂い、栗原氏は同店を立ち上げたのだ。1本1本完成された味わいを持つ日本酒自体をシンプルに呑み、お酒としてのその美味しさをもっと多くの人々に気軽に体験し、知って欲しいとの想いからだ。だからあえて料理は提供せず、築地から仕入れる既製の惣菜や郷土の珍味など簡単な酒肴を用意する。毎日でも通えるような低価格設定と一杯からでも楽しめるショットスタイルにその熱い信念が反映されている。

現在、銀座にバーポジションの「和酒バー 庫裏」、料理と共に楽しむ新橋の「和酒場 庫裏」、さらには同じビルの1階に「立ち呑み 庫裏」と日本酒専門に特化する業態3店鋪を運営する栗原氏。実兄が跡を継ぐ酒販店を家業とし、日本酒発展のために貢献してきた両親の背中を見て育ったという。そんな環境が栗原氏自身の日本酒へ対する真摯な想いへと繋がっている。約20年前に栗原氏は麻布十番に今回の新店の原点ともなる日本酒専門店を立ち上げていた。当時、情報が限られていた日本酒マーケットの発展を目指し、主に飲食店従事者に向けて良質な日本酒造りに取り組む全国各地の蔵元紹介と体験する場として創ったのだ。そして今、日本酒飲料の裾野の拡大と総量増加を目指し、日常生活に寄りそう日本酒を啓蒙する。

常時、揃える日本酒は約30種類。ポーションはショットサイズの45mlと90mlの2サイズ。価格は剣菱の普通酒が100円と200円からの驚くほどの低価格。大吟醸クラスでも450円、900円という。おすすめは店主が3種類を選んでくれる「店主お任せ3杯セット」。1000円で90ml×3種類、たっぷり一合半で価格もポーションも満足度は高い。壁にディスプレイのように並ぶ日本酒のワンカップはオール600円。ほかには700円のボトルのクラフトビール。80mlで300円の焼酎、ウイスキーに赤白各1種類ではあるが日本ワインもおく。カウンター上の冷蔵ショーケースのなかの基本には日によってで替わる10種類の酒肴はオール100円だ。

両サイドの壁の棚に並ぶワンカップや四合瓶のラベルがおしゃれな雰囲気も演出し女子一人呑みも安心な環境が老舗地下飲食街のなかで際立ちを見せる同店。回廊となっている通路の角地で、しかもトイレへと続く通路の脇でもあり絶え間なく多くの人が行き交う好立地。誰もがその存在を認知する場として迷わずに出店を決めたという。そこには日本酒専門店としてよりも、取りあえずでも日本酒でもいいかといった曖昧な動機までも広い間口で取り込める可能性が高いと考えたからだ。まずは少しでも多くの人が日本酒を呑むことの経験、機会を得ることが最優先なのだ。日本酒とのスタンスやスタイルをお店が決めるのではなく、栗原氏はあくまでも呑む人たち自身のスタンスで楽しんでほしいという。だから喫煙も可能な同店、日本酒文化継続のために栗原氏の深いミッションは確実に発信し始めている。

(取材=にしやま とみ子)

店舗データ

店名 和酒pub 庫裏(くり)
住所 東京都港区新橋2-20-15新橋駅前ビル1号館地下1階
アクセス 新橋駅汐留口より徒歩30秒
電話 070-7471-1522
営業時間 13:00〜24:00(LO23:30)
定休日 日曜日
坪数客数 10坪/20人
客単価 800円
オープン日 2018年8月1日

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