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女性スタッフがしゃぶしゃぶを調理する「黒豚しゃぶしゃぶ 銀座てらやま」が銀座にオープン。接待需要を取り込む、女性オーナーならではの店づくりで開業直後から大ヒット

ビルの7階に居を構える。「人がそこにいる」という雰囲気を強く感じることから、雑居ビルで出店することも寺山氏のこだわりのひとつだ
広いカウンターと、奥にはテーブル席がふたつ。店内はシンプルな木目調だが、そのおかげで清潔感がある
「鹿児島六白豚しゃぶしゃぶ」。豚肉はバラとロースを用意し、季節の野菜もたっぷり。12種類の塩は好みのものをリクエストできる
「黒豚一口ひれかつ」は、一品料理の中でも一番人気の品。しゃぶしゃぶと同じく六白黒豚を使用している
スタッフ教育のコツは「とにかく可愛がってあげること」と、代表の寺山恵里華氏。楽しんでいるのは顔に出て、それはお客にも伝わり、店の雰囲気を明るくするとも語る

銀座通りの1本裏、国際ホテルの隣にある雑居ビル7階に、「黒豚しゃぶしゃぶ 銀座てらやま」が7月27日にオープンした。運営会社の寺山音楽事務所(東京都銀座区、代表取締役:寺山恵里華氏)は、同じ銀座で創作割烹の「銀座 てらやま」と、「ラウンジ てらやま」を経営しており、今回は3店舗目となる。目の前で女性スタッフがしゃぶしゃぶを作って提供するスタイルは、接待利用が多い銀座の店において、お客の話を邪魔することなく接客しつつ、時にはスタッフとの会話のフックにもできるようにと同社代表の寺山氏が考案した。

もともとはオペラ歌手を志していた寺山氏。音大の学費を稼ぐために、銀座の高級飲食店でアルバイトを始め、そこで接客の奥深さに気づくことになる。未経験ゆえ、最初は戸惑うことも多かったが、話のバリエーションを増やすために、数多くの本を読み耽り、同僚の接客も研究し、徐々に楽しさを感じるようになった。そんなある日、接待で店を利用したお客から「恵里華が素晴らしい接客をしてくれたおかげで、商談がまとまったんだ」という言葉を聞く。自分の接客が、お客の仕事がうまくいく手伝いになったことに感動した寺山氏は、音大を志す人のための教室を開くことで音楽の道をいったん完結。最大の武器である気遣いと笑顔で、より多くの人の役に立つべく、飲食で独立することを決める。

独立をするにあたり、和洋折衷さまざまな飲食店で修業していた兄・寺山武司氏に声をかけた。「最初、兄は『自信がない』と渋っていたんですけど、『家族全員で支えるから!』って説得したんです」と、寺山氏は笑う。自身は、第1回居酒屋甲子園の優勝店舗「旬彩酒房 憲晴百」(運営:晴エンタープライズ)に弟子入りし、立ち上げのノウハウや、経営について学んだ。そして、2007年9月に独立1号店の「銀座 てらやま」をオープンする。

当初から、寺山氏は「第一にお客様、第二にスタッフ、そして美味しい料理」という経営理念を持ち、人件費と食材費は削ることなく経営をしていた。それが功を奏し、スタッフのモチベーションは上がり、余裕のある接客とクオリティの高い料理を提供することにつながった。銀座という立地の特性も助け、接待のために利用する客が増えていった。今回オープンした「黒豚しゃぶしゃぶ てらやま」は、その経営理念をさらに昇華させた店だ。メインのターゲットは接待利用客で、予約の時点で会社名、業種など詳しい情報を聞き、競合と隣り合ったりしないように席の配置を考える。事前に下見のため足を運び、当日の打ち合わせをするお客も少なくない。さらに、18席の店内には、常に6名のホールスタッフを配置し、細やかで迅速な対応ができるように目配りを絶やさず、全員がお客の目の前でしゃぶしゃぶを作り、酒を注ぎ、お客が食事と会話を楽しむことに集中できるよう尽力をする。

内装は寿司屋だった物件を居抜きでリフォームし、費用を最低限に抑え、その分の経費を人件費に回し、オープニングスタッフを募集。すると、実に500人を超える応募が集まった。「時間はかかりましたが、全員と面談して今のスタッフを選びました。決め手は笑顔ですね。単純ですが、それが一番その人の色々な経験や気持ちを感じ取ることができる気がするんです」
と、寺山氏は語る。

また、料理は全て兄・武司氏が監修。看板の「鹿児島六白豚しゃぶしゃぶ」は、前菜、野菜盛り、鹿児島六白豚しゃぶしゃぶ、お新香、〆の一品が揃った「6500円コース」と、その日の一品と揚げ物もついた「8000円コース」の二種類から。まずは、しゃぶしゃぶは、鰹と昆布出汁が効き、野菜のエキスが染み込んだスープで、その後は寺山氏が厳選した様々な塩に付けて食べる。アルプス山脈近くのウユニ塩湖の「ウユニ塩」や、イタリアの「白トリュフ塩」、フランスワインが染み込んだ「メルロー塩」、青竹に詰めて焼いた「竹炭塩」など、塩のバリエーションは月替わりで12種類、好きなものを選ぶ。一品料理は「熊本産の馬刺し」(3000円)や「黒豚一口ひれかつ」(680円)などの肉料理から、「てらやま手造りポテトサラダ」(680円)、「自家製ぬか漬け」(780円)などの、軽めの一品も揃え16種類ほど。そのほか、1号店で人気の創作メニュー「特製カツサンド」(1700円)、「昔ながらのナポリタン」(1280円)も楽しめる。

ドリンクは「LAURENT-PERRIER LA CUVĒE」(12000円~)をはじめとしたシャンパンが店のおすすめ。「味にコクがある六白豚が、シャンパンのさっぱりしたシュワシュワと相性がいいんです」と、寺山氏は胸を張る。さらに、赤・白のワインを各種5種類(6000円~)ほど揃えるほか、「ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム」(950円)、「知多ハイボール」(970円)や、芋・麦・米・栗の本格焼酎(800円~)など、定番の酒も15種類ほど。多様なお客の好みに対応できるラインナップだ。

今後は、この「黒豚しゃぶしゃぶ 銀座てらやま」のスタイルを、飲食で起業しようと志す女性のロールモデルとして、全国に広めていきたいという。「飲食業界もそうですが、現代はやはり男性社会です。その中で女性が活躍するには、女性ならではの細やかな目配りと心遣いで戦う男性に何かを添えてあげることが必要だと思うのです」店での食事がきっかけでお客同士が繋がったり、商談や取引がうまくいったりすることを願い、できる限りのサービスを行う。そういったことを重ね、「ありがとう」という言葉をもらったときが、一番の喜びを感じるとも語る。

(取材=髙橋 健太)

店舗データ

店名 黒豚しゃぶしゃぶ 銀座てらやま
住所 東京都中央区銀座8-7-11 ソワレド銀座第二弥生ビル7F
アクセス 山手線新橋駅から徒歩5分、銀座線新橋駅から徒歩3分
電話 03-6264-6865
営業時間 18:00~翌1:00
定休日 日曜
坪数客数 15坪18席
客単価 10000~15000円
運営会社 株式会社寺山音楽事務所
オープン日 2018年7月27日
関連リンク 銀座 てらやま(HP)
関連リンク 銀座 てらやま(Facebook)

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