下町酒場の定番「ボール」や、ジョッキまでキンキンに冷えた生ビールが好評
ドリンクのイチオシは「ボール」(390円)だ。「『ボール』とは下町の昔ながらの酒場でよく見るドリンク。それぞれの店が独自の味を作っているので、当店でも置きたかった」と吉利氏。数種類のリキュールとレモンを利かせた割元をソーダアップした1杯で、すっきりと食事の邪魔をしない味わいだ。「キリンラガー」(生大990円、生中690円)は白く結露するほどキンキンに冷やしたジョッキで提供し、これがお客からの評価も高いという。生中だけでなく生大(780ml)も、「普通の居酒屋」には欠かせない品だとランナップしたという。
それ以外には、「生レモンサワー」(490円)、りんご酢を割った「バーモント酎」(590円)、「豆乳割」「玄米緑茶割」(各490円)などの割りものドリンクが中心。お得な「呑み切り焼酎ボトル」として、「金宮焼酎」(1990円)などの900mlサイズの焼酎ボトルを3品、割材として「ソーダ」「玄米緑茶」(各590円)などのデキャンタを用意。
日本酒は菊正宗の樽酒を冷酒と熱燗(各490円)で提供するほか、その時の厳選銘柄を常時4品ほど(一合690円~)置く。コーヒー豆を焼酎に漬け込んだ「珈琲焼酎」は水割、ソーダ割、豆乳割(各590円)、本格焼酎は3品(各種590円)といった品揃えだ。
お手本にしたのは「流行りの店」ではなく「老舗」。無理せず長く続く店を目指す
オープンから間もないが、連日満席が続き、多くのお客を断っている状況だ。「緊急事態宣言中でも酒の提供を行っているので集客できている面もあると思います。今後は、そうではなく店本来の実力で集客できるように、円滑なオペレーションを調整していきたい」と吉利氏。月商目標は1200万円を掲げる。
同店を運営する上で、「無理をしない」もモットーのひとつ。その表れとして、店内は席間や通路を広く取っている。「もっと席を詰めようと思えばできますが、ギチギチの空間はスタッフに負担がかかり、結果、お客様にもストレスを与えてしまう。長く続く店を多く見てきて、どの店にも共通するのは“無理をしていない”ことでした。当店の店づくりではトレンドは一切追っていませんが、あえて言うなら何十年も続く老舗はお手本にしています。基本に忠実に、長く続く店を。これに尽きます」と話す吉利氏に、加藤氏も深くうなずいた。酒場トレンドが激しく移り変わり、さまざまに趣向を凝らした業態が次々に登場する中、こうした当たり前を徹底する店づくりこそ「居酒屋 初場所」が多くのお客に支持される要因なのかもしれない。
(取材=大関 まなみ)
店舗データ
店名 | 居酒屋 初場所 |
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住所 | 東京都目黒区青葉台1-27-1 青葉台Aハウス 1階 |
アクセス | 中目黒駅から徒歩9分、池尻大橋駅から11分 |
電話 | 03-6770-3354 |
営業時間 | ランチ11:30〜14:30、ディナー14:30〜23:00(LO22:00) |
定休日 | 火曜 |
坪数客数 | 30坪40~48席 |
客単価 | ランチ1000円、ディナー2000円 |
運営会社 | 有限会社近藤商会 |
オープン日 | 2021年7月2日 |
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