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石川県金沢市で月商900万円のヒットを飛ばした創作和食店「金沢炉端 魚界人~GYO-KAI JIN~」が千葉・柏に上陸。北陸直送食材を引っ提げ、関東進出の第一歩を踏み出す!

11月25日、千葉・柏に「金沢炉端 魚界人~GYO-KAI JIN~ 柏駅前店」がオープンした。運営はELF(石川県金沢市、代表取締役:山口直起氏)。2016年に石川県金沢市で独立一店舗目の「地酒と地魚 金沢炉端 肉る’s-ミートルズ- 金沢片町店」を、翌年には「金沢炉端 魚界人~GYO-KAI JIN~ 金沢駅前店」を出店。関東進出を見据えた今回の新店は、山口氏の地元近くでなじみ深い柏を出店地に選んだ。

柏駅からすぐの大通り沿いに立地。インパクトの強い「I’ll be FISH!!」の暖簾は、通りを行き交う人々の視線をくぎ付けにする
店舗は、数々の繁盛飲食店を手がけるスタジオムーン(東京都港区、代表取締役:金子誉樹氏)がデザインした
特に人気の魚介は刺身のほかに焼きや煮つけ、蒸し料理も。能登牛や加賀野菜、ご飯もの、デザートも合わせれば、品書きの数は50種以上にのぼる
地酒は、注文時にお客の好みの酒器を選んでもらう。久谷焼きのほか、富山県の老舗鋳物メーカー・能作製の錫の酒器も
左から社長の山口氏、平山康弘氏、大和田諒氏、副社長の中尾亮氏。Tシャツは、宣伝効果も狙い「スタッフが普段着に使いたいと思うものを」と、山口氏自身がデザインした

(取材=高橋 健太)


心から惚れ込んだ金沢の地で独立。翌年には2号店も

オーナーの山口直起氏は、関東を中心に飲食店を展開するTBIホールディングス(東京都新宿区、代表取締役:後藤浩之氏)出身。同社に勤務していた頃、石川県金沢市で店舗開発を任され、拠点としてきた。現地の食材や風土、住んでいる人々の穏やかな心根などに触れ、その魅力の虜になった山口氏。退社後も、現地で物件をリサーチした。「運のいいことに、理想的な条件の物件と巡り合うことができたんです」と、語る。そうして2016年にオープンしたのが、独立一店舗目の「地酒と地魚 金沢炉端 肉る’s-ミートルズ- 金沢片町店」。地産の海鮮や名産の能登牛、能登豚、加賀野菜で作る、創作和食の店だ。

新たな試みを成功させるため、新店舗は試行錯誤を重ねる

店舗運営を進める中でも、様々な飲食店を視察していた山口氏は、感銘を受けたいくつかの店舗を参考に、食材や料理だけでなく、空間デザインやエンターテイメント性も重視コンセプトに、二店舗目を構想。2017年に、「金沢炉端 魚界人~GYO-KAI JIN~ 金沢駅前店」をオープンした。当初は思ったような結果が出ず苦しい期間が続いたため、思い切って店舗のリニューアルを実践。豊かな海山の幸を活かした金沢の郷土料理を残しつつ、液体窒素を使用した「マイナス196℃の冷やしトマト」(700円)のように、お客の目をぐっと引くような新しいメニューも開発。また、料理の盛り付けや酒器には、金沢市の伝統工芸である九谷焼を使用し、より金沢らしさを強調した。「今までにない新しい試みと、金沢の伝統的な食文化をしっかりとマッチさせることで、お客様の心をつかみに行きました」と、山口氏。30坪54席の店内で450万円ほどだった月商は、リニューアル後には900万円ほどに増加。山口氏自身が納得できる店舗づくりを実現させ、結果もしっかりついてきた。

新たなステップの舞台は関東へ。既存店の長所を持ち寄った集大成の店舗で挑む

リニューアルの成功から、山口氏は次のステップとして関東への進出を決意。「金沢炉端 魚界人~GYO-KAI JIN~ 柏駅前店」を開店した。「学生時代を過ごし、土地勘のある柏を選びました」と、語る。

食材は、既存店でも仕入れの拠点としている金沢中央卸売市場に加え、千葉県銚子市にも仕入れのルートを確保し、旬の厳選した魚介を調達。能登の小木イカや寒ブリなどが桶盛りにされた「お刺身の盛り合わせ」(1人前 1280円)や「のどぐろの塩焼き」(3480円)などをはじめとした、豊富な種類の魚介メニューを揃える。また、名産の能登牛を使った「牛希少部位のステーキ」(1680)をはじめとする肉料理や、「金沢おでんの盛り合わせ(1280円)」、「治部煮」(980円)などの郷土料理。「マイナス196℃の冷やしトマト」(700円)や「魚界人のポテトサラダ」(650円)といったオリジナルメニューなど、金沢市の2店舗の人気メニューから厳選したものを品書きに並べている。

酒は、「加能山河 福政宗 純米」(一合750円)や「神泉 上撰 吉祥神泉 本醸造」(一合900円)、「能登路 本仕込み」(一合800円)といった石川県産の地酒を20種以上取り揃え。3種飲み比べ(1000円)も用意した。また、黒糖焼酎を使用した「日本一のレモンサワー」(600円)や「山椒ハイボール」(680円)、「自家製ジンジャーサワー」(550円)など、定番のドリンクにも工夫を凝らし、「奥能登しおサイダー」(550円)や「金沢砂丘サイダーすいか姫」(550円)といった石川県のご当地ドリンクも用意した。「関東のお客様にも、本物の金沢の食事を楽しんでもらいたくて」と、山口氏は語る。

新たな店舗の構想も。関東進出は始まったばかり!

今後の展望について山口氏は、関東一円での店舗拡大を考えているという。「実はもうひとつ、金沢の食材を使った業態を考えているんです。今回柏に出店した『魚界人』とその業態を、ひとつの駅で2店舗ずつ展開し、お客様に使い分けをしてもらえるようにしたいと思っています」と、語る。自社ブランドのパッケージ化で、客層の拡大とお客の循環を促す狙いだ。山口氏の今後の展開に、期待がかかる。

店舗データ

店名 金沢炉端 魚界人~GYO-KAI JIN~ 柏駅前店
住所 千葉県柏市柏2-11-14 2F

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アクセス JR常磐線柏駅から徒歩1分
電話 047-170-0990
営業時間 【平日】16:00~魚が無くなったら終了 、【土日】12:00~魚が無くなったら終了  ※1月中旬から平日ランチ営業開始
定休日 不定休
坪数客数 22坪 46席
客単価 4500~5000円
運営会社 株式会社ELF
オープン日 2019年11月25日
関連リンク 金沢炉端 魚界人-GYO-KAI JIN-柏駅前店(HP)
関連リンク 地酒と地魚 金沢炉端 肉る's-ミートルズ-金沢片町店(HP)
関連リンク 金沢炉端 魚界人-GYO-KAI JIN-金沢駅前店(HP)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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