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「尾崎牛」を使った郷土料理のイタリアン「トラットリア タルタルゴーナ」西麻布に1月9日、オープン!

西麻布の交差点から裏通りに入ると、シェフの名前に由来する店名「タルタルゴーナ」の看板と、外黒板メニューの目立つエントランスがある
国境に近い北東イタリアの郷土料理である「牛の煮込みのグラーシュ」(2200円)
「良質の素材をリーズナブルに」というコンセプトの「尾崎牛」。素材の味をそのまま楽しめるようシンプルに調理した「尾崎牛のタリアータ」(3600円)はジューシーさと肉の旨みが感じられる
カンパーニャ州イスキア島の赤ワイン「CASA D’AMBRA ISCHIA ROSSO」(7000円)は土着品種のベッレバルンモから作られる、ミネラル感のあるワイン

(取材=若山 弥生)


1月9日、西麻布に北東イタリア、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の料理を中心としたイタリアンレストラン「トラットリア タルタルゴーナ」(ノーヴォセンソ 代表:佐藤尚之氏)がグランドオープンした。銀座にあるポルトガル料理「タスキーニャ カラヴェーラ」、シュラスコを中心とした「バッカーナ銀座」に次ぐ3業態目である。どの店舗も郷土料理とそれに合わせた地元のワインを多数取り揃えるというコンセプトは変わらない。また、今回の同店の料理長である亀谷徹良氏は、2008年まで31年間、同じ場所にあったイタリア料理の草分け的な存在「カピトリーノ」の吉川敏明氏に師事し、その後イタリアへ渡り、北東部の国境近くにあるフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州と、南部のカンパーニャ州にて修行の経験を持つ。そのため、今回のコンセプトはイタリアの郷土料理。「もう一度イタリア料理を見つめ直し、何でもありのイタリアンではなく、原点回帰し、美味しい食材をなるべく安く、そしてイタリアの地方色を出しながら、押しつけがましくなく、本場のイタリアの文化を紹介していきたい」とオーナーは言う。フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州は、国境に近いため、他の国の食文化も混ざり合う地域であり、トマトを多用した料理はあまりなく、東欧料理のような「牛のパプリカ煮込みのグラーシュ」なども定番で食べられる。海も近いため、イワシや貝類の料理など食材も豊富である。イタリアの2大プロシュートと言われ、パルマと並ぶ有名なプロシュート「サン・ダニエーレ」もここが産地だ。また一方でカンパーニャ州は、南部に位置し、トマトソースを使った料理と水牛の乳から作られるモッツァレラチーズの産地としても有名だ。日本人がイタリア料理とイメージするものは、カンパーニャの郷土料理のものが多い。そして、いい素材をよりリーズナブルに提供したいというコンセプトから、「尾崎牛」と「バスク豚」を使った料理も提供する。「尾崎牛」は宮崎の藤本畜産で生産されているブランド牛で、抗生物質、防腐剤等を一切使用しない。自家配合飼料と天然水を与え、通常28カ月である飼育月を、飼育効率よりも質にこだわり32カ月かけ飼育してから出荷するという、丁寧な育て方が特徴である。不飽和脂肪酸が多いので、脂もくどくなく、肉そのものの味わいと旨みが楽しめる。「バスク豚」も年間生産量が3000頭と少なく、幻の豚と呼ばれている黒豚「キントア豚」で、栗やドングリを食べて育つ希少な豚である。メニューはイタリア料理にしては珍しくオリーブオイルではなくバターで仕上げる「短角牛のラグーソースのビゴリ(全粒粉で作る生パスタ)」(1500円)、北東イタリアの郷土料理の「牛の煮込みのグラーシュ」(2200円)、シンプルに素材を楽しむ「尾崎牛のタリアータ」(3600円)、バスク豚のグリル(3200円)などが楽しめる。ドリンクメニューは、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州とカンパーニャ州のワインを中心に取り揃えられている。カンパーニャで作られたFATTORIA LA RIVOLTA GRECO SPUMANTE(ファットリアラリヴォルタグレコスプマンテ)(6800円)はグレコという地場品種で作られたものだが、アタックもしっかりしていて、果実味もあるスプマンテ。フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の白ワインRONCO DEI TASSI FRIULANO(ロンコデイタッシフリウラーノ)(6300円)の品種はフリウラーノ。フルーティでふくよかで、クリーム系にも合わせられる。赤ワインのWARTALIA BENEVENTANO AGLIANICO(3800円)はリーズナブルだが果実味と凝縮感もあり、どんな肉料理にも合わせやすいカンパーニャ州のぶどう品種アリアニコだ。ボトルワインだけでなく、「本日のグラスワイン」として、グラスワインでも楽しむことができる。「マニアックなお客様には受けるがあまり大衆的ではないのかもしれない」と話すオーナーだが、良い素材をリーズナブルにお客様へ提供することと、料理に合わせたその地元のワインというコンセプトは今回も変えずに貫いている。同社の今後の展開にも注目していきたい。

店舗データ

店名 トラットリア タルタルゴーナ
住所 東京都港区西麻布1-11-13 ひろしまビル1階

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アクセス 地下鉄六本木駅より徒歩7分、地下鉄乃木坂駅より徒歩6分
電話 03-6863-3675
営業時間 12:00~14:00、18:00~23:00
定休日 無休
坪数客数 20坪・26席
客単価 6000円
運営会社 有限会社ノーヴォセンソ
関連リンク バッカーナ銀座(記事)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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