飲食店・レストランの“トレンド”を配信するフードビジネスニュースサイト「フードスタジアム」

特集一覧

  • 【新・外食ウォーズ】ホルモン焼肉「伊藤課長」、ステーキなど肉の専門店業態、海外展開で反転攻勢へ――居酒屋苦戦を受けて つぼ八 社長 塩野入 稔

     創業42年を迎えた「つぼ八」(東京都中央区豊海町)が伸び悩む主力の居酒屋事業の立て直しと、ホルモン焼肉「伊藤課長」、「牛たん ささ川」、ステーキ店「ニューヨーク ステーキ ファクトリー」など、肉の専門店業態を開発・展開し、反転攻勢に出ている。「つぼ八」は居酒屋の神様の愛称を持つ石井誠二が1973年に札幌市西区琴似で、洋風居酒屋「北海道つぼ八」(店舗面積8坪)を創業したのが始まりだ。78年に北海道でフランチャィズチェーン(FC)展開を開始した。82年に総合商社のイトマンと合弁で東京に「株式会社つぼ八」を設立、全国展開に踏み切った。イトマンは85年に「つぼ八」の経営権を確立した。後にイトマンはイトマン事件で破綻し、住金物産が93年に吸収合併した。住金物産は2013年に日鐵商事と合併、現在の日鉄住金物産となった。「つぼ八」はバブル時代に直営・FCで多店舗化を推進、バブル崩壊後の2000年には全国550店舗展開した。だが、その後競合の激化、道交法の改正、少子高齢化の進行、若者のアルコール離れなどの逆風が吹き荒れ、加盟店の減少と不採算の直営店が増加した。08年6月に社長に就任した塩野入は10年に直営の30店舗をはじめ、人員削減も含めた大規模リストラに踏み切った。その結果現在までに「つぼ八」の店舗数は260~270店舗まで減った。ちなみにFC化比率は約8割、FCオーナーは約140人。14年3月期の売上高は約88億円、経常利益は4億円。ヒット業態のホルモン焼肉「伊藤課長」などの多店舗展開で活路を拓こうとしている。…
  • 【新・外食ウォーズ】大阪王将と和食業態の長所を取り入れた「餃子食堂」を関東で展開――創業46年、時代の変化に対応する新業態開発で勝つ! イートアンド社長 文野直樹

     イートアンド(東京ヘッドオフィス・東京都港区)社長の文野直樹(55)は、「大阪王将」ブランドを全国区に脱皮させること、また経営の両輪である外食事業と食料品販売事業の売上規模を倍増させることを基本戦略にしてきた。だが、2013年後半から光熱費や原材料費が値上がり、人手不足による人件費の急騰及び求人費の倍増などが進行し、14年4月から消費税8%への増税などが追い打ちをかけ、経営環境は悪化した。一方、高齢化社会の進行、訪日外国人客の急増などで外食市場の需要構造は大きく変化していた。さらに全国5万店舗を超えなおも店舗数を増やし続けるコンビニエンスストア(略称コンビニ)の攻勢が外食市場を侵食した。もともとサンドイッチ、おにぎり、弁当などの「中食」(持ち帰り)で外食市場から客を奪ってきたが、100円コーヒーの大ヒットを引き金にコンビニ各社は外食市場の顧客の取り込みを強化した。
    「その結果、会社に出勤するビジネスパーソンが朝食にコーヒーとパンを買い、ついでにお昼の弁当を購入し会社で昼食もすませるようになった」(文野)。
    最近の「大阪王将」の低迷はコンビニの進化と競合に後れを取ったのが大きな原因だといわれる。ちなみに、イートアンドの2015年3月期の業績が売上高約208億円、経常利約3億円の見込みだ。外食と食料品の売上高がほぼ100億円ずつだ。外食事業の店舗数は「大阪王将」が385店舗(直営22、FC加盟店343、海外20)、ラーメン「よってこや」が25店舗(直営5、FC加盟店19、海外1)、「太陽のトマト麵」が26店舗(直営9、FC加盟店14、海外3)、合計店舗数444店舗(直営39、FC加盟店381、海外24)となっている。店舗数比率が8割以上もある「大阪王将」のリモデルが大きなテーマである。…
  • 【新・外食ウォーズ】マルチブランド・マルチロケーション戦略から「グループ連邦経営」へ――17年2月期の売上高820億円を目指す! クリエイト・レストランツ・ホールデイングス 社長 岡本晴彦

     クリエイト・レストランツ・ホールディングス(略称クリエイト・レストランツ)は、現社長の岡本晴彦(50)が三菱商事に在籍中の1999年5月に社内ベンチャー事業としてスタートした。東京・台場のヴィーナスフォートに地中海・イタリアン料理35種類以上のビュッフェ、時間無制限・食べ放題形式の「ポルトフィーノ(Portofino)」など5店舗を出店したのが始まりだ。岡本は96年に日本ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)に出向、社長の大河原毅(現ジェーシーコムサ会長)の下で外食経営者との人脈を広げるなど、外食事業の様々なことを学んだ。2000年に三菱商事が資本参加、岡本はクリエイト・レストランツの専務として出向した。岡本はオリエンタルランドと連携し米国のテーマレストラン「レインフォレストカフェ」(約400席)を、千葉県舞浜の「イクスピアリ」へ誘致した。これは案件としては決して大きくはなかったが三菱-三井の提携に発展、開店には両社のトップが出席して話題をさらった。岡本は社内では外食事業の第一人者と評価されるようになった。以来岡本はデベロッパーに対しレストランの出店やフードコートへの出店を提案、郊外型・都市型のショッピングセンター(SC)に同時に3~5店舗出店する、「マルチブランド・マルチロケーション戦略」を推進した。03年7月三菱商事退社、同社の社長に就任した。05年東証マザーズ上場、13年東証1部指定替え。同年「磯丸水産」などを展開するSFPダイニング、「AWキッチン」などを展開するイートウォークの2社を傘下に収め子会社化した。14年につけめんブームの火付け役ともいえる「つけめんTETSU」などを展開するYUNARIを買収、子会社化した。これまでにM&A戦略などで事業会社は10社を超えてきたが、岡本は「イメージとしてあと20社くらい事業会社を増やし合計30社でグループ連邦経営を進めたい」と強調する。今後同社は外食産業界の〝台風の目〟であり続けるだろう。…
  • 【新・外食ウォーズ】「Smile&Sexy」の経営理念を柱に「小林-加治」の二人三脚で、9期連続増収増益へ。物語コーポレーション 代表取締役社長・COO 加治 幸夫

    物語コーポレーション会長・CEO(最高経営責任者)の小林佳雄(66)は2011年9月、グリーンハウスから転身し執行役員を務めていた加治幸夫(57)を社長・COO(最高執行責任者)に抜擢した。実は小林と加治はまだ修業時代、フランス料理の名門「コックドール」に勤めたことがあり、先輩と後輩の間柄である。勤務した時代が異なり一緒に働いたことはなかったが、今から22年前の1992年に開催されたコックドールのOB会で、ふたりは初めて出会い意気投合した。その後小林は物語コーポレーションの社内報を創刊、「Smile&Sexyでこの日本国に革命を起こそうぜ!」と「革新宣言」を発した。「Smile」は「笑顔」「元気」「マナー」「表現力」のこと、「Sexy」は「自分物語をつくろう」「個性を豊かに表現しよう」という意味である。加治は小林の「革新宣言」に共感し、その日から自分を「社外物語人」として活動してきたという。以来20年ほど交流が続き、小林は10年11月にはグリーンハウスの執行役員だった加治に後継社長を頼むのだ。東日本大震災が起こった直後の11年4月、加治は物語コーポレーションに入社、11年9月に社長に就いた。あれから3年余、加治は小林と二人三脚で歩み、14年6月期では売上高約268億円(前期比18・9%増)、経常利益約21億円(同5・0%増)、当期純利益約12億円を実現した。9期連続増収増益である。加治と小林の〝ふたりの物語〟は新しい会社物語をつくり出そうとしている。…
  • 【九州版:ミシュラン掲載店を訪ねてVo.1】一つ星 黒崎 御料理 まつ山

    水は高いところから低いところへ流れる。 飲食店の料理のムーブメントは、往々にして高級業態の動きから始まる。 福岡のこれからの飲食店の料理がどのような動き...
  • 【新・外食ウォーズ】「第2の創業」へ――時代や世の中の変化に対応する強固な基盤を構築する 大庄 取締役相談役 平辰

    居酒屋チェーン「庄や」「やるき茶屋」「日本海庄や」などを全国展開する「大庄」(東京都大田区)は、今年1月から創業以来初の「業務構造改革」に取り組んでいる。大庄は「のれん分け」方式の独立制度で急成長を遂げてきた。創業者の平辰(74)は1968年4月の創業以来46年間社長を務めて来たが、時代の変化に対応する「業務構造改革」を進めるために、今年9月、長男で副社長の平了寿(かずとし、48)に社長を譲り、相談役に退いた。大庄は平了寿新社長のもとで世の中の変化に対応する「業務構造改革」すなわち「第二の創業」に挑戦する。…
  • 【特別特集企画】飲食店オールインワン管理システム「MAIDOPOS」利益率アップを強力サポート

    月額1980円という格安の料金とクラス最高ともいえる高機能を武器に、フードベンチャーオーナーから高い支持を得ている飲食店オールインワン管理システム「MAIDO SYSTEM」。今年3月のPOSレジ&ハンディオーダー機能を追加した大型バージョンアップから半年、早くもバージョンアップ。更なる進化について岡部社長が語る。…
  • 【新・外食ウォーズ】新業態「タイガー餃子会館」年内12店舗、将来全国に100店舗展開へ――M&A戦略&株式公開も視野に入れて 際コーポレーション 会長兼社長 中島武

    際コーポレーションは中華を主体に和洋食、ホテル・旅館、家具・アンティーク、アパレルなど約100業態約360店舗を展開しているが、2011年の東日本大震災で約5億円の減収、中国人スタッフ250人の一斉帰国などが起こり社内体制の見直しに追われた。その時期の業績不振から立ち直り、最近米ロサンゼルスに2店目を出店、また上海新世界と合弁会社を設立、来春オープンする上海大丸店内に中華とカフェの2店舗を出店する。そして、今年7月に開発・開店した新業態「タイガー餃子会舘」浅草店が大ヒット、年内12店舗、将来100店舗展開し主力の「紅虎餃子房」(74店舗)を超す業態に育てたいという。また旅館再生事業として金沢市で料理旅館「柚子屋旅館」(京都・祇園店が成功)の開業に挑戦、その上白洲次郎、正子夫妻の旧自邸「武相荘」(東京都町田市)の再生を請負い、1ランク上のステージに登った。際コーポレーション社長の中島武(66)は最近Facebookに「新しいステージに立ち始めた予感がする」と書いた。中島はM&A戦略、また株式上場も視野に入れ、日本発祥のグローバルな飲食業に脱皮させようとしている。…
  • 【海外取材企画】フードスタジアム主催ハワイホノルルツアーレポート その2

    (夜) ・Real a Gastropub アートやデザインで注目のカカアコ地区にオープンした「Real a Gastropub」。店内は、スポーツバー...
  • 【海外取材企画】フードスタジアム主催ハワイホノルルツアーレポート

    2014年5月15日(木)~18日(日)、株式会社ゼットン 代表取締役 稲本健一氏にご参加いただき、フードスタジアム主催海外視察ハワイホノルルツアーが開催された...
  • 【新・外食ウォーズ】「いきなり!ステーキ」年内国内30店舗展開の“意外なカベ”

    ペッパーフードサービス(本社・東京都墨田区。以下ペッパーフード)が、立食い&量り売り方式の「いきなり!ステーキ」の年内30店舗展開に向け、出店ペースを上げている...
Copyright © 2014 FOOD STADIUM INC. All Rights Reserved.