飲食店・レストランの“トレンド”を配信するフードビジネスニュースサイト「フードスタジアム」

ヘッドライン

今までのオーガニックレストランの常識を覆すと話題!横浜・相鉄ジョイナスB1Fレストランゾーン・ジョイナスダイニングに5月21日オープンした「南青山野菜基地 横浜店」が、アホーガニックの真っ当な野菜で“ファストオーガニック”を掲げて発信する

「営業しながら内装やメニューを作っていく」という野菜基地の店づくり。オープンから4か月が過ぎ、日々進化している
店内の黒板では、お店で扱う野菜や米、調味料をつくる生産者が、似顔絵とともにコミカルに紹介されている
お店で毎日手作りされる「野菜基地カレエ」。お米は能登島の“ほたる米”と京都府南丹市の“古代米”をミックスする。ご飯はサービスで「富士(山)盛り」にできるので女性客だけでなく男性客も満足
「ふわふわ揚豆腐アボカド丼」は、野菜スープ付き。能登島の“ほたる米”と京都府南丹市の古代米をミックスしたご飯が下に入っている。自家製のソイマヨに、柚子胡椒がアクセント
食によって人が動かされて繋がっていくことを大切にする代表の中通寛記氏。10月10日にジョイナスの屋上で開催された音楽イベント“秋のスマフェス”では、山形県最上郡真室川町の伝承野菜農家「森の家」から届く其五右ヱ門芋でつくった「特製芋煮」を限定500食振る舞った

(取材=下前 ユミ)


5月21日、横浜西口最大級のショッピングセンター「相鉄ジョイナス」のレストランエリア「ジョイナス・ダイニング」がリニューアルした。大手人気店を中心に11店舗が立ち並ぶなか、個人店の「南青山野菜基地」が割って入り話題となっている。同店は、東京・青山のオーガニックレストラン「南青山野菜基地」の2号店目。経営は、野菜基地(東京都港区、代表取締役 中通寛記氏)。「南青山野菜基地 横浜店」は、1号店の「南青山野菜基地 青山店」同様に、余計な農薬や肥料を使わず、自然(土壌)に負荷を与えない自然農法や有機農法で作られた“真っ当な野菜”の持つ本来の味わいをシンプルに調理して提供する。同時に、駅ナカの商業施設でオーガニックレストランの常識を覆す“ファストオーガニック(Fast organic)”を掲げ、“真っ当な食材を気軽に楽しめること”を発信している注目店だ。

同社では「オーガニック=信頼できる」と解釈し、野菜も肉も魚も可能な限り現地を訪ねて生産者に会い「食べる人」と「環境負荷」を考えて育てているかどうか、その生産者がどんな人かを自分たちの目で確認し、「安心できる」と自分たちで判断した食材をお店で調理し、提供していると代表の中通氏は話す。日本各地の生産者がお店に来るお客のことを想い育てた“真っ当な野菜”で、“過疎地と駅ビルの地下を繋げる”のが同店の目指すことだ。それをお客に訴求するために、店内の黒板には生産者のイラストとともに、それぞれの想いが描かれている。また、同店のコンセプトである「癒し倉庫」を体現するため、地下の緑化計画と題し、ベンチシートには芝生をモチーフにしたマットが敷かれていたり、100年前の古民家のドアをテーブルに作り替えて再利用したり、地下店舗でありながらお客を“グリーン”で癒す工夫や仕掛けが店内に凝らされている。

メニューは、動物性の食材を一切使わないヘルシーカレー「野菜基地カレエ」(907円)をはじめ、スタッフが考案したレシピの“ソイマヨ”を使い、相反する“揚げ物”と“野菜”を組み合わせた「ふわふわ揚豆腐アボカド丼」(814円)やオーガニックなのにジャンク感が漂う「温玉ジャークチキンの親子丼」(1000円)などのファストオーガニックなソイマヨ丼。湘南ぴゅあの添加物不使用の鹿肉ソーセージを使用した「野生(鹿)ソーセージドック」(1185円)など、森と人間と害獣と呼ばれる動物との関わりを考えて作られたメニューも用意。ティタームには、季節限定の野菜パフェ「トマトのチョコレートパフェ」(787円)や旬を迎えた野菜をテーマに社内のおやつコンテストで選ばれた「手作りの野菜のおやつ」(602円)を、ラオスで無農薬のコーヒー豆栽培に取り組む井上さんの「スペシャルティ有機コーヒー」(417円)などとともに提供する。そして、17時から23時限定の「ちょい飲みできるヨルベジごはん」には、「横濱焼バーニャ」(小814円・中1000円・大1185円)や「彩りオーガニックプレ−ト」(1370円)など、おひとり様にも対応する内容で健康意識の高いお客に仕掛けていく。もちろんアルコール類もオーガニックにオリジナリティを添えて取り揃えている。有機ジンジャーシロップを使った「琥珀のオーガニック“シャンディガフ”」(602円)や「無農薬チェリー酒」(ソーダ割/556円)、やさいの梅酒「一根六菜」(ソーダ割/556円)など。

「野菜基地ではアホーガニックを扱います」と中通氏はいう。オーガニック野菜は儲からないが、良いものだからと言ってアホみたいに意地になって作っている生産者に敬意を表して“アホーガニック(AFFORGANIC)”(Affordable organic)と呼んでいるのだ。「オーガニックのお店といえば、今までは尖った場所や雑踏を避けた場所に多くありましたが、横浜店は駅のど真ん中の商業施設です。オーガニックレストランの常識を覆す“ファストオーガニック”を当たり前になるように広めていきたいです。まずは、都会の生活に疲れた自分の身体を野菜で思いやり、友人や家族と一緒に食事をして、その人のことを野菜で思いやってもらいたいですね」と同店を通じて、ファストオーガニックを発信する同氏。複雑で多様な変化を続けながら発展していく現代のなかで、人々の記憶と関心が薄れることで起こる意識の風化は日常的ですらある。忘れるべきではない当たり前のことが忘れられてしまっているのではないだろうか。人と人とが信頼できる繋がりは日本独自の強みではないだろうか。日本らしさを感じる“ジャパニーズファストオーガニック”に期待を寄せる。

店舗データ

店名 南青山野菜基地 横浜店
住所 神奈川県横浜市西区南幸1-5-1 横浜ジョイナス地下1階

 >> GoogleMapで見る

アクセス JR京浜東北・根岸線 横浜駅より徒歩2分
東急東横線・みなとみらい線 横浜駅より徒歩3分
電話 045-620-0877
営業時間 11:00~23:00
定休日 ビル休館日に準ずる
坪数客数 15.4坪・24席
客単価 ランチ 1200円、ディナー2000円
運営会社 株式会社野菜基地
関連リンク 南青山野菜基地(HP)
関連リンク 南青山野菜基地 横浜店(FB)
関連ページ 南青山野菜基地 青山店(記事)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

ヘッドライン一覧トップへ

Uber Eats レストランパートナー募集
Copyright © 2014 FOOD STADIUM INC. All Rights Reserved.