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板前、グローバルダイニング、サイダブリアを経て、顧客満足のスペシャリストへ! 高島巨房氏が、吉祥寺中道通りに12坪30席のフレンチ「Bistro Hutch(ビストロ ハッチ)」を8月8日オープン!

店舗名「ハッチ」=「小屋」のとおり、ヨーロッパの小さい 一軒家のような外観
シャンパン「ガストンシケ」950円、タパス手前は 「プティトマトのベーコン巻き」300円、奥は「白レバー」200円
「ポークチョップ柚子胡椒とたまり醤油マッシュポテト」1300円
左から高島オーナー、中央が水野谷シェフ、右がめぐみ氏

(取材=渡辺 未来)


吉祥寺中道通りの路地裏に8月8日、フレンチ「Bistro Hutch(ビストロ ハッチ)」がオープンした。吉祥寺エリアはビストロ業態が数多く出店。そんな激戦区の裏路地で、特に目新しい個性やコンセプトではないにもかかわらず、12坪30席の店は連日満席が続き繁盛している。

「ビストロ業態を選んだのは、10年、20年、50年と長期に渡り、続けられるから。気軽に立ち寄れて、愛される食堂のような使い勝手ができる店にしたかった」(オーナー:高島巨房氏)。今回、タッグを組むシェフ・水野谷氏が得意とする炭火料理を生かし、客にとって一番の価値をどう提供できるかを考えた末にたどりついたのが、この業態であった。「炭の強みは、火の入り方とスピード感。うまみを凝縮し、オーブンよりも短縮して調理ができる」と水野谷氏は話す。

店づくりにおいて、高島氏の考え方はシンプルだ。客をいかに満足させられるかをひたすら考える。高島氏は、「客の本音というものは、店の中では出にくい。店を出て50歩くらい歩いてから生まれるもの」と話す。「おいしかった」と言われてもそのまま鵜呑みにするのではなく、本当に客を満足させる味だったか、的確なサービスだったかをシビアに振り返る。また、「あの店高かったよね」というのは、支払った額ではなく体感によるもの。自ら接客をしながら客単価を計算し、オーダーコントロールを行なっているという。客単価があがってしまった場合は、食後酒などちょっとしたプレゼントを用意。支払いする際に「案外高くついた」という印象ではリピートにつながらない。そのため、「ボトル3本も飲んだのに、4000円。お得だったね」と言わせたいのだという。

その真理にたどりついた経緯——。それは、板前出身の高島氏の経験によるもの。7年の板前修行を経て上京。マネージメントを学びたいと、グローバルダイニングへ入る。当初はアルバイトのホールスタッフとして「ラ・ボエム白金」で働き始めたが、7ヶ月後にはマネージャーに抜擢された。その後すぐにエリアマネージャーに昇格。7店舗を管理した。「権八銀座店」、「すし権八」、高級鉄板焼きの新業態開発など、数々のコンセプトに携わった後、「タブローズ」の立て直し責任者として抜擢された。その後サイダブリアへ転職。同社初のカジュアル業態「ローダーデール」のマネージャー、キッチンの指導を務めた。これまでの流れから「徹底的にマネージメントを学びながら、顧客にとってのバリューを追求する店を開く」という新たな目標が生まれたという。

バリューを追求したメニューは3つで構成。手頃なタパスメニューは、200~500円。「とりつくね」、「白レバー」(各200円)、「ブロッコリーミモレット」(350円)などの串焼きメニューも展開。そのほか、「アンディーブゴルゴンゾーラ」(450円)、「ビストロ前菜メニュー」、「田舎風パテとリエット」(950円)、「フォアグラのソテー蜂蜜とバルサミコ」(950円)。メインメニューは「ポークチョップ柚子胡椒とたまり醤油マッシュポテト」(1300円)など。また、「魚介のマリネ」(900円~)、「白身魚のグリエ」(1200円)、「手打ちパスタ」(950円~)は食材を限定せず、その日入ったおすすめで提供する。土・日・祝日のみのブランチメニューは1000円kara 。生パスタ、白身魚のグリエ、エッグス ベネディクトなど5種のメインディッシュから選び、それにリエット、ピクルス、フレンチフライ、コーヒー、ハーブティーなど10種類のアイテムから2つ好きなものを選べる“プリフィックススタイル”で、さまざまな来店動機に対応する。

ドリンクは「エビス生ビール」(350円)、グラスの赤、白ともに450円から、2、3種類を用意。シャンパンは「ガストンシケ」をグラスになみなみとそそいで、950円。ボトルは産地にこだわらず、コストパフォーマンスを重視してセレクトした。赤、白ともに2300円から、スパーリリングや、ロゼを含め80種揃える。ボリュームゾーンは3000~4000円台と、手頃な価格から好みで選べる。

通りに面したデッキテラス席、塗り壁に木を基調とした落ち着いたインテリアは、店舗名である「ハッチ」=「小屋」の通り、ヨーロッパの街にある個人店をイメージした。テーブル席だけでなく、細長いダイニングテーブルを配置したことにより、1人客、カップル、大人数と多様な対応が可能だ。今後の展望については「まずは、オープンした店舗をじっくり育てることが大切だと思っている」と話す。高島氏にとって重要なことは“顧客満足”であって、自己満足ではない。顧客満足のスペシャリスト高島氏の今後に期待が募る。

店舗データ

店名 Bistro Hurch(ビストロ ハッチ)
住所 東京都武蔵野市吉祥寺本町2−17−3

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アクセス JR中央線「吉祥寺」駅北口より徒歩4分
電話 0422-27-1163
営業時間 月~金17:00~翌3:00時(L.O.翌2:00)
土・日・祝11:00~翌3:00時(L.O.翌2:00)
定休日 年中無休
坪数客数 12坪・30席
客単価 4000円
関連リンク Bistro Hurch(ぐるなび)
関連リンク Bistro Hurch(face book)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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