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12月19日、神楽坂初となるパブ「The Royal Scotsman(ザ・ロイヤルスコッツマン)」がオープン! 1ヵ月でスコットランドのビール「パンクIPA」の国内在庫を切らす記録をつくった話題店!

裏路地の角地に位置。2面に面した道路は人通りが多く、店内が見えることでフリ客の取り込みも狙える
カウンター、テーブル、樽を使用したハイテーブルを用意。パブを多く手がける国内で有名な内装業者に依頼
右のサーバーが「パンクIPA」。ビールを送るラインが国内で規格外のため、このサーバーを実際に使用する店は少ない
「フィッシュ&チップス」(S600円、L1000円)。30cmの白身魚はインパクト大
緑色のモヒカンが印象的な代表の小貫氏。バグパイプ奏者としても活躍する

(取材=虻川 実花)


2011年12月19日、神楽坂の裏路地の一角に一軒のパブが誕生した。その名も「The Royal Scotsman(ザ・ロイヤルスコッツマン)」(経営:Scotsman、代表:小貫友寛氏)。ビールとウイスキーの2大柱で、地元住民を集客する同店。平日は15時から翌3時までと12時間開店しており、早めの時間にサクッと1杯、仕事帰りにゆっくりと数杯飲む人がこぞって足を運ぶ、すでに神楽坂で注目のスポットとなっている。 代表の小貫氏はフレンチシェフの出身。子どもの頃から調理師を志し、調理科のある高校に進学。きっかけは、オテル・ドゥ・ミクニ やミクニ ヨコハマなどを経営するフレンチの巨匠・三國清三氏への憧れから。卒業後に三國氏の下でフレンチを学んだ。そこでは調理の技術を身につけるのはもちろん、ダスター1つをとっても奇麗に丸めてまな板の横に置くことや、厨房は見られても良いように常に清潔にしておくことなど、料理人としての基本的な精神を身につけたという。その精神が今でも活きており、自店でも徹底した清掃を心がけている。その後、本場で料理を学ぼうと渡仏。ビストロで働きながら「一皿1万円の料理も良いがコースで2000~3000円の楽しくやる業態も良い」と、独立する業態を模索し始める。その頃、民族楽器“バグパイプ”を知り、スコティッシュやアイリッシュパブへの興味が高まりパブ業態での開業を決意。3年半の修行期間を終えた。帰国後は開業に向けて2軒のパブで従事し独立に至った。 同店で飲めるドリンクは、日本では常設店の少ないスコットランドのクラフトビール「パンクIPA」(700円~)、パブではなじみの深い「ギネス」(500円~)、小貫氏の故郷である栃木の地ビール「プレストンエール」(650円~)と、マンスリーゲストビールを1種類の計4種類が楽しめる。特に「パンクIPA」は、オープンから1ヵ月で日本国内の在庫を切らせてしまう程、同店での消費率は高い。「ギネス」も15Lの樽が1日で空くという。提供はパイントとハーフとその中間(約330ml~380ml ビールによって異なる)の3サイズを用意し、より気軽に注文できるように考慮したサイズを展開。「パイントだと多いけど、ハーフだと少ない」という人のための欲求を満たした。ウイスキーはスコットランド、アメリカ、日本のものを常時50種類用意。カウンター奥に設置した樽から提供するウイスキーも同店の名物。スコットランドのスペイサイド、アイラ、ハイランド(各1shot1000円)の3つの地方別に用意されたウイスキーは、樽の中で熟成されるため味に変化が表れる。この訪れる度に変化する熟成度も、常連客を掴む要素の1つになる。 フードメニューは、酒に合うつまみがメイン。レギュラーポーションの他に、一人客やちょっとだけつまみたいという人向けスモールポーションも提供。特に「少しずついろんなものを食べたい」という女性客に配慮した。売りは「フィッシュ&チップス」(S600円、L1000円)。日本のパブで提供されるフィッシュ&チップスは、白身魚をカットしたものが多いが、同店では魚丸ごと30cmの大振りで供する。現地のフィッシュ&チップスは、大きな白身魚を使用することが多いことに倣い、メニュー化した。「30cm丸ごとというと、一気に何個も揚げることができず効率はすごく悪いんです。それでも、お客様に驚きを与えることができるならと作りました」(小貫氏)。神楽坂という立地柄、外国の人も訪れるため彼らに喜ばれることも多いという。 「目指すはパブリックハウス=公民館のような、地元の人が集う使い勝手の良い店です。あとは『スコッツマンで飲んでから○○が好きになったんだよ』というきっかけになる店にしていきたいです」と小貫氏は語る。元々大衆酒場を意味するパブ。気取らない、日常遣いができる店として同店は営業している。しかし、そんな“大衆酒場”はどこにでもある。それでも連日お客が集うのは、神楽坂に同業態がないこと、営業時間が長く使い勝手が良いこと、ここでなら飲める酒があることなどの差別化要素が多いからだろう。ビールの作り手や蒸溜所の知り合いなど、酒に精通する人とのつながりも深いという小貫氏。そんな氏だからこそできたラインナップも、店の魅力として表れている。2店舗目の展開を聞くと「次はもっとマニアックな特化店もつくってみたい」とアツい向上心を持つ小貫氏の今後にも注目したい。

店舗データ

店名 The Royal Scotsman(ザ・ロイヤルスコッツマン)
住所 東京都新宿区神楽坂3-6-28 土屋ビル1階

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アクセス 総武線飯田橋駅より徒歩8分、地下鉄神楽坂駅より徒歩9分
電話 03-6280-8852
営業時間 火曜〜土曜15:00〜翌3:00、日曜15:00〜24:00
定休日 月曜日
坪数客数 18.6坪・28席
客単価 1500~3000円
運営会社 Scotsman
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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