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【噂の繁盛店】渋谷の突如爆誕した「肉汁とっつぁん」の勢いが止まらない!空中階でも勝てる業態の強さに迫る!

大規模な再開発よって常に進化を続ける街、渋谷エリア。そんな国内外から多くの人々が訪れるエネルギッシュな街に2ヶ月で2店舗立て続けにオープンしたのが「肉汁とっつぁん」
圧倒的な出店のスピード感と店舗の存在感。早くも渋谷の街にフィットしつつあるその業態について未だ知らない人は多いかもしれません。今回は、株式会社doubleの取締役で「肉汁とっつぁん」のブランドマネージャーである松井 利也さんにブレイクの秘訣についてお話を伺いました。


株式会社doubleの取締役で「肉汁とっつぁん」のブランドマネージャーである松井 利也さん

 

大山:先日、フランチャイズとお聞きしていますが「肉汁とっつぁん 池袋西口駅前店」に伺って、ものすごくいい業態だなと思いまして取材をお願いしましたそしてなんと先日、タイムリーなことにお兄さんの記事も関西のフードスタジアムで上げさせていただきました!

【フースタ関西 連動企画 vol.5】「餃子のかっちゃん」など創業4年で60店舗超の急成長で業界を沸かす30歳、double代表・松井勝也氏に聞く20代スタッフのやる気の引き出し方とは?

 

松井さん:その節はいろいろありがとうございました!

 

大山:今回はこの「肉汁とっつぁん」の業態について深掘りして取材をさせていただければと思います。松井さんが飲食の道に入ったのはいつですか?

松井さん:大学の頃ですね。アルバイトでラーメン屋でした。今も「桐麺」というラーメン屋さんを別会社でやっていて、僕はラーメンが結構ベースですね。

 

大山:そうなのですね。独立は何歳のときですか?

松井さん:24歳の時です。2個上の兄が起業するタイミングに乗っかって。

 

大山:最初は何の業態で独立されるんですか?

松井さん:居酒屋ですね。FCのパッケージみたいなところで、空中階モデルの食べ放題の格安居酒屋みたいなところで。出身は大阪なのですが、独立は九州です。

 

大山:九州からスタートなんですね。では早速「肉汁とっつぁん」業態の話を聞きたいのですが、開発した経緯をお聞せください。初めはいつ、どこに出店したんですか?

松井さん:2023年で渋谷が本店ですね。9月ぐらいのオープンです。

 

大山:そうだったのですね。その後すぐ道玄坂にもオープンしたかと思うのですが、どのくらいのスパンでしたか?

松井さん:1ヶ月後ですね。

 

大山:すごいスピード感ですね。

松井さん:渋谷で認知取ろうと思ったときに、大きい空中階の個室がある箱と、場所の良い路面店、実際は(道玄坂店)地下一階ですけど、面の取れる路面っていうのは絶対必須だと思ったので一気に出店しました。それをどうやってスピーディーに展開するのかっていうのと、インパクトを残したかったのでそういった戦略にしました。

本店は渋谷から原宿へ向かう公園通り沿いの大手居酒屋なども入る飲食ビルの3階。

 

大山:物件はどうやって取得したんですか?

松井さん:物件は昔から内覧に行っていたので、お付き合いのある不動産屋さんがあって、たまたまオーナーさんが同世代の方で、気に入っていただいて物件を紹介いただきました。

 

大山:路面店じゃなくても勝負できるというところで、物件が見つけやすかったのかもしれないですね。

松井さん:そうですね。やっぱり関東は空中(階)で戦ってなんぼかなと思っていて、逆に九州の展開はすべて路面店でやっていて、棲み分けをしっかりしていますね。今のとっつぁん業態だったら空中で戦えるという自負はありますね。

 

大山:今回、御社内にはいろいろな業態があると思うのですが、餃子酒場という業態にした理由はありますか?

松井さん:格安居酒屋ってオペレーションがすごく大事だと思っていて、ただ格安で美味しくないは僕は嫌なので。格安だけど美味しい酒場ってあるじゃないですか。30席くらいの小さい席で地元の繁盛店みたいな。それをイメージして、プラスして席数を取って大きくしました。

それで餃子の場合、自動餃子焼き機のオペレーションがあるので、安定して美味しい料理を提供できるなと思いました。餃子をメインにすることで、美味しい料理を出しやすくなって、大きい箱にも対応できて、かつ小箱でも対応できる。

「とっつぁんの呑める餃子」薄皮でカリっと焼き上げられお酒のお供にぴったりな餃子。

 

僕、不動産屋さんに物件希望を言うときに「20坪から70坪までください」って言うんですよ。基本メニュー構成は一緒なんですけど、物件に合わせてメニューを絞ったり、大きい箱だからこれ無くそうなど微調整してますね。

 

大山:おもしろいですね。メニューは決まり切ってるわけではないのですね。

松井さん:パターンが決まっていて、注文住宅みたいな感じで、エリア特性的にどうしようとか、その場その場でお客様の趣向が違うと思うので、マーケットに合うように、マーケットイン出来るようにパターンを作ってそこから組み合わせていくような感じですね。

 

大山:メニューを見るともちろんメインは餃子だと思うんですが、他に特徴はありますか?

松井さん:つくねですね。このつくねが、九州で精肉事業をやっていて、そこにセントラルキッチンがあって今年商3~4億円なのですが、自分の店にも卸したり、焼肉屋さんにも卸したりするんです。つくねは自社工場で作って送ってくるので味ブレせずに美味しくてこだわっています。

「呑めるつくね(月見)」ふわふわ食感でまさに「呑める」柔らかなつくね。パンチの効いたタレが印象的な逸品。

 

大山:精肉も!手広くやられているのですね。お肉は牛、豚、鶏、加工全部ですか?

松井さん:そうですね。総合の仲卸と加工をやっているので。ラーメンをやっていると一番つながるんですよ。骨までお金に変えられるので。

 

大山:確かに。元々、事業は幅広くやろうっていう構想はあったのですか?

松井さん:自分がプロデュースする店や、自分で作った業態の店で、僕は30日過ごしたいって。そんなイメージなんですね。わがままなんですけど。飽きないじゃないですか。

 

大山:素敵ですね。飲食大好きですね!笑  他にメニューのこだわりはありますか?

松井さん:トリュフ香るフライドポテトの明太マヨですね。僕が個人的にトリュフ塩が好きで、フライドポテトにかけて。僕昔疲れた時に、フライドポテトに明太マヨつけて食べてたんですよ。疲れたときに居酒屋の店内に入っていて。僕あんまり入ったことないんですけど、キッチンとか手伝っているときに、洗い場しながら「もう疲れた~」ってなってフライドポテト揚げて明太マヨつけて食べてたんですよ。それが旨くて。やみつきやなって。笑

コンセプトは「町の旨い酒場」なんです。

酒場感に加えて個室、ドリンクは格安で、ありそうでなかったメニューっていうのをパッケージにしたくて。やっぱりこの規模のお店でも一ひねりあったら面白いじゃないですか。

 

大山:それはこの前、池袋店を利用させてもらって感じましたね。はずないというか、どれも美味しいけど価格はリーズナブルみたいな。

松井さん:そのコスパを求めて、その為にはどうするかっていうのを常に考えていますね。安くて、旨くて、かっこいい空間にしたくて。差別化はそこだなと思っていて。僕、自分で図面引くんですよ。それが僕の差別化かなと思っています。

 

大山:すごいですね。老若男女問わず居心地が良いと。

松井さん:ただ、居心地が良くないお店を作ったことも過去あるので。やっぱりその反省を生かして、リピート率が一番とれるバランスのスポットってあると思っていて、居心地だけを求めすぎたら採算が合わないので、その店の運営を続けていくのが難しくなってしまうじゃないですか。なので売上、利益、顧客満足度、ここの3つのバランスをしっかり大事にしていますね。

 

大山:すばらしい。そうですね。お客さんを詰め込みすぎると顧客満足度、従業員の満足度が下がってしまいますものね。

松井さん:そうですね。結局厨房が(この渋谷本店は)小さいから、小さいながらにいけるかどうかっていうのがあって。厨房が小さいと提供速度が落ちて、顧客満足度が落ちるので、その物件に合わせていますね。

結局根っこは厨房のスペックだったりするので、そのバランスですね。ただ関東は賃料が高いので、どこか削らないといけない。強みを生かして弱みを消す。この出し引きはブランドマネージャーの僕じゃないと出来ないと思っていて。

「とっつぁんブランド」のブランドマネージャーは僕がやっていて、そういう意味で、図面を引くことで出し引きをさせてもらっています。ただ、去年結構出店したんですけどデメリットがあって、僕が自分で抱えられる案件が年間で多くても15件くらいなんですよ。もっとちゃんとやろうと思ったら10件くらいなんですよ。

そういった意味で一年間で30軒出せるかって言われたら無理になるので、その売上、顧客満足度、オペレーション、再現性、利益、人材育成といったことのバランスを取ることが何より大切と思っています。一本筋を通してやろうと思ったらやっぱり真ん中にいる人がやるのが一番綺麗かなって僕は思うので、このスタイルを通したいなって思うんですよね。デメリットもありますけど。

 

大山:よく考えられていますね。やみくもに出店をすれば良いというわけでもないというわけですね。

松井さん:はい、そうですね。今はそれをチームでやりだしているので、今10件だったのが15件出来るようになって、今後20件ぐらいにはなると思うんですけど、そこは数より質で勝負したいと思っていて、15~20件で良いのかなと。「出店立地における最高の店を創る」最強のチームを僕は作ろうと志している状況です。

 

大山:この空中階で勝負するというところに目を付けた理由はあるんですか?

松井さん:空中階だと、空間が使いやすくて。何より賃料が安いので。一階路面のお店はギュっとしたお店が主流じゃないですか。そんな中で飲食店は「美味しい料理と空間」これが鉄則だと思っていて。そこにコスパ、このバランスを関東では描きやすいじゃないですか。

もちろん路面店の方が集客はしやすいですけど、リピートで考えたり、爆発的に人口増加しているエリアで考えたら、空中階が僕の中ではベストだと思っています。

 

大山:空中階や地下で大繁盛されているということはプロモーションが得意なのだと思うのですが、とっつぁんは何かされていますか?

松井さん:得意ですね。とっつぁんではSNS販促がメインです。あとは認知。ダイニーさんを使っているので、LINEでのリピート販促を活用して、とにかくリピーターを大事にしていますね。

 

大山:集客したい理想的な客層はあるんですか?

松井さん:やっぱり20代の男性女性。普段使いたいなと思うお店をずっと作りたいと思っています。そういったお客様層がコスパ良くて美味しかったら30代40代になっても来てくれるじゃないですか。僕はそう思っています。

20代の後半の少し大人びたあたりのお客様層が一番嬉しいです。今までは選択肢として安いお店しか行けなかったけど、20代後半くらいからターニングポイントで自分のお金をある程度使えるので、良いお店も知るし、大学生の頃に行っていた安いお店との違いもわかるじゃないですか。その中でも、両方揃っていて安いの良いよねっていう方々がとっつぁんに来てくれたら僕は嬉しいですね。

 

大山:いや、それは完全に来ますよね。笑

松井さん:かといって、30代40代の方っていろんな経験されているので賢いので、コスパでちゃんと見てくれてると思うので、そこは逆にイージーモードなのではないかなって。

僕も一回食べて「旨いな」「あかんな」とか、「これコスパ以上じゃないな」となったら月に1回しか行かないので、主観がお客さんの気持ちなんですよ。お客さんの気持ちで自分のお店の料理を食べて「コスパ悪いな」ってものは変えますね。ブラッシュアップします。そういうのを常にチェックしています。

 

大山:オペレーションでいうと、セントラルキッチンで作られているものが多いんですか?

松井さん:意外とつくねと、餃子と唐揚げのスパイスだけなんですよ。ただ、店内で仕込みはしていますけど、簡単な仕込みを心がけています。

 

大山:池袋西口店がフランチャイズとのことですが、今後の展開としてはFCでの展開も考えられているのですか?

松井さん:現在、直営では赤羽と上野と高田馬場、新宿も出店したいなと考えていて、今期12店舗出店予定ですね。将来FCになるような会社を育てていくみたいな業務委託もやっています。

そのような感じでFCも含めてでどんどんこのブランドを広げていけるようにしたいなと思っています。

 

大山:この記事を見て「やってみたいな」って人が出てくれたら嬉しいですね。ずばり売上は渋谷本店でどのくらいなんですか?

松井さん:この店だと65坪で月商2,300~2,400万円です。12月で2,700万円とかでしたね。一席あたりの月商が16万円くらいだったと思います。

 

大:凄いですね。2.5回転とかしますよね?

松井さん:おかげさまでリピート率が高くなってきていて。昨日も月曜日で72万円くらい売っていたので、渋谷でとっつぁんが根付き始めたかなと思っています。

 

大山:その他のお店はどんな感じですか?

松井さん:道玄坂のお店は40席で月商1,000万円くらい。1席あたり23万円くらいなので良いですね。

 

大山:FC加盟をされる際にどのような企業さんが良いなどはありますか?

松井さん:僕は、まずお店に食べに来てもらって『このお店良いな』と思ってもらった人がいいですね。飲食に愛がある方、仲間に愛がある方、この業態が好きで広めたいって思ってくれる方っていうのが僕の中で大事なところですね。飲食店は難しいので、本気じゃないと。能力的なところは補えるところがあると思うので。

 

大山:オペレーションで難しい部分はありますか?

松井さん:オペレーションは簡単なので、大丈夫だと思うんですけど、売上作るってなったときに、在籍バイトの数が多いので人材のマネジメントの部分ですね。僕らが求めているのは高い能力よりも対人関係が得意だとか、信頼が取れて人が好きな方だと思っていて。その人たちが輝けるようなお店が理想かなと思っています。

 

大山:最後に今後のとっつぁん業態の展望を教えてください。

松井さん:餃子には実は囚われていなくて、僕が得意な野菜巻き串とか、焼き鳥とか、もつ鍋とかの業態があるんですけど「コスパ良い・旨い酒場とっつぁん」みたいな愛称で今は「餃子酒場 肉汁とっつぁん」なんですけど、違う酒場でも良いと思っていて。都内ターミナル駅にとっつぁんがある状態を目指したいと思っています。特に、渋谷・新宿などのメガターミナル駅には5店舗以上のドミナント展開を目標にしています。

 

大山:おもしろい発想ですね。たとえば「野菜巻き串とっつぁん」的なことですか?

松井さん:そうですね。「焼鳥酒場 肉汁とっつぁん」でも良いと思うし、海鮮酒場でも良いと思っていて。僕の中では、こじんまりした店の旨さをチェーン店化、スケール化したいっていうのがあって、それが僕の強みだと思っています。

QSC、オペレーション・再現性・空間・アトモスフィアみたいなところをバランスよく、あとはサービスをバランス良く整えるのが自分の強みなので、とっつぁんブランドとして関東で展開。はたまた、九州では直営を100店舗展開したいなと思っているので、関東では僕の力だけでは店舗展開ができないので、フランチャイジーさんと一緒に「コスパの良い、旨い酒場とっつぁん」を広めていきたいですね。3年で50店舗展開したいです。遅くても5年で到達したいなと考えています。

 

大山:めずらしい考え方ですよね。業態を絞らないでブランドを伸ばすという。「とっつぁん」ブランドで色々なことができるだろうと。聞いたことないですね、おもしろいです。

松井さん:関東はですね。そっちのほうが分かりやすいじゃないですか。日高屋さんみたいな感じ、とても良いなと思っていて。日高屋さん美味しいじゃないですか。僕あれに憧れていて。

 

大山:その先のビジョンはありますか?

松井さん:その先は意外とラーメン屋を頑張りたいなと思っています。九州は10ブランドで直営100店舗、関東はとっつぁんブランドで店舗展開50店舗、残りの50店舗はラーメン屋で。後は兄の活躍を見守りながら、切磋琢磨したいなと思います。

 

大山:とっつあんでいろいろな業態があれば同じエリアに複数店舗出したりできるわけですよね。とっつぁんのブランドで知名度が上がれば、「とっつぁん」は安心安全のクオリティっていうのがわかるっていうわけですものね。

松井さん:そうですね。はたまたそれに飽き足らず違う名前のブランドで店舗展開しようかなとか。あとは予約困難店とかを作りたいですね。高級店です。ずばり寿司で。寿司めっちゃ好きなので。寿司に対する愛があって。そこだけはやり遂げたいなと。ただ、人ありきなので、飲食店は。

ラーメン屋は今やっているグループ会社の社長が、とにかくいい男なんですよ。僕、いい男とやりたいです。その方が断然、楽しいです。そういう人達と本気で仕事をやりたいです。だから面白い。僕は仕事が遊びで、遊びが仕事なんですよ。

 

大山:良い言葉ですね。本日はありがとうございました!

 

【「肉汁とっつぁん 渋谷本店」の店舗詳細はこちら】

 

取材後記

久々にギアが2、3段違う若手経営者に出会うことができました。とにかく終始「この人は本当に飲食が好きなのだろうな」という飲食店への愛が溢れて出ていました。楽しそうに自分の業態について語る松井さんはキラキラしすぎて目視できないほどでした。笑

決しておごらず、自分たちのあるべき姿を追求する姿勢に溢れていました。きっとビックになる、そんな感覚をビシビシ感じました。今後の「とっつぁん」業態にこれからも注目していきたいと思います。(聞き手:大山 正)

 

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