創業約60年の老舗会社を引き継ぎ、情熱に導かれるまま羊料理の店舗を展開
上野は不忍池の南側。不忍通りを一本裏路地へ入った商店街、仲町通りで、ひときわ明るいファサードの「シノバズブルワリー ひつじあいす」と出合う。運営する長岡商事の代表・前川弘美氏は、創業者・長岡清吉氏の次女で3代目だ。大学卒業後、アパレルメーカーに入社。月刊誌の編集者を経て、2006年に長岡商事に入社し、2017年、代表に就任した。
飲食業とは全く別の仕事をしていた頃から「自分がお店をやるなら、ラムチョップの店をやる!」と心に決めていた前川氏。「20歳の頃、高級料理店のメインディッシュで仔羊のローストを口にして『なんて美味しい料理だろう』と感動して以来、人生のターニングポイントで羊肉と出会ってきたんです。例えば、チベットに行ったときには、現地の人々が羊を解体している姿を見たりして、『命を食べるって、こういうものなんだ』と、人生観が変わったり、野外音楽イベントへ行ったときに不意に『ここでラムチョップをかぶりついたら最高!』と思ったり。そういった体験があって、『自分が店をやるなら、羊の店だ』と考えるようになったんです」。と語る。
長岡商事に入社したあとは、「羊を日本の新しい食文化のひとつに加える」という想いをカタチにするべく、2009年、ラムチョップとパエリアを看板にしたスペインバル「下町バル ながおか屋」を開業。試行錯誤を重ねて開発したラムチョップは、羊肉に苦手意識を持つ層からも幅広く受け入れられ、ヒット。現在に至るまで、実に160万食以上を売り上げている。その後、2014年には健康志向の食材選びにこだわった「和食バルさしすせそ」を開業。2015年にはラムチョップと国産クラフトビールを看板に据えた「ビアバルNAGAOKAYA」を開業した。「当社では私の入社前からヨーロッパビールを看板に据えた『ビアハウス ホッペルポッペル』という店を運営していました。のちのちその店は閉店するんですが、根強いファンが多かったので『ながおか屋』のラムチョップと当時日本で流行りが来ていた国産クラフトビールを扱おう、と『ビアバルNAGAOKAYA』を開店しました」。こうしてラムチョップとクラフトビールという武器を持って好調に展開していた前川氏だったが、世間はコロナ禍によって情勢が悪化。仲町通りも人通りが減り、店舗も空席が目立つようになる。
店舗データ
店名 | シノバズブルワリー ひつじあいす |
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住所 | 東京都台東区上野2‐10‐7かきくけこビル1F~3F |
アクセス | JR山手線上野駅、御徒町駅から徒歩5分。都営地下鉄大江戸線上野御徒町駅、東京メトロ銀座線上野広小路駅、東京メトロ千代田線湯島駅から徒歩3分 |
電話 | 03-3836-1901 |
営業時間 | 月~金 17:00~23:00(LO22:30) 土日祝 12:00~23:00(LO22:30) ※掲載時(2022年2月現在)はまん延防止等重点処置に準じ21時まで |
定休日 | 無休 |
坪数客数 | 108坪 1階テーブル18席カウンター8席、2階46席、3階58席 |
客単価 | 1階3700円、2階・3階5000円 |
運営会社 | 長岡商事株式会社 |
オープン日 | 2021年12月17日 |
関連リンク | シノバズブルワリー ひつじあいす(HP) |
関連リンク | ひつじあいす(Instagram) |
関連リンク | シノバズブルワリーひつじあいす(Twitter) |